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97話 番外編 バラ色の未来 11 新たな冒険の始まりだぜ!

 

 私達は難なく、ダンジョン1階層まで戻って来れた。


「おかしい、冒険者がいない」


 そうなのだ、此処まで1人の冒険者にも、会っていなかった。


「困ったな、既に国が動いているやも」


「向こうに、探索魔法の使い手はいるわよね」


「いるだろうな」


 探索魔法と言うものが、あるらしい、便利そうだな。


 なんたって、罠を全部メイビの防御結界で、防ぎながら進んだんだ、平気だとわかっていても、心臓に悪い。


「もう、我々の人数も位置も、把握されているだろう」


「みんな、私に良い考えがあるわ」


 私は、ほうきにまたがり、サリーを後ろに浮遊した。


「ドレンチ、メイビほうきにぶら下がって」


「お、おう」


「行くよー!Go!」


 私達は、ダンジョン入口の人混みの上を、猛スピードで飛び去った。


「やはり、王族近衛師団だったな」


「楓の事は、既に国王に知れた」


「早くこの国を出た方が良いな」


「楓、南東の方角に向かってくれ」


 えーっと…


「あっちだ」


 私達、ラビアンローズは今、小さな漁村に来ている。


「みんな此処でちょっと待っていてくれ」


 メイビが一件の家に入って行った。程なくして、


「舟を一艘譲り受けた、取り敢えず海に出よう」


「そうじゃな、いつ追っ手が来るかわからないし」


「みんな、良いの?」


「何がだ?」


「みんなの故郷なんでしょ?」


「ハハ、構わんさ、今、俺らがいる所が俺らの故郷さ!」


 言っていることが、よくわからないけど…。


「ありがとう」


「さあ、行こう、防御結界を張るから、大抵の事は大丈夫だ」


 こうして、私達はロイゾン国を後にした。


 見渡す限り…海!いつぶりだろうか、海を見るのは、小さい時、家族で行った潮干狩り以来かな…ふふ。


 舟には幌が付いていて、日差しを防いでくれている。


 どうやって進んでいるんだろと、思っていたら、サリーが教えてくれた。


 魔石を使った、動力で海水を噴き出して進んでいるそうだ。魔石に魔力を流せば、何度でも使えるらしい。


「魔石に魔力を流すのは私に任せてね」


「そうね、楓の魔力なら、何処までも行けそうね」


 因みに、魔石を見せて貰ったが、無色透明だった。


「此れって、魔力がなくなっているのではわ?」


「ふふ、魔石を見るのは初めて?殆どの物は無色よ」


 稀に、赤黒い魔石が見つかる事があるらしいが、大抵は国が管理する事になるらしい。


「ふーん、じゃあ魔力切れても、見た目では、わからないね」


「そうね、その時は、止まるから」


 それもそうだね。


「私達は何処へむかってあるの?」


「この際だ、マロン教国に向かうとしよう」


「だが、簡単には教国には入れんぞ」


「…。」


「大体の場所はわかっているのだが、目視できんそうじゃ」


「じゃあ、本当にあるかもどうか…」


「あるのは確実だ」


「まあ、マロンダンジョンは教国の外側、魔物の森の中にあると言われているからな」


「みんなは、行ったことはないの」


「ないな、ロイゾンから出たのも初めてだからな」


 そうなんだ。


「新たな冒険の始まりだぜ!」


 嬉しそうだな、オヤジ共!


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