第5回放送【アズマ・ショウについて】
ユフィーリア「さて、今回も始まりました。ラジオ☆みらくるヴァラールのお時間です。司会者はヴァラール魔法学院を創立当初から騒がせる問題児、ユフィーリア・エイクトベルと」
エドワード「エドワード・ヴォルスラムでお送りしまぁす」
ユフィーリア「このラジオでは『ヴァラール魔法学院の今日の事件!!』に登場する人物の裏設定や本編では語られない秘密情報、さらに当初の設定まで大暴露しちゃうぞ」
エドワード「メタ的な発言が苦手な方は要注意だよぉ」
ユフィーリア「そして何と、このラジオにはAIイラストが使用されております。『苦手だな』と思う人や『ちょっとイメージと違うかも』なんて言う良い子の視聴者の皆様は、今すぐラジオを消してお布団に潜ろうな」
エドワード「ところでぇ、ユーリぃ」
ユフィーリア「何だよ、エド」
エドワード「どうしてヒロイン枠のショウちゃんじゃなくて俺ちゃんなのぉ?」
ユフィーリア「知ってるか、エド。作者は漫才のような掛け合いがお望みだ」
エドワード「つまりぃ?」
ユフィーリア「本編でも変わらず漫才ノリなアタシらが最適なんだよ」
エドワード「何だかよく分かんないけどぉ、まあいいよぉ」
ユフィーリア「このラジオはヴァラール魔法学院、冥府、ビーストウッズ王国、アーリフ連合国、その他のスポンサーの提供でお送りしております」
エドワード「実際にはユーリがふんだくりましたぁ」
ユフィーリア「言うんじゃねえ」
ユフィーリア「やあ、視聴者!! アタシは死にます!!」
エドワード「開口一番に何を言ってんのぉ、進行役でしょうがよぉ」
ユフィーリア「だってついにこの話題が来ちまったんだぜ、エド。アタシはもう死ぬしかないじゃねえか!!」
エドワード「死者蘇生魔法の準備はしておくねぇ」
ユフィーリア「そんな『骨は拾っておくね』みたいなノリで言うなよ」
エドワード「親父さんに何て言えばいいかねぇ、萌えすぎて死にましたとか言ったら申請が通ったりしないかねぇ」
ユフィーリア「何で今から死因の相談をしてるんだよ」
エドワード「お前さんが開口一番に『死にます!!』とかふざけたことを言うからじゃないのぉ」
ユフィーリア「大丈夫、遺書は用意した」
エドワード「今すぐ捨ててこい」
ユフィーリア「そんな訳で、第5回目のラジオ☆みらくるヴァラールのお時間だぜ視聴者。毎度のことながらご好評いただき、第5回目の放送となったぞ」
エドワード「第5回目の節目を迎えた今回のゲスト様はこちらでぇす」
ショウ「初めまして、ユフィーリアのお嫁さんのアズマ・ショウです」
ユフィーリア「ア゜」
エドワード「はいという訳でぇ、誰よりもユーリのことを愛してやまない可憐にして危険なお嫁さんのショウちゃんでぇす」
ショウ「よろしくお願いします」
エドワード「ユーリぃ、いつまで死んでるのぉ」
ユフィーリア「こんな放送室という狭い空間でショウ坊の可愛い成分を吸引したら100回死ねる自信がある」
エドワード「ショウちゃん、ユーリの遺書ってどこにあるぅ?」
ショウ「こちらに」
ユフィーリア「何で懐から取り出すの?」
エドワード「燃やしてくれるぅ?」
ショウ「はい」
ユフィーリア「何で普通に燃やすの?」
ショウ「ユフィーリアの持ち物は全て把握している」
ユフィーリア「おかしいな、遺書は誰にもバレないような場所に隠したはずなのに」
ショウ「ユフィーリアは決まって隠し物をする際には用務員室の執務机、向かって右側の引き出し上から2番目で二重底になっている場所だからな」
ユフィーリア「何でそこまで把握されてんの?」
ショウ「お嫁さんだから当然だ」
エドワード「じゃあはい、こちらタイトルでぇす」
第5回放送『アズマ・ショウについて』!!
