第9回放送【ルージュ・ロックハートについて】
ユフィーリア「さて、今回も始まりました。ラジオ☆みらくるヴァラールのお時間です。司会者はヴァラール魔法学院を創立当初から騒がせる問題児、ユフィーリア・エイクトベルと」
エドワード「エドワード・ヴォルスラムでお送りしまぁす」
ユフィーリア「このラジオでは『ヴァラール魔法学院の今日の事件!!』に登場する人物の裏設定や本編では語られない秘密情報、さらに当初の設定まで大暴露しちゃうぞ」
エドワード「メタ的な発言が苦手な方は要注意だよぉ」
ユフィーリア「そして何と、このラジオにはAIイラストが使用されております。『苦手だな』と思う人や『ちょっとイメージと違うかも』なんて言う良い子の視聴者の皆様は、今すぐラジオを消してお布団に潜ろうな」
エドワード「ところでぇ、ユーリぃ」
ユフィーリア「何だよ、エド」
エドワード「どうしてヒロイン枠のショウちゃんじゃなくて俺ちゃんなのぉ?」
ユフィーリア「知ってるか、エド。作者は漫才のような掛け合いがお望みだ」
エドワード「つまりぃ?」
ユフィーリア「本編でも変わらず漫才ノリなアタシらが最適なんだよ」
エドワード「何だかよく分かんないけどぉ、まあいいよぉ」
ユフィーリア「このラジオはヴァラール魔法学院、冥府、ビーストウッズ王国、アーリフ連合国、その他のスポンサーの提供でお送りしております」
エドワード「実際にはユーリがふんだくりましたぁ」
ユフィーリア「言うんじゃねえ」
ユフィーリア「こんばんは、本日もやってきましたラジオ☆みらくるヴァラールのお時間です。司会進行役はユフィーリア・エイクトベルと」
エドワード「エドワード・ヴォルスラムでぇ」
ユフィーリア「お送りします」
エドワード「早いねぇ、ユーリぃ。もう9回目だよぉ」
ユフィーリア「視聴者のご好評によってこのラジオは続いております。ありがたや、ありがたや」
エドワード「どこに祈ってんのぉ」
ユフィーリア「さて、今夜のゲストはこちらの魔女だ」
ルージュ「視聴者の皆さん、ご機嫌よう。ルージュ・ロックハートですの」
ユフィーリア「ご登場いただきましたのは作中でも特に影の薄い」
ルージュ「引っ叩きますの」
ユフィーリア「失礼、思わず本音が」
エドワード「酷えことを言いやがる」
ユフィーリア「えー、作中屈指の記憶力と謎を持つ全身真っ赤な魔女、魔導書図書館の司書を務めるルージュ・ロックハートだ」
ルージュ「よろしくお願いしますの」
エドワード「ルージュ先生、よくこんな馬鹿みたいな放送に出ようと思ったねぇ?」
ルージュ「あら、何を仰いますの。こんな楽しそうなことなど首を突っ込まなければおかしいでしょうに」
ユフィーリア「楽しいか?」
ルージュ「1回目の放送からの内容、全て記憶しておりますの」
ユフィーリア「え、怖ッ」
エドワード「あんなグダグダ喋り続けている内容のラジオを覚えてるのぉ? ルージュ先生、もう少し記憶力は有意義なことに使いなよぉ」
ルージュ「この雑に扱うのが面白いですの。ぶん殴ってもよろしくて?」
ユフィーリア「エレガントなヤンキーかお前」
エドワード「凄え例え」
ユフィーリア「はい、じゃあタイトルコールだぞ。みんな準備はいいか?」
第9回放送『ルージュ・ロックハートについて』!!
