38話 街を作るんだからね
街も大分賑やかになった…国と言うには小さいけどね
此れでいいのだ…
腹巻きを巻いた小夏が竹馬に乗って疾走してた…
あっ…こけた…小夏はいつも全力だ…
「小梅朝ごはんにしましょ あらあら あの人ったら何処まで行く気なのかしら」
「ただいまー」「おかえりー」
「おかえりなさい 手を洗ってきてくださいな」
「おう」ニコニコ顔の小夏だ…
鼻血出てるぞ!
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今日は幹部会議なのだ
「えー此れより幹部会議を始める…どうぞ」はいはい
「今日の議題は この国に足りない物は何かです」
…
…静寂が続く…
それはそうだよね急に言われてもね…考えてる考えてる
「…コツッ!ズドーン!…」
「寝るな!戯けが」
寝てたのかよデク…
「痛ててて…閃いた!」
考えたんじゃなく 閃いたんかい…これも成長⁉
「この国には貨幣が無い 今は詰所で必要なものを届け出て引き換え券を貰って 取扱い店で引き換えてる」
「通貨を使うという事ですかな」チラッ
「そうだ」「通貨と言っても何処で手に入れるんだ…値段はどうするんだ」
「…?」
…閃きは良かったのに…残念だよデク!
「物の価値は需要と供給で決まるとわたしは思います」
そうだねユーリ
「需要と供給でしたら この国には無関係な話しだと私は思うが…」
シャーゼ鋭いね
会議は思いの外意見が交わされた
結果…結論は出なかった
「小梅様はどうおもうの?」わたしは…
「わたしは みんなの意見を尊重したいと思っています…通貨が必要と言うならそれもいいでしょう」
「だけどわたしは職の違いに価値が違うとは思わないし 今神球で流通してる貨幣は只の鉄の塊でしょ わたしは神球の貨幣の価値を知らないけど あの鉄に正当な価値があるとは思ってないわ」
「正当な価値ですか 考えた事もありませんでした 流石小梅様ですな」チラッ
あんたは流石のチラ雄だよ!
結局何の答えも無いまま会議はお開きになった
「神様」
「なんじゃ」
「わたし神球の事何も知らないよ」
「そうじゃな」
「暫く 神球を観て回ろうかと…」
「あらあら それは良いわね 私も連れて行って下さいな」
「わしもわしも行くー」
「あらあら 貴方は神球の事良く知って居るのでは無くて」
「知らん知らん全然しらん…わしは…誰?記憶に御座いません」
こうして 私達はこの星を観てまわる事になった…
ちょっと旅行見たいで嬉しいかも
****
今日は恒例のお茶会だ
先日決まった神球横断旅行の話を幹部達に伝える
留守の間を頼まなくては行けないからだ
「みんなちょっと聞いて欲しいのだけど良いかしら」
「どうしたの小梅 改まって?」
「わたし達姉妹しばらくマロン教国を留守にします」
「その間の事をみんなには頼みたくて」
「それはわかったけど どの位留守にするの?」
「わからないわ」
「小梅様もう逢えないの?」「…?」
「この神球を見て回るだけだから 逢えなくなるわけでわないわ」
「小梅水臭いな 俺たちは小梅親衛隊だぜ 小梅いる処俺たちありだぜ」
かっこ良く言ってる風だけど 旅行に親衛隊要らないから…
デクの言葉に「デクノボーさんは街にお帰りください小梅様にはユーリ様と私がおりますから」
「私達小梅の秘書ですから常に小梅のお側に」
「神球の至る所にブルーレイクが暗躍してるやも知れません この私ミハエルが…チラ」
『神様』
『なんじゃ』
『どうしよう』
『みんな連れて行ってやれば良かろう』
『それじゃ 此処を守れる者が居なくなっちゃう』
『夜には帰って来ればよかろう』
『…えっまた日帰り』
結局幹部達は全員参加になった…
まぁ部下達も成長しているから大丈夫だろう
翌早朝詰所の裏庭に集合
『お前達よく聞け…探検とは未だ知らぬ世界を行くものだ…』
小夏そのどこぞの探検隊見たいな格好は何?