エドワード「見ての通りぃ、ショウちゃんを丸裸にしていくよぉ」
ショウ「恥ずかしい限りです」
ユフィーリア「まずは基本情報からおさらい。ドドンとな」
アズマ・ショウ
年齢:15歳
職業:ヴァラール魔法学院用務員 主任補佐
趣味:ユフィーリアウォッチング、ハルアと遊ぶこと、読書
特技:速読・速記、書道、弓道
特記事項:普段は常識人、旦那様が絡むと狂信者になる女装メイドさん
エドワード「趣味の欄が気になるねぇ」
ユフィーリア「奇遇だな、アタシもだ」
エドワード「ハルちゃんと普段はどんな遊びをしてるのぉ?」
ユフィーリア「待って、そっち?」
ショウ「最近だと『ルナ・フェルノカート』という遊びをしています」
ユフィーリア「ああ、あのルナ・フェルノとハルでどっちが早く校舎内を1周できるかって競争か」
ショウ「ああ。最初の頃は負けてばかりだったのだが、最近ではリタさんに近道を教えてもらっているので勝つことも増えてきたんだ」
エドワード「俺ちゃんやユーリに近道を聞いて熱心に勉強していたねぇ」
ショウ「勉強は得意です」
ユフィーリア「ところで趣味の欄でもう1個気になるものがな?」
ショウ「読書のことか?」
エドワード「好きな本の傾向かねぇ」
ユフィーリア「違えよ。何だよ、この『ユフィーリアウォッチング』ってのは」
ショウ「文字通り、ユフィーリアの観察だが」
ユフィーリア「最近あらぬところから視線があると思ったらお前だったのか!?」
エドワード「いつでも旦那様を気にかけてくれる健気なお嫁さんじゃんねぇ」
ユフィーリア「あんまり見られるのが得意じゃねえからさ、写真撮影も逃げ回ってたし。だから陰から盗撮されたら殺すかって思ってたところ」
ショウ「許可が貰えればいいのか?」
ユフィーリア「ショウ坊だったら許しちゃーう☆」
ショウ「やったあ、今度から許可を貰って盗撮しよう」
ユフィーリア「やべえな、ショウ坊に盗撮されてもいいように綺麗にしておかなきゃ」
エドワード「盗撮されてもいいようにって発想になるのが凄いねぇ。俺ちゃんの感性はすでに死んだか」
ユフィーリア「さて恒例の過去経歴紹介コーナーです」
ショウ「ハルさんやアイゼさんも面白い情報がたくさん聞けた」
エドワード「えーと、ショウちゃんはねぇ。――うわ」
ユフィーリア「何だよエド、原稿におかしな情報が書いてあったか?」
ショウ「エドさん? そんなに俺はおかしな子ですか?」
エドワード「おかしいって言うかねぇ、転生をもう数えきれないぐらいに繰り返してるって感じかねぇ」
ユフィーリア「どゆこと」
エドワード「何とショウちゃん、放送作家の奴が小学生の時に生み出されたキャラクターでしてねぇ。当時は『苗字が1文字、名前が1文字のキャラクターがいたら面白いだろ』というノリで生まれましたぁ」
ショウ「確かに、俺の名前は『東翔』だから短いな」
ユフィーリア「えーと、色々な並行世界でご活躍の上でまともに出始めたのがとある男子寮での逆ハーレム小説でしたっと」
ショウ「俺様な寮長で、死神として活躍させてもらっていたぞ」
エドワード「二人称がコロコロ変わるねぇ。並行世界で登場していたヒーローと死神の奴もあれだしねぇ」
ショウ「自殺者が多すぎるから、それを止める為に地上を支配しようと目論んだ死神でした」
ユフィーリア「どうあがいても死神」
エドワード「どこでも死神」
ショウ「そして付き纏う俺様設定」
ユフィーリア「今と全然違うじゃねえか」
ショウ「やたら自信満々の上に無駄な最強設定だったな。あの時の放送作家さんはかなり頭がお花畑な作品しか書いていなかったから」
ユフィーリア「で、本格的に定着したのが前身だな」
ショウ「銃火器を操る痩せの大食いという設定だった。完璧に迷走していたな」
エドワード「でもぉ、ユーリとのコンビは凄かったねぇ」
ショウ「えへへ」
ユフィーリア「そして最終的に、名前の並びを大切にする為に現代日本からの異世界転移という形式でヴァラール魔法学院にやってきたっとな」
ショウ「女装もするようになっちゃった」
エドワード「嫌だったら止めていいからねぇ」
ショウ「嫌だなんてとんでもないです」
エドワード「ええ? だってショウちゃんだって男の子の格好がしたいんじゃないのぉ?」
ショウ「だって俺は可愛いでしょう?」
ユフィーリア「うん可愛い」
ショウ「なので女装します。ユフィーリアが望むなら男の子の格好もします」
エドワード「全てがユーリ基準なのねぇ」
ショウ「ユフィーリアの好みのお嫁さんになりたいです。ユフィーリアの理想的お嫁さんでいたいので」
ユフィーリア「今でも十分に理想的なお嫁さんだよぉ……!!」
ショウ「まだまだ研鑽が足らぬ」
エドワード「そんなショウちゃんですがぁ、ここで追加の情報だよぉ」
好きな食べ物:甘いもの全般、ユフィーリアの手料理
苦手な食べ物:珈琲、極端に辛いもの・苦いもの