ユフィーリア「今日はルージュを丸裸にしていきます」
ルージュ「わたくし、脱ぐより脱がす派なんですの」
エドワード「何でこっち見るのぉ」
ユフィーリア「おい、間違ってもエドを脱がそうとするんじゃねえぞ」
ルージュ「あら、いい筋肉をお持ちだから見てみたいとは思うのですが」
エドワード「明らかに視線が肉食獣なんだよねぇ。何? 俺ちゃんって食われるのぉ?」
ルージュ「食われるのはわたくしの方ですの」
ユフィーリア「下ネタも対応できるセンスいらねえよ、ゴミ箱に捨ててこい」
ルージュ「淑女ならば様々な話題についていけてナンボですの」
エドワード「下ネタを言うのは淑女として恥ずかしくないのぉ?」
ユフィーリア「諦めるしかねえ。記憶力の代わりに倫理観をゴミとして捨ててきちまったんだよ」
エドワード「なるほどぉ」
ルージュ「納得するんじゃねえですの」
ユフィーリア「知らね」
エドワード「ユーリぃ、そろそろ情報を出していかないとぉ」
ユフィーリア「それでは謎に包まれたルージュの情報がこちらです。ドドンとな」
ルージュ・ロックハート
年齢:内緒(周りには25歳と伝えている)
職業:ヴァラール魔法学院 魔導書図書館館長兼司書
趣味:読書、紅茶作り、料理
特技:暗記、調教、利きワイン
特記事項:記憶力に優れた魔導書図書館の司書であり、魔導書解読学の教科も担当している。実は名門魔女一族の現当主
ユフィーリア「特技に『調教』って何だ」
ルージュ「調教は調教ですの。生意気な相手を鞭で、こう、ね?」
エドワード「わあお」
ユフィーリア「エドがソワソワしてやがる」
エドワード「いや性癖だなぁと」
ルージュ「調教してあげてもよろしいですの。ユフィーリアさんのところに戻れなくいい子のワンちゃんに改造しますのうふふ」
エドワード「寒気がした、やっぱ止めよ」
ユフィーリア「エドに鞭を振り翳してみろ、お前の尻から火が出る魔法をかけるからな」
ルージュ「チッ」
ユフィーリア「よしショウ坊に言い付けて冥砲ルナ・フェルノを叩き込んでもらうか」
ルージュ「それ、わたくしのお尻は無事で済みますの?」
ユフィーリア「済む訳ねえだろ何言ってんだ」
ルージュ「何てことをやろうとしてるんですの馬鹿魔女」
エドワード「ていうか聞きたいことがあるんだけどぉ」
ルージュ「何ですの?」
エドワード「必殺料理人のルージュ先生は料理が出来るのぉ?」
ユフィーリア「出来ねえ」
ルージュ「何で貴女がお答えするんですの」
ユフィーリア「いいかエド、コイツの場合だと全ての料理が紫色・黒・青で構成される。右から毒・形容し難い暗黒物質・黴だ」
エドワード「何で料理で黴が出てくるのぉ」
ルージュ「発酵と言ってくださいまし」
ユフィーリア「何で黴を『発酵』って発想が出来るんだよクソが」
エドワード「ユーリは随分とルージュ先生の料理の腕前を嫌ってるけどぉ、何か経験があるのぉ?」
ユフィーリア「コイツの淹れる紅茶を飲んだことがあるからな」
エドワード「納得」
ユフィーリア「あと最初に会った頃、料理が得意って言ってたからビーフシチューを振る舞ってくれたんだよ」
エドワード「ユーリの好物じゃんねぇ」
ユフィーリア「出てきた料理、紫色の何かがグツグツと煮えたやべえもんだった」
ルージュ「会心の出来でしたのに」
エドワード「それは料理と呼ばないのよぉ」
ユフィーリア「よく生きてこれたな、そんな劇物食って」
ルージュ「わたくしのお腹はオリハルコンで出来ておりますの」
エドワード「超希少素材」
ユフィーリア「おいそれくれよ、売るから」
ルージュ「例えですの!!」
ユフィーリア「えー、与太話はここまでにして」
エドワード「ルージュ先生のメタ的情報のお時間でぇす」
