目覚め
「ん……………」
「ここはどこ!?」
ラビは狭い1つの部屋のベッドで目を覚ました。
辺りには誰もいなくて、静かだった。
目の前の扉は開く気配がない。
肝心の魔力も何故か使い物にならなかった。
ガチャっと音がしたと思うと、男が2人入ってきた。
「あなた達は誰?ミラは?
お母さん、お父さんはどこなの?」
ラビは男共を睨め付けた。
「俺様に対してなんだ?その目は。
生きる価値のない魔女を奴隷として使ってあげてるんだ。
今から処刑でもいいんだぞ?」
「分かったらさっさとこれを着ろ。」
投げ出されたのはかなり露出の高いものだった。
「嫌…なんで私がこんなの着ないといけないのよ…」
「あ?何も出来ないくせにごちゃごちゃ言うな。
お前はただ言われたことやってりゃいいんだよ。」
男はそう言うとラビを殴った。
ラビは反撃しようとした。
だが、手首につけられている腕輪から
何百万ボルトもの電流が流され
従うしかなくなってしまった。
渋々服を着てみると、やっぱりとても露出が多く、
ラビはできるだけ体を隠していた。
「魔女のくせにいい体してるじゃねぇか。
沢山使ってやるからな。」
ニヤニヤしながら言う男とただ無口でこっちを見る男は
ただただ気持ち悪かった。
それなのに全く反撃できなかったのは
とても悔しかっただろう。
でも、決して涙は流さなかった。
異端審問官絶許