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私の世界にようこそ  作者: てけと
終幕『私の世界で幸せに』
103/189

マオは初めての異国へ

「あの?ツバサさん?」

「ん?どうしたのマオ?」

「ツバサさんって…盗賊に…嫌われる才能でもあるの?」

「はは…そうでないと願いたいんだけどね…」


 やっと飛空艇のある町に、たどり着こうというところで、また盗賊に囲まれている。60名ほどの盗賊が、街道をふさぎ、森にもかなりの数潜んでるようだ…


 毎回、町から町を繋ぐ街道で、盗賊に出会う…、私だって盗賊に会ったことはある。それにしても…


 流石に出会いすぎじゃない?むしろこれは狙われてるよね?


 まあ盗賊さんには同情するよね。今ここには、多分この世界で、最強クラスの戦力が集まっている…

 私は魔力感知で、魔法を使おうとしていた魔法使いさんを、亜空間にご招待する。

 そのころにはココ達と、ルイさん達と、ツバサさんが街道にいた盗賊を、倒し切っていた。


「しかし異常ですね…私の同族が、フォローしているはずなのですが…」


 ココが少し考えていると…彼女の肩に、黒いインコのような鳥が止まる。


「可愛い…撫でてもいい?」


 小鳥可愛いよね。撫でまわしたくなる。


「まあ…構いませんが…」


 そう言ってココは、足から手紙を外し、小鳥を、私の手の人差し指に置いてくれる。

 頭と首周りを、指でコショコショする。気持ちよさそうに羽を膨らませて、私の指に、もっともっと、というように頭をなすりつけてくる。


「癒される…いいなー‥小鳥欲しい…」

「マオ…その子に仕事を頼むので…返して下さい」

「えー!?」


 手紙を読み、返信の手紙をササッと書いたココが、私のノワちゃんを取り上げる。

 手紙を足にくくりつけ、腰の革袋から、穀物のような餌を食べさせ、ノワちゃんは飛び立っていった。


「ノワちゃん…またねー!」

「勝手に名前を付けないでください…しかし…割と急を要するようなので、私たちはこのまま、馬車で人種族の首都に向かいます。皆様はごゆっくり、船の旅をお楽しみください」


 もちろん、あなたたち以外乗客はいません。とココは言うが…


「急ぐなら尚更、飛空艇じゃないの?」

「いえ?馬車の旅は、たびたび野営したりするのが大変ですが、こっちの方が早いですよ?異常なほど盗賊に襲われなければ…ですけどね」


 とツバサさんを横目で見るココ。なるほどね…彼の為に飛空艇を提案しているのか…


「そっか~まあ私は飛空艇乗ってみたいし、人種族の首都でまた会おうね!」

「ええ…では後ほど…」


 そして私たちは、そこでココたちと別れ、私たちは町に到着すると同時に、そのまま飛空艇に乗った。









「おぉ!豪華客船!!すごーい!」


 ツバサさん達が来た時と同じ船だそうで、乗務員の人達と、仲良さげにツバサさん達が会話していた。

 一度見た、お兄さんたちが乗ってた船とは、大きさが一回りは違った。


 最初はいろんな娯楽施設に目移りして遊びまわってたんだけど…


「フーコちゃん、これはどういう構造なんだろう?水魔法?でもこんな大量の水をどこから…?」

「マオちゃん…これは入れなおしてるんじゃなくて…多分浄化の方だね」


 ツバサさんが、お嫁さんたちと大きなプールで遊んでる横で、私とフーコちゃんは考える。


「ほほう!…つまり水魔法で、真水だけをどこかで生成して、不純物を掃除する?面倒じゃない?」

「わざわざ移動しなくても…水魔法で、不純物だけを…ほらあそこに蓋がある…魔力を通して…水以外の物質を弾いて…全てあそこに落とすんだよ?」

「なるほど…確かにそれなら…魔法陣は、純水を固定するという魔法だけでいいのか…」

「そうそう…言うは易しだけど…どこまでが不純物なのか…そう言う定義を作るのは難しかったようだよ?」

「そっか…私は水の分子構造を知ってるけど…この世界はそうじゃないんだったね…」


 H2O、酸素の分子1個と、水素の分子が2個、これが水だ。そう言う構造を知ってるから、私なら魔法陣に、真水のイメージは簡単に作れる。だとするとこれは…


「お風呂に流用できそうだね」

「うん…お風呂は気持ちいいから…作っておきたいね」


 そうして私たちは、この船のいろんなものの仕組みについて、解析し、話し合って、頭の中にメモしていく。人種族の首都で、私たちは店を開くだからだ。魔道具店を…

 


 途中、魔物の襲撃があったが、ドラゴン形態のセフィーが、全て撃退した。久々に、本来の大きさで飛べるのが気持ちいいのか、ご機嫌に飛空艇に並走していた。

 ツバサさんには、セフィーが魔物だってばれてたし、たまには羽を伸ばしてもいいんじゃないかな?


 そうして私は、人種族の国に降り立つ。魔人族以外の国は初めてなので、少しワクワクしながら。







 途中、町に寄りたい気持ちを抑え、私たちは町を素通りし、30日ほどかけて、人種族の首都に到着する。

 人種族の国に来てから、ぴたりと盗賊に襲われることが無くなった。ツバサさんは不思議そうにしていたけど…むしろこれが普通だよ?