ユフィーリア「ルージュは今作から新しく登場したキャラだな。前身とかない」
ルージュ「【世界法律】というキャラクターを作るにあたり、記憶力の優れた法律家のキャラクターがほしかったようですの」
ユフィーリア「結果的に生まれたのは記憶力に優れたトンデモ必殺料理人」
ルージュ「殴ってもよろしくて?」
ユフィーリア「拳を握るな」
エドワード「名は体を表すと言った通り、ルージュ先生は髪も瞳も真っ赤だねぇ」
ルージュ「自分の名前も気に入っておりますの。ただ放送作家さんは最後まで苗字の方を悩んでいらしたようでしたけど」
ユフィーリア「スカーレットとか色々候補はあったみたいだけど、最終的には『ロックハート』で落ち着いたみたいだな」
エドワード「そんな情報があるなんて面白いねぇ」
ユフィーリア「そういやロックハート家って名門魔女一族だろ?」
ルージュ「そうですの」
ユフィーリア「お前そんなところの当主やってんのかよ。大丈夫? 図書館司書なんてやって」
ルージュ「問題ありませんの」
エドワード「一族を運営を誰かに乗っ取られていそうだねぇ。ルージュ先生って基本的に魔導書図書館から出ないじゃんねぇ」
ユフィーリア「追放とかある?」
ルージュ「ありますの。特に我が一族はプライドだけは高いくせに碌な魔法も使えないクソみたいな魔女や魔法使いが多いんですの」
ユフィーリア「あれ、じゃあ派閥争いとかあるんじゃ?」
ルージュ「それはありませんの。だって現当主であるわたくしが存命ですの、現当主には逆らえませんの」
エドワード「それ一族乗っ取りに遭って追放されたらお終いじゃ?」
ルージュ「ええ、ですので逆らった奴らは全員追放処分とし、学院長の生贄にしてやりましたの」
ユフィーリア「酷えことをしやがる」
ルージュ「我が家を乗っ取ろうなんて100億年早いんですのよ、おほほほほほ」
エドワード「圧政、恐怖政治、絶対女王……」
ユフィーリア「追放されるとかよく聞くけど、追放するのは初めて聞いたな」
エドワード「そんなんじゃ一族が続いていかないんじゃないのぉ?」
ユフィーリア「結婚とか出来なさそう」
ルージュ「しねえですの、わたくしは七魔法王の第三席【世界法律】ですのよ」
エドワード「ユーリぃ、実際のところは?」
ユフィーリア「婚活はしてたみたいだけど、名門魔法使い一族出身の次男といい感じのところまで行って結婚できるかと思ったんだけどな。その婿になる次男坊が浮気をして婚約破棄を申し入れてきたんだよ」
エドワード「よくあるぅ」
ユフィーリア「当時は七魔法王って身分を明かすと『恐れ多い』ってことで敬遠されるから身分を隠して婚活をしてたんだけど、まさか浮気されて婚約破棄までされるたァ笑ったな。腹抱えて笑った」
ルージュ「お黙りあそばせ」
ユフィーリア「で、キレ散らかしたルージュは七魔法王の第三席【世界法律】であることを明かして、その浮気野郎と浮気相手を拷問した上で監獄にぶち込んでから社会的にも抹殺したよな。面白いぐらいに浮気野郎の顔色が悪くなっていくんだもんよ、その場にいたアタシは声を上げないで笑うのに必死だった」
エドワード「見たかったな、その現場」
ユフィーリア「結果、その浮気野郎と浮気相手のお家は取り潰しが確定。第三席【世界法律】を愚弄したってことで周りの家からも総スカン食らって孤立。一族総出でルージュのところまで土下座で謝りに行くもルージュは取り付く島もないぐらいカンカンに怒ってるから謝罪を受け入れてもらえず、森でひっそり一家心中をしたかな」
ルージュ「浮気はクソですの」
エドワード「七魔法王を敵に回すといけないねぇ」
ルージュ「結婚なんてもうしたくないですの。世の中には不誠実な男が多すぎるんですの」
