31話 招かざる者、物
「わしが1番上がりじゃー 早くっ早くっ」
「あらあら 最初に上がっても勝ちじゃあありませんよ」
…相変わらず 朝から元気だ神たちわ…
「客じゃな…」…?「ピポーンピポーン」
「はーい おはよう?どうしたの?」
「小梅!柵の外に近衛師団が…おはよう」
「近衛師団がおはよう?」
「王族近衛師団がいるのよ」
「いいから来て」
わたしは引き摺られる様に連れて行かれた…
既にボー率いる警備隊とユーリの部下達…
何故か料理人が各々フライパンやらお玉を手に集まっていた
「お待たせ 連れて来たわよ」
「小梅 此奴らどうする」
「おはようデク」
「あ あぁおはよう…呑気だなぁ」
…柵の外を彷徨く 甲冑の人間達?…だよね
そんなの着て良くここまで来たな…住民のみんなわ
「家から出ないように申し付けています」
教えてくれたのは 新たに警備隊副隊長になったアンリちゃんだ …?
「ぴよぴよわ?」
「この辺のぴよぴよは狩り尽くしてしまい それから寄り付かなくなって…」
あーそれで 鳴き声が…聞かなくなると寂しいよね
「で、どうするの小梅」
…どうすると言われてもなー
武装した動く甲冑を入れるつもりないし
居なくならないかな…ん あれは?
馬に乗った2人が壁際まで来た…
今更だけどお馬さんいたんだ…牧場で乗馬なんかも出来たら良いよね
「ゲスタフ此処か」
「はい王子 これより先に進め無いのです」
「フム」
なんだなんだ…
「今王子って言った?」
「ゲッヒン第3王子ですな」
後から来たミハエルが教えてくれた…速くないじゃん!
「隣がブルーレイク教司祭のゲスタフです」
「王子がなんで魔物の森にわざわざ…それより王子なんだよね あれ」
「はい1度貴族街の教会でお見受けしましたから 間違いないです」
贔屓目で言っても
「おっさんじゃん!」
「第1王子第2王子は…?」
「お爺さんです」
…暫く辺りを見て周り甲冑に囲まれて帰って行った…良かった
「じゃあ一応警備隊は警備を続けて後は解散」
…まさかユーリ達意外に此処まで辿り着く人が居るとは思って無かったよ
わたしも家に帰るかっ…「ドーン…ドーン」甲冑軍団が丸太を抱えて結界に突進してるよ…
しつこいな てっあれが近衛師団…只の動く甲冑なんて魔物じゃん!
わたしは扇子を取り出し
「桜の伊吹!」
「「「ビュ―――!」」」「わ―――っ⁉」
目の前の邪魔者は居なくなった…
「そうゆう使い方もあるんだ」
「ルルが呟いた」
デクとボーがルルの伊吹の犠牲になるのは
そう遠い話では無いだろう…
****
「ただいまー」
「あら、あらお帰りなさい」
「おかえり!」
何を拗ねてる神!…予想はつくが
朝食は「チーズバーガーだよー」
「チーズバーガ!チーズバーガ!」
ちょろいな神!
「エントールの第3王子とブルーレイク教の司祭が王族近衛師団を引き連れて来てた」
「そうか 追い払ったのじゃろ」
「うん 執拗結界を壊そうとしてたから 桜の伊吹で ありがとう小春」
「あらあら どう致しまして」
「ブルーレイクのう…神父が持っておった魔石の件もあるしのう」
****
教会の事や王族のことをちゃんと聞いておこうと幹部会議を開く事にした
メンバーはデク 補佐ニーナ ボー 副隊長アンリ
ユーリ補佐サキ ルル補佐ルーナ ミハエル補佐カミラ
ミハエルは信仰の熱い女子を3人新たに助祭に招きたいとお伺いを立てて来た
…熱いの?…取り敢えず許可したのだ
シャーゼ副長リーゼこの2人は わたしの秘書を兼任する事になった
神様達の事も知ってるので都合が良いが 「集落は?」各村長が居るから大丈夫らしい
何より人間に攻められる心配が無くなった事が大きい様だ
小夏は嫌顔だった…其処までか!