性癖:ユフィーリア
行ってみたい場所:冥府で父親の仕事ぶりを観察したい
家族構成:父、母(母は生まれて間もない頃に死去)
将来の夢:ユフィーリアのお嫁さん
最近始めたこと:生け花(保健医のリリアンティア先生に教えてもらってる)
ユフィーリア「ああ、だから最近の用務員室に花が生けてあるんだな」
ショウ「リリア先生にもご指導いただき、エルリン・ディーナ流の免許も取得できそうなんだ」
ユフィーリア「え、結構難しいところいくな」
エドワード「魔法生け花でもなかなか免許皆伝を出してくれない気難し屋なところじゃんねぇ」
ユフィーリア「魔法植物を特殊技法で生け花にする技術が『魔法生け花』だぜ。魔法植物学に特化してねえと分からないんだよな、これ」
ショウ「リラックスできる香りを発するお花や見た目が綺麗でもとんでもなく臭いお花とか、色々面白いことがいっぱいあるんだ。魔法とは学び甲斐がある」
エドワード「このまま別の資格も取っちゃいなよぉ」
ユフィーリア「お、何の資格に興味ある?」
ショウ「冥府書記官の資格に興味があるな。参考書とかあればいいのだが」
ユフィーリア「あれは速記の技術が試される奴だから、ショウ坊ならいけるよ」
エドワード「ユーリは自動書記魔法でどうにかしてたねぇ」
ユフィーリア「全力のテヘペロ」
ショウ「ユフィーリアのウインク……!!」
ユフィーリア「こんなんでいいんか、ショウ坊」
エドワード「さてユーリぃ、ここでお写真が届いてますよぉ」
ユフィーリア「副学院長に撮影してもらったんだよな?」
ショウ「ああ。ユフィーリアにも納得してもらえるように可愛く撮ってもらったのだが」
ユフィーリア「やだぁ、アタシはもうメロメロだぜ?」
エドワード「もう発表していいのぉ?」
ユフィーリア「はいじゃあ記念すべき1枚目はこちら!!」
ユフィーリア「間違えた」
エドワード「ユーリぃ?」
ユフィーリア「こっちだ、こっち」
エドワード「今のはぁ?」
ユフィーリア「気のせい気のせい」
ショウ「俺が寝ていたような……?」
ユフィーリア「別にお昼寝の時の寝顔が可愛かったから思わず撮影したとかそんなんじゃないから」
エドワード「完璧に答えを言っちゃってるじゃんねぇ。ショウちゃん、いいのぉ?」
ショウ「ちょっと恥ずかしいが、ユフィーリアならまあ……」
エドワード「いいんだねぇ」
ユフィーリア「さあ気を取り直して!! 1枚目だぞ!!」
ユフィーリア「はい可愛い」
エドワード「可愛く撮ってもらったねぇ」
ショウ「副学院長、写真撮影の技術が凄いですね」
ユフィーリア「グローリアの非公式写真集の撮影をした時も凄かったしな」
ショウ「確かに」
エドワード「ところでぇ、ユーリは何で伏せてるのぉ?」
ユフィーリア「ショウ坊があまりに可愛すぎて」
ショウ「ユフィーリア、ちゃんと起きてくれ」
ユフィーリア「起きます」
エドワード「2枚目はぁ?」
ユフィーリア「はい、これ」
ユフィーリア「ア゜」
エドワード「あまりの可愛さにユーリが死んだかぁ……」
ショウ「死なないで、死なないで」
エドワード「揺さぶっても遅いよぉ。多分今頃ねぇ、キクガさんのところに土下座してると思うよぉ」
ショウ「床をぶち抜けばユフィーリアを返してもらえるのか?」
エドワード「だからって冥砲ルナ・フェルノを出すのは止めなさいよぉ。大丈夫だよぉ、すぐに帰るからぁ」
ショウ「大丈夫だろうか……」
ユフィーリア「危ねえ、危うく冥府の法廷で親父さんに土下座するところだった」
エドワード「ほらねぇ」
ショウ「ユフィーリア、よかった……」
ユフィーリア「悪かったな、ショウ坊。これからもお前の可愛さにやられて死ぬかもしれねえけど、それでもアタシを愛してくれるか?」
ショウ「ああ、髪の毛先から爪先どころか貴女の過去や未来まで丸ごと愛している」
エドワード「締めていい?」
ユフィーリア「はい、今回もラジオ☆みらくるヴァラールはいかがでしたでしょうか?」
エドワード「学院の天使様と呼ばれしショウちゃんの魅力にやられちゃった視聴者はいるかなぁ?」
ユフィーリア「惚れたら全員殺すらから」
エドワード「え、こっちも狂うのぉ?」
ユフィーリア「それでは皆様、おやすみなさーい」
エドワード「おやすみなさぁい」
ショウ「ユフィーリア、あとでこっちの放送機器にも『おやすみなさい』って言ってくれるか?」
ユフィーリア「何そのデッケエ放送機器」
エドワード「副学院長に作ってもらったのぉ?」
ショウ「高性能ASMR用マイクだ。頑張って再現してもらった」
ユフィーリア「うーん、この狂いようが愛おしい」
エドワード「似た者同士なんだよなぁ」
次回の放送は2月28日です!
話題は、あ、ちょっと止めて、
ショウ「電波ジャックです」
ハルア「ジャーック!!」
ショウ「ふふふ、次回は俺とハルさんでお届けするぞ。内容は秘密だ」
ハルア「お楽しみに!!」