狩り二日目・朝
side 匠
「あれ、リョー君は?」
「亮は後便や。亮がまた寝んといろいろ作り出したんよ。
ポーションの差し入れ預かっとるから配るわ。」
「ポーションの種類はなにがあるの?」
「回復ポーション、魔力ポーション、体力ポーションに精神ポーション、状態異常ポーションが中級で1人各種2本ずつや。中には当たりで上級も混じっとるって言うとったで。」
「上級!?そんな高価な物を差し入れにしていいのか!?」
「あいつが渡しとけ言うとるしええんやろ。
この箱の中に手〜突っ込んで選びや。みたらあかんで」
昨日の成功分とあの後作った分では上級の数が少なかったもんやからくじ引きにして不満の出にくい形にしてみたんやって。
亮がワイに預けた箱は5つ。箱ごとにポーションを分けて、箱の上部分に直径10センチの穴が開いとる誰でも知っとるタイプのくじ引きや
「やった!上級の体力ポーションゲット〜♪」
「アタイも上級の魔力ポーションもーらい♪」
「オレのは回復と状態異常か、セインは?」
「上級精神ポーション…ほとんど意味ない…」
「セイン、交換するか?」
「する…」
「交換したところで緊急時は分け分けして乗り切ことになるんよ?」
「いいんだ。こういうのは気持ちの問題だから。ほら、セインを見てみろ」
ポーションを抱きしめんなや
中級でも結構効果あるしそんな心配せんでも充分やて。
「今日のチーム分けを決めよう。
昨日のことと、雨季の間は魚も不足することを考慮して3つのチームに分けることにした。」
Aチーム:グレイス、ウィル、ヴァル
Bチーム:メルタ、匠、亮(不在)、ルミ
釣り組:セイン、ティールズ、陸
まぁこうなるやろうね。
Aチームはランク高め狙いで、Bチームは数狙いやな。
釣り組は性格か武器の関係上狩りに向かん奴らの集まりやね。結界魔法の網と、地属性を使えばツタで糸、石で針、木で竿を作れるし放っといてもぎょうさん獲ってくるやろ。
ちなみに冒険者ギルドで肉はともかく魚は買い取ってはくれへん。元々食材は商業ギルドの管轄やから、そっちに持ってくと買い取ってくれるか、魚屋と仲介してくれるんよ。
雨季になると魚を獲りに行かれへんし、外から入ってくる魚がほぼないからこれはこれで解決できるならしておくべき食料問題にあたる。
今回の目的自体、食糧の確保であって依頼数にはこだわってないらしいから、この編成になるわけや。
「ほな森チームと釣りチームに別れて行こか」
「じゃ〜またあとでね〜」
「【つむじ風・連】」
「【サンダーボール】」
「フンッ!はっ!」
「それにしてもこの森って魔獣多いな。」
「【ウィンドカッター】!そりゃ元々魔力の多い森だからね。スタンピードから半年ありゃ元どおりになるんだよ」
「ホイっ!自然も豊かで木の実なんかも多い。小さな獣がいればそれを餌とする魔獣も増えるわけじゃな。このッ!」
「次のスタンピードがいつ来てもおかしないんとちゃう?」
「いや、実はざっと25年おきくらいに起きてるんだってさ」
「あの規模のが四半世紀ごとに起きるってことか?」
「25年前にスタンピードがあった時はママも領主も現役バリバリだったから被害は最小限に収まったし、この間のスタンピードの時にどういう備えが必要か知ってたらしいけど、その時の竜はただの竜で火竜ではなかったらしいよ。」
「どう違うんや?」
「竜にもいろいろいてね。普通の竜がBランクだとしたらアタイらで倒したのがAランクの属性持ち上位種。さらにその上に各属性ごとに最上位種がいるんだってさ。そうなると災害級でSランクでもないと倒せないんだってさ。」
「アンタらの上がおんねや…」
「国が手中に収めておきたがる超実力者。国の政治やギルドに一声掛ければほぼ断ることができないほどの影響力を持つ存在じゃ。そうお目にかかれん。」
「途中で引退したけど、ママとおじさんもSランクくらいの実力はあるって聞いたことがあるよ。[火山のアンジェ][隕石のジョセフ]って聞いたことないかい?」
「火山と隕石ならワシが兵士じゃった頃に一度だけ見たことがあるぞ。遠目からじゃったがあの凄まじい魔法と戦い方は忘れられんのう…」
ポカーン…
話の内容についていかれんくなってきたな。
事実上Sランクか…とりあえずおばちゃん怒らさんように気ぃつけよ…




