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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

この世界はもしかしたら絶望で出来ているのかもしれない

作者: 霧雨カエル

ハロー、私は今日は生きてる

 


 一人ぼっちの教室で


 うまいうまい全ては食神様の導きか?食神様とは何ぞや?今日も僕らは日向ぼっこ訳も分からずうめいてる。家畜みたいに草を食んでさ。出荷予定もないのに。またまた飽き足らず夢に意味を持たせてる?お腹の子を探して医者を巡って三千里。ついには医者は医者でも精神科医にかかる始末さ。不気味で愉快な世界で今日も豊かに踊ってる。ハエみたいに踊ってる。





 終業式で


 刺さらないものはいつまで経っても刺さらない。感動しないものはいつまで経っても感動しない。心はエブリデイ死滅寸前。毎日が腐ったミカンの如く発酵してやがる。やがて土に還るから、世界はそう言って循環している。死ぬ理由を探している?生きる理由も分からず、何処へ向かうかも知らず、徒に人を傷つける。傷口が膿んで痛むなら、それが生きる理由になるのか。どうでもいいものには吸い寄せられるのに。光に集まる羽虫のように。そのまま焼かれて死ねばいい。私の身体は何処を見渡しても、私の身体ではないのに。明確な一つの使命があるなら、なぜ私達に思考があるのか。どうか何も言わず償って、誰のせいでもない。他の誰でもない私のせいにして。罪を背負わないでね。全ては細糸に委ねられている。キリリと張りつめた運命がつっぷりと亡くなるまで。



 


 冬休みの図書館で


 茜指す光にこんにちわ。今日も良い天候ですね。青空にはカラスが悠々と飛んで、ジェット機が轟音で空を切り裂いて、風が程よく冷たく、寝不足の頭を芯から冷やすのです。絶え間ないインクの流れから何かが生み出されるような心持ちがするのです。この考えは傲慢でしょうか?一分の隙もない至高に興味はありません。在るのは未完全なばかりの己れと世界であります。未熟ゆえに私は世界を捉え切ることができないけれど、成熟しても捉え切れる気がしないのです。何とも趣深いことですね。



 


 


 午前3時の自室で


 頭溶かす。全てにさようなら。どうにもならない未来に。期待できない明日にも。僕を求めて、いつか。灰色に終わるまで。がんばるよ。だから疎外しないで。遠くに微睡む、君を見つめている。滑稽なピエロが僕に囁く。あれは君のもの。君のものだ。そんな訳ないのに。君は君のものだ。永遠に交わることのない。繋ぐ手の温もりは本物かな。どうにもならない未来に万歳。





 散歩の途中で


 圧縮された命が骨の髄まで沈む。くだらないと吐き捨てた思いが、種になって芽吹いてしまったから。自分の生きる意味が分かったような気がした。この瞬間だけと嘯きながら、抗い違い魅力に押しつぶされてどこまでも流されていく。桜色に染まった川の下、揺蕩う水面に身を委ねて。川のせせらぎを耳に、魚が私の肉を啄む。吸い込まれそうな青い空に手を伸ばす。溶けて拡がる感覚が、その先にある一つに未来を見通して。薄ら寒さに犯されながら、確かにあの白くて大きな鳥がどこまでも羽ばたいていた。




 

明日は死んでるかも、ハハ

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