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ゴブリンノート  作者: アルト
第一章 始まり
5/17

整備と強化

 おはようございます、小鬼ゴブリンです。


 あの後長老と見回り番をしていた2匹、雌達3匹ともう直ぐ成体間近の5匹で会議の様な物をして黒色狼ブラックウルフの毛皮の分配を決めてからまた泥の様に寝ました。


 一番危険度が高い雄2匹がそれぞれ1匹分丸々と、武器の為にもう1匹分で合計4匹分(2匹は鉤爪だけ)使い装備を充実させました。


 雌達3匹は鉤爪を切り離した毛皮を上半身と下半身とで切り離して上はすっぽりと頭から着て、下半分はいつの間にかに細い蔓で縫い合わせて長老のローブに成っていました。(1匹分は全身を使用)着た姿を見たらもの凄くモッサモサに成ってました。


 これで合計5匹分。残りは9、5匹分です、後は成体間近の5匹の装備です。


 2匹が雄で、3匹が雌です。ちなみに少し小さい残りの子供達は雄1匹の雌4匹で赤ん坊は雄2匹の雌3匹です。この巣の群れは雄が全部で9匹、雌13匹。雌の方が多いのは俺の頭がすっきりとしたあの戦いのせいで、働き手の殆どが死んだ為です。


 本来、小鬼ゴブリンは雄が7~8匹に対して、雌が1匹産まれれば良い方の雄社会で雌は半年の妊娠期間で一回の出産で2~4匹産み、その全てが雄です。


 雌の場合は一月ほど妊娠期間が長い7ヶ月、全て1匹で産まれてきます、身体も雄の新生児より一回り大きく成長した姿で産まれてきます。


 閑話休題そんなことはあとにして成体間近の雄2匹は見回り番の雄と同じで、雌の方は鉤爪を切り離した毛皮全身の腹の部分を裂いて着込み蔓で縫い合わせてまるで着ぐるみのような感じに、武器の方は鉤爪を棍棒を作るのに使っている木の棒を身長位の長さで少し細めに切り出し(鉤爪を使ったらもの凄く楽に作れました)棒の先に鉤爪を二本並べて固く縛り付けて、長老が教えてくれた草の汁(ベトベトしてて、乾いたらカチカチになる不思議な汁です。なんであんなモン長老が知ってたんでしょう?)を染み込ませました。槍ですね。


 最後に赤ん坊達以外の17匹全員に鉤爪に短めの握りを縛り付けたナイフもどきを作って配りました。


 長老の杖の先にも一つ鉤爪を着けました、自衛手段が杖の打撃だけだとヨボヨボ過ぎて直ぐに殺されそうなんで。長老も手に鉤爪付の毛皮を使ってもらってますが接近戦なんて期待できませんし。


 これで毛皮の残りは4匹分(鉤爪が付いてないのが3匹分)ですね。だいぶ大盤振る舞いした感じがありますが、雄50匹の犠牲の上に有るものですから、奴らが生きてたら俺なんか尻尾でも回ってくればいい方だったかもしれません。


 まあ小鬼ゴブリンというモンスターは昨日よりも今日、今日よりも明日の食い物、とまあ、こんな感じのモンスターなんで皆昨日は仲間の死を悼んでいましたが、今朝起きたらいつの間にかに俺より黒色狼ブラックウルフの毛皮の扱いが上手くなっている雌達が昨日話し合った通りの装備を作り終えていました。


 交代で赤ん坊達の世話をしながら徹夜で作っていたようです。その目には雌なのにギラギラとした肉食系モンスターの様な強い光が見え隠れしてます。


「オスドモハ、ハヤクメシヲトッテキナ!オトコデガヘッタンダカラ、キビキビハタラキナ」


「オ、オウ」

「ヒッ、ワ、ワカッタカラ、ナイフヲオケ!」

「ほ、ほら、行くぞ!」


 正直ナイフは渡さない方が良かったかも知れません。


 恐いです。命の危険を感じるくらいに。

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