勿論私達3姉妹もいる
「お集まり頂きありがとうございます此れより幹部会議を始めます 議題は先日の襲撃を受け 皆さんの知りうる情報を共有する事が目的です でわ、教祖様どうぞ」
シャーゼどうぞって…そうじゃあ
「初めに みなさんに知って置いて欲しい事があります…教国を作る理由を」
「神マロン様より神託がありました」
「おうマロン様…」
ミハエル良かったよ神マロン様の事は 忘れているのかと思ってたよ
「神の言葉をお教えします神球の人類は程無くして滅びる」
…?…?…?
「なんですと!」
「滅びるなんて」ざわざわざわ
「ど どうして…」
「みんな落ち着け…みんなを救う為に小梅が立ち上がったんだ 知ってるだろ小梅のチカラを」
デク空気が読めるね幹部に戻して良かったよ
玉ちゃんのおかげだね
「そうです あなた達が変われば人類は救われます そして今現在あなた達は変わりつつある…あなた達も既に実感しているのでわ?」
「確かに」おい!ロリ神父!
「そうね 此処へ来てから 生きる楽しみを知り未来に繋ぐ意味を小梅から教わったわ」
各々に納得したようだ
「でわ 何故襲撃されたのか」
「そりゃ宇宙船と小梅の火炎じゃろ」ホゲッ!
そうですよねー
「未知なるチカラを求めて来たのじゃろ…その辺は流石王族と言った所じゃのう」
「お主らが此処へ来る前に あの様な宇宙船 月をも破壊しかねない火炎を見て 其のチカラを我が物にとは思わんじゃろ」
「確かに…いやいや今でも思わないか?…」
「デク欲しいのか?欲しいならチカラになるぞ 1000回も死ねば もしかしたら」
「いやいや大丈夫です まだ1度も死んでないのが奇跡ですから」
「そう言わず1度死んでみたらどうじゃ…生き返らんじゃろうが…」
「1回すら無理じゃないですか師匠!」
「じゃな」
「あ奴らは 少しばかりの知識と経験を隠匿する事によって 今の地位に着いたのじゃろな…だが 知識と経験を独り占めしては未来に繋がらんじゃろ それ以上の発展もな」
「だから滅びると」
「そう言う事じゃろな」
「人類滅亡の件は幹部以外の口外を禁じます 此れは神の誓約書の範囲に有るものです みなさん忘れないで下さいね…デク?」
「お、おおう忘れてないさ はは」
危ないなー
「皆さんの中に自身が無い人は後でも良いので言ってください 死ぬまえに記憶を消して街に返してあげますから…家族にも愛する人にも言えないのは辛いでしょうから」
最初から重い話になってしまったよ
「でわ、続けたいと思います…どうぞ」
其のどうぞって言うのは 流行りなの?
「小梅様よろしいかな」
「どうぞ」わたしも言ってるよ!
「エントールの王様はそう永くないそうでして しかし第1王子第2王子共にお年を召してありますその中でまだましな第3王子を傀儡し影響力を強めようとゲスタフ司祭が第3王子のゲッヒンを次期王にと策略しているのです」
「第1王子の子供は?」
「3王子とも独り身です」
「そんな事ってあるのですか」
「魔石のせいじゃろな」
「この様子だと王族貴族に大分広まっておるじゃろ」
「あらあら大変 此国の民も調べた方がよろしいのでわなくて」
「心当たりのある物はいるか」
「都に家族と暮らしていた頃に父からブローチを…わたしは…なんだか其のブローチが怖くて1度も身に着けなかった…それが心残りで」
「今ご家族は?」
「皆亡くなりました」
「ブローチは?」
「父から貰った唯一の思い出なので部屋に置いてあります」
「そう後で見せて貰えますか」
「はい…」
アンリちゃん…
「其の魔石とは どの様な物なのですか?」
「これじゃよ」
ミハエルがポッケットから魔石を取り出し
「此れは小春様によって浄化されておるが以前は禍々しく黒々とした赤色をしていたよ」
透明になった魔石を見せた
「わ わたしも持ってます今は有りませんが部屋に…」
「わたしも」えー皆んな持ってるんかい!
「此れは思った以上にブルーレイク教が暗躍してる様じゃ」
「こんだけの魔石を一体どうやって」
「わしが思うにあ奴らが信仰しておるナマズーがチカラを得て魔物を喰らっとるんじゃろな」
「それで?」
「其の魔石はナマズーのうんちじゃ」
ミハエルが一瞬硬直したが 愛おしそうに撫でている
「神父其方は…うんちゃ!だな」
誰もわからないから!
「あらあらシ〇ーマッハさんたら…うんちゃ!好きなんですね」
被せるんかい!




