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Hope this is the last victim

スープの入った鍋ははあっという間に空になったというものの、炒飯と青椒肉絲はまだ4分の1ほど残っていた。


ところが料理が減っていくにつれて犠牲者の数は尋常ではないほどに膨れ上がっていた。28人いたクラスメートは現段階で7人しかいない。7人も……と言った方がいいのか、まぁそんなことはどうでもいい。とにかくこの残された半人前の炒飯と青椒肉絲を何としてでも胃袋に押し込まなければ…………


「……お前らは青椒肉絲に専念しろ。炒飯は全部片付けておく」


「「「(あずさ)!?」」」


士気が下がりつつある家庭科室に一筋の光が差し込んだ気がした。梓は鍋を持ち上げると、自分の皿に残った炒飯を全て盛り始める。


つーか梓の奴、さっきから表情1つ変えずに普通に食べてるぞ……一体どんな身体の構造してるんだ?


「……何驚いてんだ?今までどれだけ美優(みゆう)の料理特訓に付き合ったことか」


おぉ……なんかカッコいいぞ……カッコいいんだが…………いや梓がついても美優の料理は殺人級のままなのか!?


「仕方ねぇな、やってやるしかねぇか……」


「「「大河(たいが)!?」」」


すると大河もYシャツの袖を捲って青椒肉絲が残っている中華鍋に箸をそのまま入れた。


「俺だって何回美優の料理を食べたと思ってるんだ」


「「「死ねリア充」」」


「はぁっ!?お前らなんで梓の時とは対応が違ぇんだよ!少しは感謝しろよ!」


俺は雅人(まさと)を含めた4人と顔を合わせ互いの意思を確認する。どうやら考えていることは同じらしい。


()るぞみんな」


「「「了解」」」


「なっ……おい何の真似だ流星(りゅうせい)!!」


5人がかりで大河を羽交い締めにすると、俺は左手で中華鍋を持ち、右手に菜箸を構えた。


こいつめ……美優に手料理を作ってもらってるだと…………許せん!全国の男子高校生の夢を1人だけ叶えやがって…………!!


「そんなに言うなら全部くれてやらぁぁぁっ!!!」


「待て!お前気が動転して…………ぐぼぁっ!?」


「「「俺たちの悲しみを思い知れぇぇぇっ!!!」」」


––––––––––こうして俺たちの戦いは幕を閉じた。

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