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14-1 容疑と主犯格(前編)


 新年! 明けましておめでとうございます!

 今年もよろしくお願い致します!


 というわけで、さっそく新年初更新です! どうぞ!


 春達がローブの三人組を倒し、装置を持ち帰った翌日。春と耀の二人は再び支部長室へと呼び出されていた。

 この短期間で何度も呼び出されている二人だが、呼び出されるときは任務や重大事項を話されるためその緊張感が拭われることは無い。しかし、今回その緊張はいつにも増して高まっていた。


「「………………」」


「「「………………」」」


 二人の前には支部長である幸夫がデスクに座り、その左側には恵介と愛笑の二人が並び立つ。呼び出された先で高ランク隊員が三人も待っていれば、否が応でも緊張してしまう。

 そんな状況下に加えて真剣な面持ちで見つめられた二人は思わず息を吞む。そして、無言の状態が辛いと感じ始めた頃、幸夫が口を開いた。


「昨日の任務に続き、呼び出してしまい申し訳ない」


「………いえ、大丈夫です」


「お気遣いありがとうございます」


 幸夫の言葉に自爆したローブの男を思い出し、その後味の悪さが蘇った二人の表情が僅かに曇る。二人の事情を知っている三人もその明らかな変化に心が痛む。

 しかし、今は二人を気遣う場ではない。幸夫は暗い雰囲気にのまれる前に本題へと移ることにした。


「早速で悪いがまずはこれを見てくれ」


 そう言って幸夫は一枚の写真をデスク越しに差し出す。その写真を見るために二人はデスクへと近づき、写真を覗き込んだ。


「これは………」


「家族写真………だね」


 その写真に写るのは知らない人達の家族写真。老夫婦に若い夫婦が一組ずつ。そして、小さな女の子が一人。みんな幸せそうに笑って写っている。

 しかし、この写真が一体何だというのか。その意図を理解できない二人は小首を傾げる。


「この男に見覚えは?」


 幸夫が写真に写る若い男を指すとそれに釣られて二人は男の顔を凝視し始める。しかし、それでも二人は小首を傾げ続ける。だが、耀は何かに気づいたのか目を大きく見開いた。


「この人、この間の墓参りで会った人じゃない?」


「えっ………………、本当だ………! 確かに似てる………!」


 耀の言葉に驚きの声を上げ、より一層写真の男を注視する。出会った時とは違い、身なりは整えられていて肌や肉付きはとても健康そうであった。しかし、確かに墓場で出会った男性の面影を感じ取った。


「知り合いかね?」


「いえ、知り合いというほどでは………。この間、耀と一緒に両親の墓参りに行ったときにそこで出会って、少し話した程度です」


「その内容は?」


「………………。娘と妻を喰魔(イーター)に殺された。娘は生きていたら君達くらいの年だっただろうと………」


「他には?」


「………………あとは自分達が魔法防衛隊だと伝えると笑顔で『頑張れ』、と」


 間を置かずに質問をして来る幸夫に緩まった緊張感が再び締め上げられる。その明らかな態度に、()()()()()()()()()()()()()()()ことを察した春は幸夫を警戒するかのように顔を険しくさせる。返答を僅かに遅らせ、慎重に言葉を選んで発言した。


 明らかにピリピリとした空気が場を支配する。耀も春と同じく警戒するように顔を険しくさせ、愛笑と恵介は幸夫の反応を静かに待っていた。

 春と耀、そして幸夫の視線が交わる。双方ともに真っ直ぐに相手の目を見つめ続ける。その果てに、幸夫が先に目を伏せるとドッと息を吐き出した。


「そうか………、なら安心したよ」


 顔を上げると優しい笑顔を見せる幸夫。それを見た他の四人も同じようにドッと息を吐き出し、その場を支配していたピリピリとした空気は一気に霧散した。


「あー、疲れました」


「そうだな」


 緊張を解いた愛笑は脱力するように肩を落とし、恵介も直立から僅かに崩して楽な姿勢を取っていた。

 春と耀も何かしらの危機を脱した察し、ホッと胸を撫で下ろす。そして、なぜこのような状況になったのか、事情を知っているであろう目の前の三人に問いかける。


「それでさっきまでのはなんだったんですか? 俺達が何かしらマズイ状況だったのは察しましたけど」


「すっごくヒヤヒヤしました」


「すまない。立場上、()()()()()()()いけないことが二人に起こっていてね」


「………一体何が?」


 和やかな空気も束の間、幸夫の不穏な発言に再び二人は緊張感を漂わせて身を引き締める。その二人の対応の早さに三人もまた、緩んだ緊張感を引き締め直して二人と向き合う。

 そして、幸夫はデスクに肘を着いて手を組むと、そこへ額を乗せて困ったように顔を伏せた。


「さて、何から説明するか………」


 そう呟くと幸夫は顔を上げ、上がっていた手をデスクへと落とす。そして、険しい表情で目の前の二人に告げる。


「まず、君達の会ったその男が今頻発している増幅(ブースト)装置事件の原因。ひいては主犯格だと判明した」





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