3話
「今度はこっちからいかせてもらうぜ」
片手に大剣を抱えながらこちらへと駆けてくる。
「いいだろう。かかってこい」
ウォーリーは、飛び跳ねると頭を目がけて大剣を振り下ろしてくる。
片手で受け止める。大剣の刃が食い込み少し痛む。
しかしやはり我の相手ではないな。
思い切り腕を振り払う。
衝撃で奴の体は吹き飛ばされる。
「その程度か?我の足止めになるには実力が足りないんじゃないのか」
「どうかな?俺は死ぬまでお前に食らいついてやるからな!」
奴は大剣を振りかぶりこちらへと投げつけてきた。
回転する大剣が空を切る音が聞こえる。
こんなもの我に当たるとでも?
目前に迫る大剣に向かって拳を放つ。
しかし拳は空振り大剣は急に方向転換した。
なんだ?
「うわっこっち来た!」
エビルスライムが驚きの声を上げる。
やばい、あいつだと防ぎきれない。
テレポート。
奴の前へと移動する。
大剣を防ぐ間はなかった。
腹に刃が食い込む。今まで感じたことのない重い痛みが襲ってくる。
しかし、大剣は我を切り裂くことは出来ずに硬い音と共に地面に落ちた。
だが大剣の攻撃は我に片膝をつかせるのに十分だった。
「魔王様!何で」
「部下も守れぬものに魔王が務まるとでも?」
「魔王様、申し訳ございません。僕がボーっとしてたせいで」
「よいことよ」
「魔王様、流石です。かっこいいです」
「おいおい、よそ見すんなよ」
声の方を見ると頭上から短剣をこちらに突き刺そうとするウォーリーの姿があった。
「お返しだ」
我は大剣を手に取り奴の腹目がけて投げつけた。
奴は反応しきれずまともに食らった。
そして力なく地面へと落ちた。
「流石は魔王だな。これだけでも俺はもう限界だ。だが、時間稼ぎには成功したみたいだぜ」
奴は笑みを浮かべながらそう言うと意識を失った。
時間稼ぎ成功?どこがだ。奴がいなくなった今、我は村を焼き尽くすまでだ。




