アトランティア王国。
以前から書いてみたかった。騎士と庶民の女の子の恋物語!
ここは、アトランティア王国。豊かな自然と穏やかな気候。その点でアトランティア王国は、楽園の国と呼ばれている。そんな楽園の国には、小さな花屋があった。そんな、小さな花屋での話。
初めてまして。皆さん。ラトン ティーナと言います。町で小さな花屋を営んでいる者です。そんな私の話を、少し聞いていただけないでしょうか。
「こんにちは。バックス様。お久しぶりです。今日は、どのような花をお求めでしょうか。」
バックス様は、バックス ソフィーニャと言うお名前で、うちの店によく来店なさるお得意様です。バックス様は、騎士なので、少し見かけは、いかついですが、とてもお優しい方です。
「そうだな。何がいいと思う?」
「今は、薔薇や椿の花がたくさん入荷しておりますが、いかがでしょう?」
「それだな。それをもらおう。」
「はい。ありがとうございます。プレゼント用ですか?ご自宅用ですか?」
「自宅に飾ろうと思う。」
「はい。では、そのようにラッピング致します。」
バックス様が、花を買いに来る頻度は、月に2、3回である。以前は、毎日来ていたのだが、最近は、少し減った。何かあったのだろうか。そんなことを思いながら、バックス様に花を渡した。
「お待たせいたしました。バックス様。」
「ああ。ありがとう。」
だが、花を渡した後にも関わらず、バックス様は、その場に立ち止まった。何か言いたそうだった。
「どうかしましたか?バックス様?」
「あ、いや、その」
どうしたのだろうか?何時もは、はっきりと物を言う方なのに珍しく言い淀んでおられる。疑問に思いながらも、そのまま、バックス様の言葉を待つ。
「ティーナ。その俺のことを下の名でよんでくれないか?」
「騎士様を名前呼びなんて。そんな無礼なことは、できません。」
「俺が良いもと言っているんだ。読んでみてくれ。」
「ですが、」
「頼む。この通りだ。」バックス様は、勢いよく私に頭を下げた。そもそも、バックス様が、頭まで私に下げてするようなことろうか。
「頭をお挙げください。バックス様。わたくしなどに頭を下げる必要は、ありません。」
「では、名で呼んでくれるか?」
「それは、できません!」
そもそも、なぜ、私に名前を読んで欲しいのかが分からない。バックス様は、貴族であり、騎士であるお方なのだ。私のような平民が軽々しく呼んでいい方ではないのだ。しかし、バックス様は、諦めず私に名前を呼ぶように熱心に頼む。
「頼む、ティーナ。」
「ソフィーニャ様。」
あんまりにも頼むのでつい呼んでしまった。
すると、ソフィーニャ様は、すごく嬉しくそうな顔をした。そして、こう言った。
「ありがとう。」と、優しい声で。今まで、こんな声を聞いたことがなかったので、私は
不覚にも、顔が赤くなってしまった。あぁ、こんな顔ソフィーニャ様には、見せられないわ。
読んでいただきありがとうございます。感想、誤字脱字等ありましたら、ご連絡ください。だんだん文章が延びている(笑)