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悪役令嬢エリザベート

よちよ みなみです


[旧題─悪役令嬢エリザベートは甘ったれ王太子をヒロインにおっつけたい]

コメディタッチのラブロマンス?です。

1話辺り2000文字くらいのライトな感じです!

読んで頂けるとすごく嬉しいです!


毎週土日水投稿予定です。

日──13:00

水土─22:00

ペーペーなので、前の時間帯に手動で投稿しています。

表示時間には投稿済みです。

週三話投稿しますので週末にでも

まとめて読んでいただければ嬉しいです。


──現代のオクダタエコの恋愛──

─異世界のエリザベートの恋愛──


現代パートと異世界パートを繰り返しながら

物語が進んで行きます。



【悪エリ】と同じ乙女ゲームの世界が舞台

【伯爵令嬢アイリスは乙女ゲームのボッチなヒロインから成り上がります】

伯爵令嬢アイリスに転生した涼風楓は学園ではボッチ状態。

そこから恋に出会いに奮闘し、ボッチからの逆襲が始まります!

こちらもご覧ください。



「これ。テンプレ通りの見事な悪役令嬢だわ」



9歳の派手に着飾ったちっちゃなご令嬢は、身長より遥かに大きな姿見を見ながら呟いた


美?少女の名前はエリザベート・テイラム。

公爵令嬢である。


今日殿下と婚約後初顔合わせのために、着飾ったのだ。


エリザベートはこれでもかと云うほど悪役令嬢している。まだ9歳だからと悪役令嬢と決めつけては可哀想だが、将来悪役令嬢になるのだから細かいことはいいのだ。


ケバケバしい真っ赤なドレス。そして黄金の髪に渦巻くドリドリル!

顔立ちは整い将来凄い美人になるだろうが、いかんせん目付きが悪い


「生まれ変わってもこれは健在ってことね」


エリザベートは呟いた




☆☆☆




9歳のエリザベートは、我が儘な癇癪持ちのくそったれなご令嬢だ。

とにかく気にいらない事があると怒鳴り散らし、使用人が少しでもミスをすると弾劾する。

いつも不機嫌で怒っている。

まあ、家系的にそのような傾向が強いのだが、エリザベートは度が過ぎていた。


今回の御披露目もさんざんごねて、あれも気に入らない。これも気に入らないととっかえひっかえして、結局一周回って元から用意された衣装に落ち着いた。

そんな我が儘し放題の関わりたくない女の子である。


で、フィアンセの王太子に少しでも素敵な姿を見せようと、大きな鏡の前でポーズをとっていたのだ。


ただ彼女にはどうしても自分に許せないものがあった。


目である。


その碧眼の瞳は美しく申し分ないのだか、いかんせん目付きが悪い。これも脈々と受け継がれてきた家系的、遺伝的なものだか、気に入らないものは気に入らない。


少しでも可愛く見せようと微笑んだり、目を見開いたりするのだが、あがけばあがくほど凶悪さに拍車がかかる。


「まるで。呪われそう」


自分の目をガン見しながら、思わず声が漏れた。


その時である。


頭の中にある光景が現れたのだ。




☆☆☆




そこは少し広い部屋。飾りが極端になく殺風景な所。


同じ形の貧乏くさい飾り気のない椅子と机が部屋中に規則正しく並んでいる。


そこへ黒い髪で、これまた貧相で飾り気のない赤いワンピースを着た目付きの悪い女の子が、赤い大きなカバンを背負って入ってきた。


自分とほとんど同年代の子だ。


女の子は一番後ろのはじっこの席に座る。


……しょうがっこう……きょうしつ……らんどせる……


そんな単語があたまに去来する。


すると男の子が仲間を引き連れて賑やかに入ってきた。

ガヤガヤとうるさい。


目付きの悪い女の子の斜め前の席に付く。


エリザベートからみてもなかなか格好いい顔立ちだ。

それにしてもみんな黒い髪に黒い瞳だ。

悪魔の国だろうか?


女の子はじっとその男の子をみつめる。



──好きなんだ──



気持ちが伝わってくる。

いつまでもいつまでもずっと見詰めていたい。

他の女の子とお話ししているのを見ると、胸がモヤモヤする。


キーンコーンカーンコーン


けたたましい音がなり、周りでガヤガヤしていた少年少女達は皆一斉に席に着く。


大人が入って来て、訳のわからない言葉を並び立てる。

ただ初めて聞く悪魔の国の言葉だが、なんとなく言っている内容は理解できる。

そして今の自分には一切必要のないものだと理解した。


目付きの悪い女の子は暇さえあれば、斜向(はすむ)かいの男の子を見ていた。


男の子は視線を感じるのか、時折こちらを振り返り、目が合うと慌てて正面をむいた。


女の子はキーンコーンカーンコーンがなって、男の子が席につくたび、見つめ続けた。


そして三回見詰め続けたあと、キーンコーンカーンコーンが鳴り終わると同時に男の子が女の子の前にきた。


男の子→机←椅子に座った女の子。


女の子の胸はドキドキ高鳴り、顔がみるみる赤らむ。

男の子はそんな女の子を真剣に見詰める



─いよいよ初恋が叶うのね



男の子の目から突然、ボロボロボロボロと大粒の涙がこぼれた。


そして女の子の机に両手をガンッとおき、額をゴンッと机にぶっつけ叫んだ!



「タエコちゃん!

お願いだから

ボクを呪わないでくれ!!!」



女の子の初恋は終わった。



希望に溢れたトキメキは見事に打ち砕かれた。



それは彼女の人生唯一の希望のひとときであったのに。


これまでとこれからの人生唯一の……。



頭の中を突風が吹き、エリザベートは全てを思い出した。


前世の自分のこと。



 オクダ タエコ



そのS和の香り漂う田舎臭い響き。




それが前世のわたしくしの名前だ。













次回


現代のオクダタエコの半生

イジメられっこからアネゴへ!

半生を一気に駆け抜けるぞよ!


ジェットコースターだぞ!


#キーンコーンカーンコーン

エリザベート。

チャイムを知らないから、このクドイ表現にしたんだわ。

なんか面白かったしね。


☆☆☆


後書きポソポソ呟いていますが

告知とか重要事項カケラもないです。

気が削がれる方は、容赦なく飛ばしてね。



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