第一章 1話 期待の初仕事……の直前
思わず鼻歌を歌うくらい、今の俺は気分が良かった。
暖かい日差しが石造りの町並みを照らしているから、ではない。
この国、キーターム王国にはガーディアンという職業がある。
この世界には魔物が存在する。
それらはドラゴンだったり人型だったり、動物だったり人為的に作られた存在もいる。
そんな危険な存在から王国を守る。
それがガーディアンの仕事だ。
そして当然、貧弱な人間に国を任せるわけにはいかないのでガーディアンに合格するための試験は難しくなる。
その試験に合格したのだ。
そして、今日が俺の初仕事。
『六』と書かれた盾型のバッジが光を受けて輝く。
これは第六ギルド『ギルティア』に合格した証だ。
付けているだけで何だか気分が高揚し、つい鼻歌を歌ってしまった。
「よし、ここか」
渡された地図を参考に、とうとうギルドにたどり着いた。
周りの家より一回り大きな石造りの建物。
おそらく自分たちが今日から配属されることはガーディアン達に通達されているだろう。
それと、もう一人新人の女性が配属されるらしい。
また、ギルティアに所属しているガーディアン達は一騎当千の実力を持つらしい。
俺は彼らについて行くことができるだろうか。
一抹の不安が胸をよぎる。
(いや、弱気になってる場合じゃない)
俺は誓った。復讐を果たすと。
俺は誓った。教会を潰すと。
そして、もう誰も悲しませないと。
これはその第一歩だ。
俺は決意を固め、扉を叩いた。
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