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⑵『虹色の頭蓋骨』
⑵『虹色の頭蓋骨』
㈠
俺のたった今の脳髄の中から、えげつない本性が暴れ出した様だ。いくつになっても、子供である大人の様な子供は、言の葉を散らしては、公園の中を駆け巡り、異次元へと突入に、見事にそれをやってのけ、突っ走る訳である。後悔はないだろう。
㈡
そんじょそこらの、我々とは違う、虹色の頭蓋骨を持った俺だ、と言う、馬鹿な発言は、俺の言葉なのに、俺に痛切に刺さるのである。地獄が見たいなら、地獄落ちしかないことは、また、不自然に、世界を歪めてしまうことが、虹色の頭蓋骨に、諭されることだ。
㈢
確かは、不確か、不確かは、確か、そんな、不思議な言葉を想像する俺は、一端の人間になれるだろうか。下を向きながら、酩酊もせず、ーつまりアルコールは飲んでいないが、不可思議な酩酊の中ー、俺は、街を彷徨うのである。誰のために、自分の為に。