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幽霊少年
訓練生仲間に促され、リンヤは話はじめた。
「ポポがの覗いてるし、俺も見てみたんだよ。そしたらほんの一瞬だけど確かになんかキラッて光ったんだ。」
そう言うと、リンヤは視線を下ろし、爪をつんつん弄り始めた。勿論誰もリンヤが嘘を言っているとは思っていない。
「それ、妖精じゃないかな・・」
「うわあっ?!」
「きゃあっ!?」
「えッ!!」
ティカの横からか細い声が聞こえてきた。カイだ。隣のティカ以外誰も気付いていなかったらしく、見事に椅子から滑り落ちた。
「お、お前っ何時からいたんだよ!!」
「結構前からいたよな」
「いたよ。」
椅子から転げおちたリンヤが若干あわあわ慄きながら立ち上がる。そして椅子に座りなおすとカイに向き直った。
「んで?何だよその妖精って」
リンヤがそう訊ねるとカイは椅子の下に突っ込んであった茶色い小さめの鞄を取り出した。そして更に何やら中から古びた表紙の分厚い本を取り出した。
「この本、父さんがかしてくれたんだけどね色んなこの島の伝説について書いてあるんだ」
そう言って、皆に見えるように机の真ん中に置いた。表紙はボロボロで、慎重に扱わないと取れてしまいそうだ。そのボロボロの表紙には汚れた石が填め込まれていた。
「さあ皆、開くよ。」
そう言ってカイは白くて骨ばった指を表紙にかけた。
秘密の妖精達




