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「おい、これ見てみろよ。」
ユウマが頭をさすり、カスミがため息を吐く最中で背後からそんな声が聞こえてチラッと二人の男子生徒をみる。
「……わー、これ特撮か?」
「わかんねぇ、でもこれ今朝の事件っぽいんだよな」
と、見せているスマホを盗み見ると……。
「ユウマー!!」
その時バン、とマオがニコニコ顔で扉を開けた。
「ふっふっふー、聞いたよユウマ、ボクたちが公認カップルだって噂をね!」
「嘘を大々的に広めるなバカ!!」
ダッと走ってマオをチョップしたユウマは、そこからヒソヒソされ出したのを見回し「あーーーー!!」って顔を覆いながら絶叫した。
「わー、女子を叩くってDV男サイテー」
さらにはカスミからもそんな冷ややかな目をされて、ユウマは悶絶していたのだった。
「大丈夫だよユウマ。」
と、そんな彼の肩をマオが叩き、
「…大丈夫、ボクは君からどんなプレイでも受け入れるかば!?」
言い終わる前に再びユウマがチョップしたのは予定調和と言えることだろう。
マオは頭をさすってこちらに涙目で来ると、
「…ひどいよねー、慰めてよミサちゃーん」
と抱きつき定位置のようにまた顎を乗せて座った。
「あはは…」
だけどミサは、そんな一連の出来事も上の空になるほどの興味がまだ拭えず、再び二人の男子生徒の方を向かうとした。
「…科学志望なら、そんなのに興味持っちゃいけないよ?」
ビクッと、ミサは顎が離れたマオの顔を覗く。
「アレは、ボクらの問題だからねー」
彼女は無表情のまま、その生徒の写した『豚のような人間』の画像を見ていた。




