私の愛を疑うならば、体で証明しましょう
サウザントに伝えに言ったら
「ガジャロブと対決!お任せあれ!」
と頼もしかった。
龍姫様と聖女の話合いも纏まったのだが
「監視だろうがなんだろうが、フェルラインを連れてくるな」
が条件だそうな
「ガジャロブか不安だそうよ。あなた見ると記憶操作が解けるかもですって」
「まあ、それは構いませんが」
問題は
「代わりに誰を監視役にしますか…?」
どこかで引き上げさせないといけない。
そんな真似出来るのは
「マディアクリアぐらいでしょうね」
「私もそう思いますが」
ただ
「ユレミツレも面白いかなと」
「へえ。マディアクリアの代わりになるかしら?」
「今回サウザントに譲りました。彼女は悔しい思いをしているにも関わらずです。カレンバレーと似て、龍族の血を強く受け継ぎながら、上手くコントロールできるタイプです」
「ふむ。教育者に似るのね。やっぱり。いいわ。愛しのフェルの推薦だもの、そうしましょう。さあ、おいでフェルライン。愛してあげる」
「ひ、ひめさまぁ♪」
ユレミツレを監視役に関しては
「素晴らしい!さすがフェルだ!うむ!それが最良だと思うぞ!」
何故かカレンバレーが一番喜んでいた。
「仲は良くないが、ユレミツレは見所がある。今回の戦場に連れていけないのは残念だったのだ。監視役でも良い経験になるだろう」
とのこと。
ユレミツレも
「すてきですわ。龍姫様とフェル様のご期待にお応えします」
と誇らしげに胸を張った。
一方で
「なーんーでー」マディア
ぐだぐだしてる
「ひめさまにーみすてられたー?」
「違うわ、龍姫様はマディアを推したの」
「じゃーなんでーー」
「私がユレミツレが良いだろうって」
「えええーーーん。フェルにみすてられたーーー」
ぐだぐだ。
「違うのよ、マディア。そんなにへこまないで」
「なにがちがうのー?」
あまりにもウザいので
「そうだ、襲おう」
マディアを脱がしにかかる
「な、なにー!?」
「マディアが私の愛を疑ってるからセッ○スでね」
「やーめーろー」
結局、マディアはセッ○スで機嫌はよくなった。
戦場。私はいけないので、龍姫様の部屋で一緒に投影を見ている。
なにかあった時にはユレミツレに遠距離会話で指示という体制を整える。
そして開戦。
カレンバレーとジュブグランはやはり良い勝負だった。
「ジュブグランは人族の中でも頭一つ抜けていますね」
「ええ。本当に厄介。あれだけ優秀ならば、豚も世代交代関係無くしばらく残すでしょうしね。あいつが老いるまでは本格的な大戦は無理ね」
ただ一人優秀な兵士がいるだけで戦局は変わる。
本来は有り得ないが、龍族はありえる。
ソレイユ様独りで、一国がピンチになって、連合軍で対応しているぐらいなのだから。
そんな龍族を止めかねないのがジュブグラン。
徹底的な遠距離攻撃で、龍族の足止めが可能なのだ。
現状では、カレンバレーが唯一対抗できるが
「押されてますね」
カレンバレーが負けるのは有り得ない。
ジュブグランはカレンバレーを殺せない
だが、カレンバレーの動きを止めることはできる。
その遠距離攻撃の打ち合いではカレンバレーは現状勝てない。
これは非常に厳しい結果だ。
次、サウザント。
ガジャロブとは五分。
なのだが
「サウザント!もっと飛び回れ!」
「やかましい!黙ってろ!」
監視役のユレミツレが口出ししているのである。
見てられないんだろーな。私的にはカリスナダの方が心配なのだが。
そちらは優勢だった。
カリスナダは4人相手に終始圧倒している。
「ヒルハレイズ抜きだと厳しい。という豚の言葉は本当だったのね。全然動きが違う」
「そうですね。正直雑魚です。ヒルハレイズの指揮が飛び抜けて優秀なんでしょうね」
それはそれで脅威だ。
見守っていると
「ぐっ!!!」
「や!やった!」
「カレン!凄い!!!」
思わず叫ぶ。劣勢だったカレンバレーが、ジュブグランの脚に重傷を負わせたのだ。
近くにいたガジャロブはそれに見向きもしない。