ユフィーリア「さて、ルージュのお笑い話は置いといて」
ルージュ「喧嘩を売っておりますの?」
ユフィーリア「ルージュの追加情報がこちら」
好きな食べ物:ワイン、チーズ、林檎を使った料理・スイーツ
苦手な食べ物:キノコ類、海老
性癖:筋骨隆々とした男に首輪をつけて飼い慣らす
行ってみたい場所:東洋の医術を学びたい
家族構成:父、母、妹が2人、弟が3人
得意な魔法:裁判魔法、自動書記魔法
苦手な魔法:身体を動かす魔法全般
誕生日:7月20日
これだけは許せない嫌いなもの:浮気、自分の名前を使った断罪行為
エドワード「あれぇ、質問項目が多いねぇ」
ルージュ「初出し情報ですの」
ユフィーリア「大所帯だったんだな」
ルージュ「ユフィーリアさんはご経験がないでしょうからお教えしますが、名門魔法使いの一族などはご兄弟が多くなければ家督争いが出来ないんですの。最も優秀な子供に家督を継がせるのが常識ですの」
ユフィーリア「で、ルージュが勝ったと」
ルージュ「お母様やお父様的には弟の誰かに継がせたかったみたいですが、文句のつけようがないほどにコテンパンにぶちのめしてやりましたの。家督を継いでから両親は追放しましたの」
エドワード「ああ……プライドだけが高い魔女と魔法使いだから……」
ルージュ「弟と妹たちはわたくしが調教したので全員優秀になりましたの。可愛い子供たちですの。姪っ子や甥っ子も可愛くて優秀な子だけど、わたくしに逆らおうものなら殺しますの」
エドワード「あと自分の名前を使った断罪行為が嫌いってあるけどぉ」
ルージュ「そのままの意味ですの」
ユフィーリア「ルージュは【世界法律】だからな。世の中の裁判は【世界法律】の定めた法律に則って刑罰が執行されるから、【世界法律】の名前を使われるのが嫌なんだろ」
ルージュ「わたくしが命じた訳ではないのにわたくしが言ったように振る舞われるのが嫌ですの」
エドワード「何か分かる気がする」
ユフィーリア「えー、ここらで止めておかないと延々と話が続いていくのでぶった斬ります」
エドワード「お次はお写真の大公開でぇす」
ルージュ「スカイさんは凄い腕前ですの。学院長の非公式写真集を撮影した際も凄かったですの」
ユフィーリア「今回は2枚だな、じゃあまず最初はこちら」
ユフィーリア「お、普段着」
エドワード「普段からドレスを着てて息が詰まらないのぉ?」
ルージュ「慣れましたの」
エドワード「貴族って凄いねぇ」
ユフィーリア「2枚目は舞踏会の時のドレス?」
ルージュ「そうですの」
エドワード「それでは大公開だよぉ」
エドワード「あんまり変わらない……?」
ルージュ「どこに目をつけておりますの。ちゃんと変わっているじゃないですの」
ユフィーリア「露出が増えた以外に変わんないよな」
ルージュ「表に出るんですの」
ユフィーリア「同じ色のドレスを普段から着てるのが悪いんだろ。真紅の淑女じゃなくて血塗れの淑女だって嘘を吹聴するぞ」
ルージュ「元も子もない噂を立てるのはお止めなさい」
エドワード「じゃあ、今日のラジオ☆みらくるヴァラールはこれでおしまいだよぉ」
ユフィーリア「次回も見てくれよな」
ルージュ「ついでに魔導書図書館から本を借りた方は返却期日をきちんと守ってくださいですの、特にそこの銀髪馬鹿野郎」
ユフィーリア「何のことやら」
エドワード「また次回にお会いしましょうねぇ、ばいばーい」
次回の放送は3月12日になります!
話題はキクガさんです!
ユフィーリア「腹減ったな、今日の飯はビーフシチューにするか」
エドワード「さんせーい」
ルージュ「わたくしも腕によりをかけて」
ユフィーリア「台所に入るな」
次回もお楽しみに!