91話 番外編 バラ色の未来 05 冒険者ギルドへ
トラスの町は 大きな塀に囲われいて 出入りには門で チェックがあるそうだ。
私達はその列に並んでいる。
「おう、パイロン、今日は早いな…娘さんか?」
「ああ、そんなもんだ」
そんなもんって…。
「いつもと同じく、素材の卸で良いよな」
「ああ、頼む」
少し緊張したが問題なくトラスに入れた。ナデシナ村と違って町って感じだ。人も多く店もあちらこちらに…。
「楓 迷子になるなよ」
はは、そんな事言われるの何十年ぶりだよ!
…なった。なってしまった、迷子に…。
こう言う時は余り動かない方が良いって言うよね。
私は周りに比べて大きな建物の階段の上 入り口の横で見つけてくれるのを待つ事にした。
「おう お嬢ちゃん こんな所にいると危ないぞ」
厳ついオヤジが声をかけてきたよ。
「誰かの連れか?」
「…迷子になってしまって 此処にいれば見つけて貰えるかなって」
「ははそうか じゃあ 連れが現れる迄 オジさんも此処にいてやろう」
はは、あんたが一番怖いんですけど。
「おう 嬢ちゃん独りか?へへへ」
「ひゃひゃひゃっ可愛いツラしてひゃひゃ、…ギルマス?」
「ギルマスの娘さんでしたか 可愛いらしいお嬢様で…失礼しまーす!」
典型的な雑魚キャラだよ!この厳ついオヤジがギルマスなのか?と言う事は、此処は冒険者ギルドって奴?
「ギルマスー!とうとう やってしまわれましたね」
「サリーな なにを勘違いしている」
「いくら女から相手にされないからって…この子は渡しませんわ!」
「な なにをバカなことを」
…人が集まって来たよ!
「衛兵!衛兵!」
「ちょっと待て!話を…」
「話なら詰所で聞こう」
ギルマス…連行されて行くよ。
「違うんだ!…。」
「えーっと サリーさん?ほっといて良いんですか?」
「良いのよ どうせ仕事しないんだから」
「楓!楓!」
「すみません、通してください…」
人混みを掻き分けてパイロンが。
「よかった 楓 無事か?」
「パイロン迷子になっちゃダメでしょ!」
「俺か?俺なの?まあ無事で良かったよ」
私達は詰所へ、
「衛兵さんに 私が迷子になっていて連れが見つかるまで一緒にいてくれただけと…?」
「はははは それでサリーのやつがな…」
楽しそうにお茶してるよ、ギルマス!
そりゃそうか ギルマスを知らない訳ないもんね。
「わたしがなに?ギルマス!さあ帰って仕事ですよ!」
「わかったわかったから」
「はは サリーも大変だな」
「メイビ隊長も ちゃんと仕事して下さいね!」
「はは わかったよ」
メイビ隊長とサリーは親子なのだそうだ、因みにギルマスの名前はドレンチだそうだ。
「お嬢ちゃん お父さんが見つかって良かったな」
「ありがとうございました。ウチの楓が お世話になりました」
もしかしてギルマスも隊長も わざと騒ぎを起こしたのかな?人が集まる様に。
「お父さんじゃあ ありません」
一瞬にして ギルマスと隊長が殺気だった。
「あっ父親代わりです。独りの私を育ててくれている」
「そうか それは良かった」
トラスでは度々子供がいなくなる事があるそうだ。もしかしたら攫われているのではないかと…明確にはわかってないらしい。
冒険者か…私でも出来るのかな?
「冒険者ギルドですよね」
「そうよ 厳つい奴ばっかだったでしょ」
「冒険者って なにをするんですか?」
「ダンジョンに潜り魔物を狩ったりね」
「そうなんですね 私でもなれるのでしょうか?」
「…えーっと 楓ちゃんが?」
「はは年齢制限はないがな 試験はあるぞ…受けてみるか?」
「はい、是非お願いします」
「楓 本気か?猪とは訳が違うぞ」
「楓 ちゃんは猪を狩れるの?」
「はい、猪なら一撃で」
「…はは、それは頼もしいな」
「面白そうだな 俺も見に行くとしよう」
ジト目で隊長を見るサリーさん。
あわあわしているパイロン。
私達は5人で冒険者ギルドへ。




