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所在証明、あるいは痛ましい傷への愛

作者: 秋葉竹



神さまは、


いらっしゃる


とても、


気まぐれに歌を歌って


いらっしゃる


下々の下賤な希望を踏みにじるのが喜悦


なのか


くすくすと


笑っていらっしゃる


気がする


どこかみえない闇の奥で


神さまのくせに真っ暗な希望も無い部屋で


くすくすと


笑っていらっしゃる


気がして


ええ、


知ってたよ


行くも帰るも


同じことだよね。



奈良の興福寺にいらっしゃる仏像


阿修羅像は


神さまと闘うものなんだってね


勝つも負けるも


同じことだと断じてそれでも


闘うんだって


それが生きることだから、と


ただ真っ白で高潔な夜になるまで


闘いつづけることが


それだけが必要で


意味のあることなんだって



いつか気づけるといいね、


寂しがりやの


神さまたちの夏に


夕立も降り、止み、降り、降りしきる


濃厚で


からだ中が蕩けてしまうような希望を


歌にできたら


いいね。



ねぇ、神さま


そしたらユニコーンに乗って


夏の大きな星座たちにかかる


ピンと張った純粋な希望の糸のうえを


自由自在に


駆け巡れるかも


しれないよ、



ねぇ、神さま。


口を閉ざしたままじゃ、


やっぱ、寂しいよね?











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