サウザントとの対決に集中している。
それが当たり前だ。それが戦友への信頼。
ジュブグランならば必ずなんとかする。
それを信用しないで振り向き、自分が負ければむしろ申し訳がないのだ。
ところが
「ぼ、棒立ちするな!バカ!」
新人のダリスグレアがジュブグランに振り向いてしまったのだ。
目の前にはカリスナダ。
カリスナダを囲む残り3人は間に合わない。
ところが
「ミツレ!!!!!!!!」
遠距離会話装置に向かって絶叫
「は!はい!」
「あの馬鹿を!!!!動けなくなるまで叩きのめせ!!!!!!!!」
「わ!分かりました!!!!」
豚の言うとおり、私が行かなくて良かった。
多分あの場にいたら、その場で殺していた。
カリスナダは、ダリスグレアを殺せなかった。
ナイフを止めたのだ。
この戦いは真剣勝負。例え死者が出ても問題ない。
私の使者として嫌がらせした時とは違うのだ。
ここで殺さなくて、いつ殺すんだ
「興醒めだわ、フェルライン。あなたの責任でカリスナダを教育しなさい」
「かしこまりました、龍姫様」
投影画像では、ユレミツレがカリスナダに襲い掛かかり、周りの4人が唖然としている光景が映っている。
「監視はマディアじゃなくて良かったわ。責任感の強い彼女が目の前であんなことされたら、今度こそ立ち直れないものね。あなたの言うとおり。チャズビリス使っても良いわよ」
龍姫様は、遠距離会話を使い
「こんなものでしょう。引き上げるわ」
聖女へのメッセージ
「…なんか、仲間割れしてるけど、何事?」
「教育不足でね。ダリスグレアを殺せるのに殺さなかった」
「ああ、あれね……正直ビックリしたわ」
そして
「それでは、またいつか」
「ええ。戦場で会いましょう」
「ユレミツレ。そこまでだ。みんな引き上げて」
多分私が荒れるというのはあまり無い。
そのように見えたとしても演技なのだが、今回はかなりイライラしていた。
龍姫様の御前で、あれはないだろうと
あれは私の責任でもある。わたしもカリスナダの教育を一度したのだから。
街の殺戮は途中でやめさせた。
経緯が経緯とはいえ、あれも良くなかったのだろう。
そのあたりがあるからこそ、龍姫様は
「あなたの責任で教育しろ」と言われたのだ
これで失敗すれば、私の責任だ。
地下牢にいく
「あら、フェルライン、ここに来るなんて珍しい」
にこやかに話すチャズ。
「チャズ、道具借りるわよ」
「もちろんよ、フェル。あなたの頼みなら断れないわ。でもなにをやるの?」
「カリスの教育」
戻ってきた一行だが、カリスナダは気絶していた。ボロボロである。
「フェル、いいか」
「なに、カレン」
「怒りはわかる。だがな」
「龍姫様のご許可はとった」
青ざめるカレンバレー。
彼女なら賛同すると思ったのだが、意外だ。
「フェル、お気持ちは分かります。けれども、私も制裁を行いました。どうか、寛大な措置を」
ユレミツレまで。うーむ。戦友という間柄は特別なのかな?
「二人ともなにを言っているのだ。龍姫様の敵を殺せるチャンスを見逃したのだぞ。厳罰は当然だ」サウザント
「私は罰に反対などしていない」
あ、そうなんだ。
「カリスナダの消滅をやめてほしいと御願いしているのだ」
おや?
「本当にサウは馬鹿ですのね。フェルさんは行くときになんと言って送り出したのですか?私が負けたと判断したら、殺すと仰った」
ああ、そう言えばそんな激励しましたね。
なるほど、それでか
「…殺す、のか」青ざめたサウザント。
「フェルラインに一任しているわよ」
龍姫様が突然後ろに現れる。
「りゅ、龍姫様!」
「三人ともご苦労様。素晴らしい闘いぶりだったわ。わたしは満足よ。後で来なさい。愛してあげる」
「あ、ありがとうございます!」
みんな、嬉しそう。
「いい。褒美があるから罰もあるのよ。フェルラインはその判断をちゃんとするわ。フェルラインの判断に任せなさない」
「か、かしこまりました!」
「じゃあ夜ね」
龍姫様が去られた。




