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28話 エルフの集落Ⅱ

 

 わたしは今 エルフの集落の前にいる…


 ****


「本当にわしが付いて行かんで良いのか」


「あらあら 彼方あちらさんが警戒なさるでしょ」


「ゔっ」…「小梅 小梅は わしに付いて来て欲しいじゃろ」


「それはそうだけど…」


「ほらみろ」


「小夏が行ったら 只の訪問になるでしょう」


「やじゃやじゃ…」


 紆余曲折あって2人は姿を消して横にいる…


 刺されても刺さらない筈なのに 刺されたら痛いぞ―っ との事だ 痛みは有るらしい


 わたしは意を決して…意を決したのは集落に入る事では無い……。


 結界をすり抜けた…


「誰だ…お前か何しに来た」


 おいおい、いきなり交戦敵だよ…あれ?わたしただの人間だと思われてる?

 

 そうだよね集落の引っ越しの時も そこに居ただけだったし…


 はい、チーズ!は わたしがやったはずなのに…


 まぁ人間なんて眼中に無いんだろな


 でも余り交戦的な言動は辞めてもらいたい…


 既に爆発しそうなのが居るんだから


「田んぼの様子を見に来ました ご案内して頂いても」


「チッ!俺様が人間の案内を…」


 舌打ちしたよ!でも案内してくれるんだ


「着いたぞ 此処から先には入るな」


 いやいやわたしの田んぼだし いつも縁側から見てるし

(此方側からは縁側は見えないけどね)


 わたしが座って水路を覗き混んでいると 案内したエルフが何やら合図してたよ


 手を大きく振って…おいっ!


 程なくゾロゾロと若い男が30人てか、


 多いな 若く見えるだけで100才超えてるんだっけ


「神をたぶらかし我らが長をもかどわかした人間風情が 1人でのこのこと」


 そこで終わりか!飛んで火に入る夏の虫でしょ!


『小梅口に出てるわよ』


 あらっ「我らを虫扱いか!」


 いやいや わたしが虫の方でしょう


『あらあら 小梅楽しそうね』


『小梅ーもう此奴こやつら火炎で消し炭で良いじゃろ』


『小夏それって飛んで火に入る夏の虫に掛けてるよねー』


『おう、わかったか』楽しそうだな 神


『なんかもうアホらしく成って来た』


 30人のエルフが1人の人間の娘に槍を一斉に突き立てた…すり抜けた。


「な、なんだと」


「はぁー幻術なんてエルフの十八番でしょ」


「だっ黙れ傲慢ごうまんで薄汚い人間が」


 もう殺意有り決定だよね


「あらあら 傲慢ですか?」


 小春が姿を現した…後ろで 『ずるーい!』と喚く声は今は無視!


「精霊様!」


「精霊のチカラを自分の物と勘違いしてる愚か者が 寄りによって小梅姉様に傲慢などと」


 『神様神様』


 『なんじゃ』


 『小春さんが止まらない』


 『止まらんな』


「精霊のチカラを借りなければ人間にも及ば無い小童(こわっぱ)が 今後一切のチカラを精霊桜の名により禁じます 素の己の姿で此処から立ち去るが良い!」


 小春が扇子を一振り全員集落の森へ吹き飛んだ


「さぁ帰りましょう姉様達」


 『神様神様』


 『小春を怒らせちゃ駄目だよ』


 『駄目じゃな』


 ****


「お主なかなかやるのう」


「あらあら 其方もなかなかでしてよ」


「パパーン! 天下無敵の…」


 神たちはチャンバラごっこに夢中だ…


 効果音付きで その新聞丸めた棒は何処から出したんだよ…


「ピンポーン」「わしが出るー!」


「ダダダダっ」 落ち着け神!


「小梅ーユーリが其方に要らしいぞ」


 何落ち込んでる!


