表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王と勇者に好かれたもの  作者: ヨベ キラセス
一章 平穏と日常に思い馳せたもの
4/25

Ⅱ(2)

「あんたが【聖夜の魔法使い】だってのはわかってるのよ!!」

 ダンッ、と机を叩く正面の女子生徒に俺はため息をつく。

「……何だその厨二ネームは? 知らんね、そんな恥ずいネーム持ちは」

「く、まだシラきるっての!?」

 いやマジでやめてほしい。ここ教室、初日、今からお友達いっぱいできるかなー?なんて心踊るところ。それを、この真正面の女は睨みを利かせて、もう、全く。

「…仮に知ってたとして、あるいは本人として、それがどうした?」

 すごく面倒だが、堂々巡りしそうなのでひとまず半分肯定して続けさせた。いや半分ね。何なら「いや俺じゃない」って言えるくらい曖昧にね?

「だから、あんたがそれだって言ってんでしょ!」

 あ、だめだ。これアレだ、委員長キャラだわこいつ。絶対役決めの時学級委員長に推薦するわ。悪友にも投票させようそうしよう。

「ちょ、カスミ何やってんだよ!!」

 と、ようやくそこで助け舟が二隻、まあ二人だけど現れた。

 一人は坊主頭の、まさに陽キャスポーツマンなやつ。

「う、眩し!」

「…おいおい思ってたよりおもしれーやつじゃねーかこいつ?」

「二人とも……全く、すまないヘイワ君」

 と、今度も陽キャだがかなりのイケメン野郎が爽やかスマイルで謝る。

「ちょ、ハジ__むぐ!?」

「はいはい黙ろーなーカスミー、ハジメが丸く収めようとしてんだからさー。

 と坊主頭は口を塞ぎ羽交締めに距離を置かせてくれ、代わりにイケメンが正面に立った。

「はは…ちょっと怒りっぽいけど悪いやつじゃないんだ。許してやってくれないか?」

「別に何とも思ってねーよ。まあどっちかってとお前だ」

「え、俺?!」

 と身に覚えのないと言わんばかりに驚くが、俺は頷いた。

「そうお前、お前は二つ罪を犯している。一つは『イケメン罪』だ!」

 とビシッと指すと、しばらく静寂が訪れた。俺以外キョトン顔。そこそこ残った奴らもキョトン顔。恥ずッ!

「…確かに罪だわー。」

 お、この坊主頭味方か? 友達一人確定か? 

 友達100人計画の一人目にうるっときてしまったが、ひとまず咳払いをして話を続けた。

「…もう一つは、そもそも人の名前、いや苗字か。間違ってんだよ。」

「あ、それはすまなかった。じゃあついでに自己紹介としようか。俺は『沢上サワカミ ハジメ』。で、このスポーツ馬鹿が『柴田シバタ サトシ』」

 こいつサラッと自己紹介し出した。やはりイケメン陽キャは油断ならないな。

「だーれが馬鹿だって!」

 とサトシにパシッと叩かれて苦笑したハジメは続けて女子の方も向く。

「で、彼女は『更織サラシキ 香澄カスミ。俺たちは幼少からの【幼馴染】なんだ。」

「…幼馴染、ねぇ。」

 薄目でサラシキを見ると彼女はそっぽむいた。

「で、今度は君だよ?」

「ああ、礼には礼を、師匠によく言われてたわ」

「師匠?」

「気にすんな、独り言だ。

 そういい、同年代に対して緊張を、感じなかったが初めての自己紹介をした。


 ちな、意趣返しを添えて。


「……俺は『平和ヒラナゴ 湧磨ユウマ』、得意分野は魔法だ。」


 そして右手を水平にし、『ボッ!』と青い火を燃やした。


 三人と、残ってたギャラリーに向かって、俺は右手をそのままに左手をへそに会釈する。そして、あの日のセリフを復唱した。



「タネも仕掛けもございます(・・・・・)。ぜひ考えてお楽しみください。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