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1800文字目
仄かな灯りに照らされぼんやりと見渡せる岩の通路。ゴツゴツとした壁でここが洞窟の中だとすぐに分かった。
横に目をやれば煌々と燃える松明が見える。二人一組なのだろうか。いや違う。2人共小走りだし、服はボロボロで武器を持っていない。おそらく俺を盗んでるうちに襲われたのだろう。それでも俺を置いて逃げないのは大事な物だからか。
しばらく走り、闇の中に一筋。目の前の松明より明るい光が見える。出口だ。卵を持つ主の勢いが俄然変わる。
不意に、灯りがぐらついた。刹那狭い洞窟内に怒号と松明が自分達の前に飛ぶ。投げ出された松明は自分達と出口の間に転がり、怒号は狭い通路に反響していた。
持つ主に力が入り、走る速度も上がった。
―ああ、と俺は勝手に納得してしまった。
200字なのに400字で投稿してしまいました。もっと精進しなくてはいけませんね。
朝や夕方に投稿し始めましたが、不定期なのであまり期待はしないで下さい。
0時の投稿はその日に沢山投稿しなかったらするようにするので毎日1話からお楽しみ頂けると幸いです。