青の島
真っ青な空に海。さらに真っ白い砂浜が創り出す美しいコントラストの島に今、セレスティン海賊団はいる。
波の音に混じって、ざくざくとたくさんの人間の歩く足音がする。
いかにも海賊、という風貌の男から細身の女、果ては子供までが列を成して歩く姿はいささか異常だ。その列をじっと見ている島民もいるが、すぐに先頭の男の着る外套に描かれた海賊旗から海賊だということを悟り、目を逸らすか、遠巻きに見ているだけだった。
青地に白で描かれた髑髏そして真っ赤な薔薇
それがセレスティン海賊団の海賊旗は同時に周りへの警告でもある。襲われたくなければ逃げろ、という事だ。
しかし海賊達は島民の様子を気にする事も無く、島の裏側のジャングルに、テントを張りに向かっていた。行く島の先々でこんな反応をされるので、一々気を悪くしていたらキリがないのだ。
海賊の一団はぞろぞろと船長を先頭に町を歩いていく。町の住民の中には、威勢よく野菜や肉を売ろうと、声をかけてくる人間もいた。海賊達は、海では見られない珍しい果物や書物に目を輝かせながら歩いていく。
その一団をこっそりと見ている者がいた。
廃屋の屋根に上り、一団をじっと見つめている。フードを深々と被り、顔はよく見えない。
そんな視線に気づいたのか、真っ白い髪の少女がきょろきょろと辺りを見回した。
しかし、いつの間にか屋根の上の人影は消えていた。
さあ、舞台の始まりだ。