「すごい!大きいねー!魔人国の首都の2、3倍はあるんじゃないかな?」


 外壁や、門が大きい。そして馬車の列、首都に入るのに列が出るなんてすごいよね。魔人国はそんなことはなかったし。


「人が多すぎる…マオ…私不安ですよ…」


 馬車で不安そうに、私の手を握るセフィー。私はその手を握り返し…


「何言ってるのセフィー?私は知ってるよ?もう契約の魔法が切れてるよね?」

「うっ…ばれてましたか…」

「私がかけた魔法なんだから…わかるよ…頑張ったね!セフィー」


 そう言ってセフィーの頭を撫でる。


「それでも…襲いそうになったら…ちゃんと止めてくださいね?」

「任せてよ!セフィーの心はちゃんと私が守るからね」


 彼女の契約の魔法が切れていた。つまり私を殺さず、ちゃんと、人と心を通わせることが出来たのだろう。

 もう彼女は…自ら人を襲うことはない。なら私は、彼女に危害を与えるものから、彼女を守るだけである。


「マオは僕の屋敷に来るんだっけ?」


 首都で、馬車の入る順番待ちをしているとツバサさんが私に聞いてくる。


「そうだ。ツバサさんに家賃として渡しとかないとね」


 そう言って私は金貨10枚ほど渡そうとするが…


「ん?マオ、お金ちゃんと持ってるんだね。いくらくらい持ってるの?」

「金貨80くらいだけかな…これは唯一、私が自分で稼いだお金なんだよ。さすがに白金貨は持ってないよ?」

「僕の屋敷結構大っきいけどさ、それでも金貨60枚ほどなんだよ?買わなくても、借家にすれば…今後の生活費も、十分足りると思うよ?」

「そうなの!?物価がよくわかんなくて…任せていい?」

「もちろん。じゃあまずは不動産屋にいこうか」



 ツバサさんに連れられて、不動産屋に着く、すると奥から年を取った老人の男性が、出てきて、ツバサさんと少し会話する。そしてこちらに来る。


「お嬢様。どのような家をお探しですか?」

「んー…理想は、お店と一体になってる家がいいよね~あとはお風呂。これは譲れない」

「調理場の設備も私としては譲れません」とアリサさん。

「寝室は広い方がいいですね。みんな一緒に寝れるような…」とルイさん。

「出来れば冒険者ギルドの近くがいいかも~?」とルルさん。

「地下室…欲しいよね…研究用に…広めがいい…」とフーコちゃん。


 皆、割とわがままだった。 


「んー…でしたら…少し改装しますか。一度ご覧になったほうがいいかと?」

「んじゃあ連れてってください!」


 そうして馬車で、その家に向かう。ツバサさん達も同行してくれるようだ。



 冒険者ギルドから、徒歩10分ほどの所に、その家はあった。


「こちらになるんですが…元々は冒険者向けに、アクセサリーを売ってた商人の家になるんですが…人種族の国で、魔法系のアクセサリーは売れなかったようで、魔人国に旅立ちましたよ」

「へぇ~…割と大きいですね…」


 少し小さめの庭、バスケットコート一つ分くらいだろうか?、その奥に二階建てのレンガ造りの家がある。中央に玄関があり、中に入る。入ってすぐ右にリビング、その奥に大き目の調理場があった。左は水場だ。お風呂場と洗面所があり、玄関から入って、まっすぐ行くと、物置部屋?少し広めの何もない部屋があった。


「この部屋は、もともとその商人の開発部屋でして…」


 そう言って不動産屋さんが、地面に魔石の付いた鍵を差し込んだ。


 ゴゴゴゴッと何もなかった部屋に、下に降りる螺旋階段ができる。


「隠し部屋!土魔法の応用かな?すごい!!」

「この部屋自体が…魔法陣?…なかなかのやり手だね」


 下に降りると、天井の高さが5m、広さが体育館一個くらいあった。ん?これ敷地超えてない?


「アクセサリー?作ってたんだよね?こんな広さいるの?敷地はみ出てるよね?」

「ええ…そのはずなんですが…。まあこの地下は魔法で固定されているようで…私たちには、どうすることも…変な商人でしたよ…まあ地下ですので…大目に見ますよ…そしてこの地下の端に…屋敷とは別に繋がる道があります。そこが彼のお店でした」


 案内されて向かい。近くにあった、もう一つの螺旋階段を上る。すると屋敷の裏側に隣接する、小さな小屋のようなところに出る。外が見えるように、ガラス張りで、何も入っていないショーケースが並んでいる。


「へー!この建物も付いて来るんですか?」

「ええ…借家という事で、一年分、金貨20枚…ミカヅキ卿…分かりましたよ…10枚でいいです」


 ツバサさんににらまれて、値段が一気に下がる。どんだけぼったくる気だったの?悪徳?


「改装って言ってたけど何処を?」

「あの屋敷の2階が、お気に召さないというか…ほぼ書庫になっておりまして。あそこを寝室とか…ご要望にお応えして改装しようかと」

「マオ。君たちの希望通りにさせるよ。もちろん調理場も、お気に召す魔道具で一新するし、家具も好きなのを言うといい。全部込みで、金貨10枚だ。それでいいですね?」

「ミカヅキ卿に言われては…ええ…かしこまりました」

「僕の知り合いに、しれっとぼったくろうとするからですよ?潰しますよ?」

「こわいこわい…」


 とお手上げする老人。

 私はみんなと要望を言い合い、お願いしておく。改装に5日ほどほしいという事なので。それまではツバサさんの所でお世話になることになった。


 そして私たちは、ツバサさんの屋敷に向かうことにした。新生活にワクワクしながら…

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