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やっぱり、君の瞳に恋してる!〜ピンクの瞳に魅了魔法の力が宿る悪役令嬢が、最強の魔導師を目指します〜  作者: 雪月花
ジュカル学園

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44/79

44:私が悪役令嬢役?


「昨日はごめんね。大丈夫だった?」

 図書室で隣に座るアーヴァインが首をかしげながら、私の顔をのぞきこんだ。

「うん。大丈夫だったよ。寮で長々とお説教されたけど」

 私は笑いながら答えた。


「アーヴァイン、今日もエクセブルの順位上がってたね! このままいけば、私の順位を追い抜きそうだね」

「昨日ラズベリーのお陰で、たくさん集められたからね」

 私とアーヴァインは穏やかに笑い合った。


 なんかあれだな。

 アーヴァインの成長が素直に嬉しい。

 『私が育てました』的な親の目線かもしれない……


 そして私は気付いたのだ。

 アーヴァインのエクセブルの順位が上がると、私たちがエクセブル集めを再開した時に集めやすいことに。


 再開した時、私たちはどうしても他のクラスメートと差がつかないように、気を付けなくてはいけない。

 けれどアーヴァインも同じぐらい、もしくは私たちより多く集めていれば、そこまで気にしなくてよくなる。


 結局、レックス先生の戦略にはまってるようで、シャクだけどね。


 ……なので、ぜひぜひアーヴァインにはこのまま順調に、順位を上げてほしい。


 私は、熱心に魔法語の勉強を続けるアーヴァインの横顔を見ながら、そんなことを考えていた。


 その時、私に声をかける人がいた。


「ラズベリー、ここを教えて欲しい」

 私は、アーヴァインとは反対隣に座る人の方に振り向く。


「……何ですか、ライオネル王子」

 私は不貞腐(ふてくさ)れた顔を向けた。

「ここの魔法語の文章なんだけど……」

 ライオネル王子は、私の機嫌の悪さに気付くことなく話を進めた。


 ーー昨日、私とノアが魔法をかけ合いながら、追いかけっこを開始したあと、残されたアーヴァインとライオネル王子、ディアナの3人でお喋りしてたらしい。

 それで、アーヴァインが、私から魔法語のサポートを受けていることを聞き、ライオネル王子も何故か参加してきたのだ。


 私は乙女ゲーム『甘い魔法と魅惑の王子』の攻略対象者2人に挟まれて、魔法語の勉強会をしていた。


 絶対これ見られたら、クラスの女子の私へのヘイトが溜まるよ……

 てかすでに、ディアナからのヘイトが溜まってそう……

 そしてノアにも何故か私が怒られそう……


「はぁ……」

 ライオネル王子に教え終わった後に、私は思わずため息をついてしまった。

「どうしたの?」

 優しいアーヴァインが手を止めて、私の方を心配そうに見た。

「ううん。何でもないよ」

 私は慌てて微笑みながら、首を横に振った。


 そこに図書室の扉を開けてレックス先生が入ってきた。

「お! ちゃんとやってそうだなー」


 私たちの様子を見にきたのだろうか。


「ライオネルも参加してるのか。勉強熱心なのはいいことだね」

 レックス先生が爽やかに笑いながら言う。


「先生。私は教師じゃないんですけど……」

 私はジト目でレックス先生を見つめた。

「ブランジェは教えるのが上手だからな。ガルトナーが分かりやすいって喜んでたぞ」

 レックス先生がそう言うと、隣に座るアーヴァイン・ガルトナーが頬を染めて照れながら(うつむ)いた。


 うっ、可愛い反応だなぁ。

 私まで照れてしまいそうだ。


 私はアーヴァインを横目で見つつ、レックス先生に向かって言った。

「でもこれ以上私の負担が増えたら、大変すぎて、体調崩すかもしれませんー。風邪とか引いて、勉強会出来ないかもー」

 レックス先生とライオネル王子に対して嫌味を込めた。


「え? ラズベリーそんなに大変だった? ごめんね」

 標的じゃなかったアーヴァインが、私をすまなそうに見つめて謝ってきた。

「違う違う、アーヴァインに言ってるんじゃないの」

 私は慌てて手を振った。


 すると、廊下からキャロルの大きな声がした。

「ラズ〜! もう勉強会の時間過ぎたけど、終わったー??」

 

 気付けば勉強会の終了時刻がとうに過ぎていた。


「近くにきたから、一緒にランチ…………」

 キャロルが図書室のドアを開けて、中の様子を見て固まった。

 そしてすぐさま、きびすを返して、元来た道を走り出した。


「キャロル! 待って! 私もランチ行く!!」

 私は急いで荷物をまとめて席を立った。

「じゃぁまた明日!」

 そしてアーヴァインだけに向けて、別れの言葉を言った。




**===========**


 なんとかキャロルに追いついた私は、ジュカル学園内にある広いサロンでランチをいただいていた。


「ビックリしたー!! 攻略対象者が見事に揃ってるんだもん」

 キャロルがキッシュを頬張りながら、目をまん丸にしていた。


「……何でか集まってくるのよね。もしかして私がこっちのゲームに悪役令嬢認定されてるのかな?」

 私はスープを飲みながら答えた。

「あー、それあるかも……」

「ディアナは何をしてるのかしら? 本命? のライオネル王子ぐらいは、捕まえてて欲しいんだけど……」

 ちょっとやさぐれモードの私は不貞腐(ふてくさ)れながらぶつぶつ言った。


「……ディアナかぁ……実はよく最近、ランドールと一緒にいるのを見るのよね。ヘルプリクエストをランドールに積極的に出してるみたい」

 キャロルが眉を下げて困った表情をした。

「……もしかして、ノアが他国からの留学生のアーヴァイン役?」

 私も眉を下げながら喋った。

「あー……確かに赤目被りしてるし……」

「…………」

 私とキャロルはしばらく顔を見合わせた。




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