第4話 2人(+1柱)旅は波乱の予感
第4話です。
主人公視点で進みます。
前回までのあらすじ!!白髪美少女シズクちゃんが仲間になったよ!ヒャホイ!チョロ神様が上手く合間を取ってくれて、何だかいい雰囲気!楽しい嬉しい2人(+1柱)旅の始まりじゃ〜!!←今ここ
「ほんじゃ出発しましょうか!忘れ物はないかね?シズクくん、なんちゃって」
「はい、問題ありません、ソラさ……ん」
シズクちゃんって内気な性格なのかな?俺の名前呼ぶ時どもるんだよね、最初のがんぎまった目をしてた頃はそんな事なかったような気がするけど、それとも遠慮してるのかな?さん付け馴れてないとか、同い年らしいし、呼び捨てにしてくれたほうが俺も気が楽だし、そうしてもらうか!
「シズクちゃん、シズクちゃん、俺の呼び方さ、呼びやすい呼び方でええよ、さん付けやりづらいんやろ?」
「よろしいのですか?」
「ええのん、ええのん」
ついでに敬語も辞めてええんやで?やっぱ対等な関係こそ健全なボーイミーツガールの第一歩!敬われるのもそれはそれで気分いいけど、それは命の恩人的な意味だし、相棒が誤解を解いてくれなきゃ今頃【神】扱いされてたしな、マジでヤバかったなあの時、相棒マジ感謝。
「ではソラ様」
「なんぞ………ん?」
あれ?聞き間違いかな?だよな〜時代は男女平等!対等な関係こそカップルの長続きの秘訣ってどっかの雑誌に書いてあったもん!記憶ないけど。
「ソラ様、いかがなさいましたか?」
「いや、なんでもないです、はい」
やっぱ様付けになっとる!?さん付けからグレードアップしておる!?なんで?なんでなん!?助けて相棒!!
「(落ち着け相棒)」
(おう、落ち着いた)
「(うむ、それでこそ余の相棒、大丈夫だ何も問題ない)」
というと?このままではキャキャウフフのラブコメ展開にならんのでは無いでしょうか?そこんとこどうなのよチョロ神様。
「(チョロ神言うな、コホン、そもそも人間の恋愛は千差万別、相棒の理想の恋愛とシズクの理想の恋愛が同じとは限らんと言うことだ)」
ほえ〜そうなんだ、流石相棒だてに長生きしてないな!でもよこれって本当に恋愛的要素あるのかな?何だか一歩引かれて、言いようのない壁を感じるのだが。
「(あれは《大和撫子》というやつだ、常に旦那の3歩後ろに付いていき、どんな時でも旦那を立てるジャパニーズパーフェクト嫁と【月詠】の翁から聞いたことがある、恋仲相手の嗜好に合わせるのも男の度量というものだそ相棒)」
目から鱗が落ちた、男たるもの自分の勝手な理想を押し付けず、女が求める理想を実現すべし!クッ!やはり俺は恋愛弱者ということか!分かったよ相棒!俺必ずシズクちゃんの理想の旦那様になってみせる!!
「(ウムウム、励むがよいぞ相棒)」
よ〜しやる気出てきた!頑張るぞ!恋愛強者に俺はなる!!完!!
「(待て待て終わるな相棒、ぼーいみーつがーるに現を抜かすのもよいが、本来の目的を忘れるでない)」
うっお!そうだったそうだった、ごめんよ相棒俺って奴は初恋に浮かれきってしまったようだ、勿論結婚式のスピーチは俺達の合間を取り持ってくれた相棒に頼むぜ!よろしくな!!
