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ゴブリンノート  作者: アルト
第一章 始まり
3/17

結果と収穫

 こんにちは、そうです小鬼ゴブリンです。


 武器(棍棒に鉤爪刺して毛皮でグルグル巻きにしてある奴)と防具(黒色狼ブラックウルフのボス個体の毛皮を着ただけ)を身に付け、太陽が真上から少し西に傾いたくらいの時間にようやく穴の外に出ることにしました。


 出てみて最初に驚いたのは俺が穴に引きずり込んだ以外の黒色狼ブラックウルフの死体の末路でした。


 昨日の場所から動いてませんが、15匹全ての死体がペッタンコに潰れてました。頭蓋骨が無事な死体は頭と肋骨の丸い形が残ってますが、無事じゃないのは毛皮だけ残されています。


 いやー掃除屋鼠スイープラットの食い意地は恐ろしいですね。砕けた骨まで綺麗に食い尽くしてますよ。中身のない剥製みたいな状態の黒色狼ブラックウルフの尻尾と後ろ脚の先っちょを摘まんで持ち上げてカクンカクン(袋の中身を乱暴に出す時にする動き)させると、顎だけ残った口から小さな歯形が幾つもついた小骨がバラバラと結構な数が出てきましたね。


 頭蓋骨が残った死体は頭を叩いてみると虚ろな音がするので、中身まで綺麗にこそげ取ったみたいです。多分死体の口から身体の方に喰いながら潜り込んだんですね。その場面の映像は想像すると全身が痒くなるのでしたくありません。


 毛皮のすぐ下を沢山の鼠がもぞもぞと動き回り膨らんだり、凹んだり。


 結局、思い浮かべてしまい警戒するのも忘れて身体をかきむしりながら転げ回りました。


 頭から妄想をなんとか追い出して少し落ち着いてから黒色狼ブラックウルフの死体を全部回収します。ちなみに中身(主に肋骨)が残っているものは砕いてから捨てました。


 ちょうど俺も排泄したのでその上にちょっとした量の骨を乗せると小さな骨塚が完成してました。


 回収した毛皮は残りの毛皮紐(棍棒に使った奴の残り)で首のところで束ねて、巣に持ち帰ることにします。俺だけじゃ使い切れませんしね。

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