「小梅 こんな時間にごめんなさいね」


「どうしたの?」


「シャーゼとリーゼが尋ねて来てるわ 神妙な感じで」


「なにかしたの?」


「小夏 小春 シャーゼとリーゼ が来てるって わたしは合ってくるけど 貴方達も行く?」


「行かなーい」「はっ!真剣白刃どり…」「痛っ!」


「お待たせしました」


「夜分にすまぬ…」


「どうしました」


「教祖様に刃を向けた愚か者共を 今は縛り上げて吊るしています」


「今後 いかように取り扱えば良いのかを伺えれば…」


 あっいけない追放を待って貰って其の後の事


 何も言って無かった わたしも今の今まで考えて無かったよ!


 うーん「明日集落の人 全員集められる」


「それは勿論」


「でわ、其の場で沙汰を言い渡すと皆に伝えて」


 口調が時代劇に引きずられるよ…


 ****


 わたし達 3人で群衆の中を歩いて行く…


 両手に花で…左は…団子か?


 群衆の先に吊るされた?『こんなお爺ちゃんだったっけ?』


『あらあら 精霊の加護を無くせばこんなもんですよ』


『そうなんだ』


「「お前ら何を突っ立っている 教祖さまの御前だぞ」」


 リーゼだ なし崩しに膝まづくエルフ達……


 『此奴らやっぱすかん!』『あらあら』


 わたしは吊るされたおじいちゃん達を背に


 群衆の前に立つ左手を腰に右手をピストルに頭上へ

 

 …Night Feverが如く「火炎BAN!」


 「「「ズドーン―――!」」」「「「ゴ――ンゴ――ン」」」


 あれ、前より凄くない?


 『ほう此れは他の大陸にも見えてるかも知れんな』


 おじいちゃん達 大丈夫だったよね…うん 大丈夫だ


 地響きが鎮まり返ったのち口を開く


「この者達は解放する わたしが気に入らなければ 何時でもかかってくるが」


 PON!「痛っ!」


「はっはっはっは お主もまだまだよのう」


 小夏だ ! わたしは小夏の持つ新聞剣を奪い取り振り下ろした…


「真剣白刃」「「スッパン」」「 痛っ!」


 静寂の中わたした達は帰路に着いた


 背中に木枯らしを感じつつ…。


 ****


 シャーゼとリーゼ が後の話をしに来ると言うので 裏庭(詰所の)でお茶会にした


 今日はミハエルぬきの本当の女子会だ 皆が席につき


「第2回女子会にようこそ 今日は特別な茶菓子もありますから楽しみましょう」


 そうなのだ牧場が出来 ミルクもチーズもアイスも作れるようになったのだよバニラが無いんだけどね…

 

 どっかに無いかな?『あるぞ』えっ


『元々エルフの集落に合ったものだからのう』


『そうなんだ』


『…わたし また喋ってた?』


『お主の欲望はダダ漏れじゃわ』


 パンケーキにホイップクリームのせなのだよ!


 小豆があれば あんこもいいよね 其の内なんとかしよう


 あのお爺ちゃん達は集落の雑用をしてるそうだ


 わたし達が帰った翌日からエルフの子供達の間では チャンバラごっこが流行っているそうだ


 子供は逞しい…新聞剣は何処から手に入れたんだ?


 …目を逸らしたな 神!


 何でも反則技まで既にあるそうだ その名が BAN!


「小梅様この度はありがとうございました」


 シャーゼとリーゼ が頭を下げる


「いえ 元々は わたしが撒いたタネとも言えるのだし」


「決してその様な事はありません あのままサテライトにいたならば人間達との戦闘は避けられ無かったでしょう…改めてエルフ長シャーゼ 小梅様への忠誠を誓います」


「あらあら お姉様 人気者ですわ」


「そうじゃろそうじゃろ わしの姉だからな」


「シャーゼ リーゼ 2人共ありがとう…小梅様はもう辞めて」


「なんとお呼びすれば…」


「小梅で良いわ」


「それは…」


「わたし達はもう友達なのだから」


「…はい」


 其の後 シャーゼとリーゼ はパンケーキに目を真ん丸にしていた


 やっぱ女の子は甘いもんに目が無いよね!


「小梅様エキスが足りない」


 と呟いている ルルを横目に楽しいお茶会は続いた…


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