「小梅それでは何処から行くかのう」
そう言って神球の地図を開いた
こうやって見るとマロン教国って本当に小さい
ましてやわたし達が住んでる場所は教国の米粒位しかない…これって
『神様』
『なんじゃ』
『神球の人口てどのくらい居るの』
『1000万人ってとこだな』
『エントールは?』
『80万人じゃな』
『…そうだよね地球に比べれば全然少ないけど 1000万人…日本の地方都市程は居るんだ』
「みんな」
「みんなが居た都って エントールには幾つもあるの?」
「行った事はないがあるとは聞いたぞ」
「私は10箇所程訪れた事があります 教会の関係で」
「各都に教会があるのですね…で貧民街はあるのですか?」
「私達が居た都はクラウンコンフォート公爵が直接納めていた領地でした 故にお目溢しがまかり通っていたとも言えます」
「他の都には平民街と貧民街には明らかな隔たりがあり川で区切られ橋はあれど門番がいて行き来は容易くは出来ません」
…わたしは…小さな街を作りなにかが変わった気でいた…
わたしって何処までも愚かだ
「みんなごめんなさい旅行は中止します!」
「えー!行かんのか」
「あらあら こうなるとわかってたのでわないの小夏わ」
「知らん!」
「旅行だったのか 俺は河原でバーベキューだと思ってた」
「此れから各自に指示を出します 午前中に見当を付けて 午後より会議を開きます」
わたしは皆に指示を出し
わたしのするべき事をしに街外れに向かった
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「此れより会議を始める…どうぞ」
今日の会議にはクラウンコンフォート親子も参加だ
しかしバッカスはなかなか大したものだ
シャーゼ達を迎えにやったのに 平然としている
妻と娘が怖いのかな?
「クラウンコンフォート親子今日は急な呼びかけに応じて頂き感謝します」
ミハエルとシャーゼがびっくりしている…
わたしだってこれくらいは言えるのだよ
「お声掛け大変光栄に存じます 嬉しさのあまり…」
そうだったよ残念だよ
「バッカスお聞き致します」
「はい なんなりと」
「エントールには幾つの貧困街があり其処にはどれ程の民がいるか分かりますか?」
「はい 私も正確には分かりませんが150から200の貧民街が存在し20万人以上は居るかと…」
えっ!そんなに…土地はあるが其の数を…
「やるんだろ小梅!其のために俺達に指示を出したんだろ」
そうだ わたしはデク率いる料理人10名に補佐を1人づつ
ボー率いる警備隊50人にいつでも動けるよう待機を
ユーリ率いる職のススメ隊20人に住民ステータス確認を
ルル率いる勉学のススメ隊に10名の増員を
シャーゼに穏健派の確保を指示したのだ
ミハエルは…チラチラしていたので 取り敢えず会議に来るよう指示した
…だけど20万人…やるんだ
「バッカスそしてミハエル 2人に枢機卿の地位を与えます」
「ななんと ありがたき幸せ」
「仰せのままに」2人には其々《おのおの》街をお任せします
「オリビア ヴィクトリア両名にデザイナーの地位を 明日より衣料の量産体制に入っていただきます」
「明日午後より貧民街の救出活動を致します 街の者にも手伝いを頼んで 各自今までの経験を活かしてくださいね」
わたし達姉妹は街外れに来ている
午前中にわたしが作ったマンモスマンシャン群だ
取り敢えずはワンルームタイプのシャワートイレ付き
5000室家族もいるだろうから部屋の広いのも用意したが
それもワンルームだ各棟には食堂と集会所を完備…
「小夏 小梅 此れから暫く 午前街作りの午後救出活動になるけど 手伝って貰えるかな」
「今更だな」
「あらあら 楽しみですわ」
「いつぞやの様には行かぬからな」
「あらあら…ふふ」
街を作るんだからね!