「(む、そうか余はそういう催しに疎くてな、上手く出来るか分からぬが精一杯やらせてもらおう、任せるがよい)」
ありがとう相棒嬉しいぜ!!そうと決まればなる早で黒幕野郎をブッコロ◯て、式を上げよう!俺この戦争が終わったら結婚するんだ。
「(ぁ………………うむ、どうやら本来の目的は忘れてはおらぬようだな、それとその台詞は死亡ふらぐだ、縁起が悪いので辞めるがよい)」
(あ、はい)
【神】様が言う縁起が悪いって洒落にならんマジで、クワバラクワバラ。
「ソラ様、不躾ではありますが、ご質問よろしいでしょうか?」
「ん?なんざんしょ?」
「この旅の目的はなんなのでしょうか」
あ、そういえば話してなかったわ、でも目的って改めて考えるとどうなんだろう?具体的に説明するのが難しいな、黒幕野郎ブッコロ◯て[アンノーン]の被害がなくなって結果的に、
「世界を救う」
かな?実際は個人的な理由で黒幕野郎ボコりに行くだけなのだが、まぁそこら辺は端折ってええでしょ面倒くさいし。
「ッ!………救世の旅、おぉ主よ」
あれ?シズクちゃんうつむいて震えてる、どうしたんだろ?やっぱ説明適当だったかな?もしかして怒らせちゃたかな!?ヤバイ!どうしよう相棒!
「(クックック、いやこれでよいぞ相棒《眷属》が望む言葉をかけてやるとは、やるではないか)」
え?これで正解なの?それに《眷属》って前にも聞いたような?あれ〜?
「(細かい事など気にするでない、らしくないぞ相棒、女心は今も昔も複雑怪奇よ、気にするだけ無駄だ、案ずるな【神】の先輩として余がしっかりと導いてやる、クックック)」
ん?【神】?まぁいっか気にすんなって言われたし気にしない気にしない!【神】様の言う通りってね。
「シズクちゃん大丈夫?お腹痛い?」
「……いえ大丈夫です、感動のあまり身を震わせておりました、救世の旅に同行できることを光栄に思います」
キュウセイってなんじゃろ?でも分からないって言ったら呆れられちゃうかな?うん話合わせとこ。
「キュウセイね!うんうん大事だよねキュウセイ!一緒に頑張ろうねシズクちゃん!」
「ッ!御意!」
おっしゃ!合ってったぽい!セーフセーフ!!
「(クックックック)」
(ん?相棒どうしたん?)
「(いや、相棒は天才やもしれぬな、愉快愉快クックック)」
およ?なんか知らぬが褒められた、えへへ、よっしゃやる気出てきた!いくぞ~キュウセイの旅!ヘイ相棒!神託カモン!!
「(うむ、この村より北に50キロ先にある街を目指せ、彼奴めの気配が色濃く残っている)」
神託入りました!!ホント相棒はなんでも知ってるな、流石我等のチョロ神様!!頼りになる〜ひゅ〜ひゅ〜いっよ世界一!!
「(ふふん、まぁこの程度は当然であるな…ってチョロ神言うな!まったく油断も隙も無いな相棒)」
も〜照れるなよ、愛称だよ愛称。
「む、あ、愛称か初めてつけられたな、これはこれで悪くは無いか…………いやまてチョロ神って愛称か?おい相棒また余をからかって遊んでおるな!)」
やっべバレた、相棒段々と鋭くなってきてないか?おのれチョロ神め!
(いやいやそんな事無いのよ?本当に愛称よ?親愛をこめて呼んでるよ?)
曇りなき眼発動!!キラキラ、キラキラ。
「(むむ、そうであったか、疑って悪かったな相棒、だがチョロ神は流石にどうかと思うので、控えてもらうと助かる)」
あ、やっぱチョロいわ、この【神】様。
「うん、じゃあ行くか、そういやシズクちゃん、ここから北の50キロ先にある街ってどんな何処?」
目的地が分かってたほうが、旅のモチベーションも上がるってなものよ。
「ここから北に50キロというと『シンシア』ですね、『聖王国』の対[アンノーン]防衛の最前線です」
うわ、初ぱなから物騒な場所だなおい、この村みたいに着いた途端全滅してましたって事ないよな?何だか嫌な予感してきたぞ。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次は第5話です、次回もよろしくお願いします。