70話 港街 小梅タウン
「ぴよぴよ…ぴよぴよ…」
「おはよう小春」
「あらあらおはよう 良く寝ていたわね」
「みんなは?」「海に行ったわよ」
「玉ちゃんと猫も?」「ええ」
クルーザーの釣りから此処数日 毎日小夏は御庭番を連れて海に行っている
マロン教国も随分と人が増えた 田畑も増え収穫も増えた
魔物の狩も定期的に行われ食料も安定している
空間神法製の倉庫群も出来備蓄も万全だ しかし
そこに海があるのなら 海ほど食料の供給源に適した物はないだろう
わたしは考えた 漁村でも良いのだが 未来を考えると
港街の方が先々良いのではないかと…
漁村の風景も捨て難いのだが いずれ わたしの趣味で作れば良いか…
会議室
「此れより幹部定例会議を始める…どうぞ」はいはい
「今回 海に面した結界外に港街を作ろうと思っています」
「港街ってなに?」
「港街とは船が停泊できる場所があり 海に携わり生活する街の事です」
「結界外って事は…」「はい安全ではありません」
「ガハハ」「ガハハハハはい なんでしょう」
「以前 船と大砲を作っていたと言ってましたよね」
「ガハハハハ作りかけの船が3隻と大砲が20門ありますが」
「それは丁度良い 作りかけの船はわたしが完成させます 大砲は10門街に配置し3門づつ船に載せます 残った1門は訓練用とします」
「ハハハハ船に大砲と言いますと他の国にせめ入るのですか?」
「いえ違います船は漁に使います大砲は万が一の保険です」
「小梅様達が入れば万が一も無いのでわ」
「そうですね 今回船に乗って貰うのは幹部以外から募集します 街の守りは警備隊に任せますが 基本は街の者達で対応してもらう事になります」
「希望者が出るでしょうか?」
「…居なければ 時期早々だったと港街計画を白紙にします」
「ユーリ」「はい」
「先ずは移住者の募集をお願いします 決っして無理強いしないように…出来る事なら計画にどうしても参加したいと言う民が良いのだけど」
「わかりました」
「ガハハハハ街を作るなら わしの出番ですなガハハハハ」
「ありがとうガハハでも今回はわたしが作ります」「…?」
「時間を掛けては其の間に襲撃されるかも知れませんので」
「ガハハハハわかりました 其れではわしらは大砲の弾を作って置きましょうガハハハハ」
「お願いしますね」
其の後 サルハンとディランに執務室に来るよう伝えて会議を終えた
「小梅様我々に何か不手際がございましたでしょうか」
「ごめんなさい そうでないの 幹部は小梅の家で暮らして貰いたいの」
「と言いますと」
「貴方方の家を作るので 一緒に暮らしたい方は居ますか?」
「ハハハハ此れは身に余る喜悦 私は独り身ですので其の様にお願い致しますハハハハ」
「わかりました サルハンは?」
「はい私は妻と出来れば嫁と孫を…」
「わかりました」
「宜しいのですか」
「はい わたくし達姉妹の家には子供達は入れませんが奥さんと娘さんなら問題ないでしょう」
「ありがとう御座います」
「そうですねガハハの家の近くに2人の家を用意しときますから明日にでも引っ越して来てください」
「ありがとうございます」
「半蔵いる?」「はっ」
何其の水中メガネとスノーケルわ…
「ごめんなさいね忙しいところ」
「いいえ 呼んで頂き命拾いしました」
小夏はいったい…
「30人の架け橋隊を会議室に集めてくれる」「承知」ドロン!
会議室
「みんな集まってくれてありがとう 如何ですかプラムでの暮らしわ」
「はい小梅様みんな楽しく人々と交流させて頂いております」
「そうですか…仲の良い人が出来た所申し訳ないのですが 貴方達にお願いがあります」
「小梅様 願いなどと この命小梅様の物 何なりと御命令を」
「…其れでは命令です」「はい」
「新たに出来る港街で船に乗り漁師になって貰います」
この後 港とは何か船とは何か漁師とは何かと様々な疑問に答え
「神命必ずや成し遂げてみせます!」
わたしはハハハとサルハンの家を作り結界に面した海に来た
「どうした小梅」
「御庭番の訓練は終わったの?」
「少し鍛え過ぎてなハハ」ハハって
「結界の外に港街を作ろうと思って」
「わざわざ結界の外にか…なるほどな」
「でも やっぱり安全は確保してあげたいなって」
「小梅はそうじゃろな」
わたしは結界の外に堀を作るようにして海で囲まれた離れ小島を作った
此れで魔物の心配はない 島の外周に塀を作り一部を海と繋げて門を作った
船は此処から出入りだ 後は街だ わたしはイメージした…
出来ました赤レンガ倉庫が
其れを見た小夏が一瞬笑った様な気がしたが…気のせいかな
「わし見たいテレビがあるから先帰る」
と行ってしまった
監獄に行き船3隻…デカい!大砲20門を貰い港街へ
先ずは大砲を森側と海側に5門づつ 船に3門づつ…
何処で訓練しよう…海側に6門にした
この星の船は帆船なのだが帆は付けずに
動力を考えていたのだよ 神石を使えないかと
出来ましたよ浮いて海を走る船が なんか怖い絵面だか良しとする
漁は網での挟み込みだ 後は移住者を待つだけだ
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執務室
「ポン…ポン…ポン…ポン」…あれから3日
なんの音沙汰も無く「ポン…ポン…」
「こんこん」「どうぞ」「小梅!」
「ちゃんとやってますよー」
「違うはよ 集まったわ」「何が」
「移住希望者よ」「10人100人…」
「何言ってるのよ10万人よ」
「…?なんですと!」
なんでも 小梅様が新しい街をお創りになった
其の名を小梅タウン…誰だ勝手に街の名前を…ま いっか!
其の後港街小梅タウンはマロン教国に無くてはならない街になった
…大砲の訓練中にそれは現れたらしい
「お前ら我が国に勝手にこの様な物を」
…ドンッドンッドンッ!桜の伊吹「わ―――!」
散々大砲の標的になった後 偶々通り掛かった
ハハハによって吹き飛ばされたそうだ
夜な夜な警備隊に見つかっては 横走りで逃げるサングラスの2人組…が
赤レンガに現れるのに時間は掛からなかった
「そうだろうとは思っていたよ!」
警備隊には悪いが飽きるまで付き合って貰おう




