むかーしむかし
そうじゃのぉ・・・あれはワシが生を受けて6つのときからのお話じゃ・・・
まぁおぬしの生まれるずーっとずーっと前の話じゃが・・・
まずワシのことについて話そう・・・
ワシら化猫は見た目は普通の猫じゃ・・・
霊感を持った者にはわかってしまうが・・・
因みに、長く生きればワシのように二つ尾が割れるんじゃ・・・
じゃが、他の猫どもと違って妖力を持ち、人語を理解することができるのじゃ
今ワシとおぬしが喋っているのが証拠じゃ
そして化猫一族は様々なところに暮らしておった・・・
人間の家・・・森・・・他にもたくさんあるが・・・
ワシらの場合は森じゃったのじゃが・・・
おお、「ワシら」とはワシの家族のことでのォ・・・
父上と暮らしておったのじゃ・・・
んで、ワシらはひっそり・・・まぁ普通に暮らしておった・・・
妖どもは狐どもとつるんで人間に悪いことをやらかしておったやつが多かったが、ワシらはそんなことはしなかった、いや、興味がなかったからのォ・・・
さっきは「嫌い」と言ったが別に興味がない・・・「恐怖」を持っていたかもしれん・・・
人間にも「巫女」という力を持った人間がいてな・・・
そいつらは妖を滅するんじゃ・・・
じゃから父上はうまく人間にも化けられない幼いワシを外に出るなと禁じていた
化けられないことはなかったが耳や尾、爪、牙を隠すのがうまくできんかったし、できたとしても隠しきれなかった妖力がばれてしまう・・・
「危険」と言われてはいたが、ワシの中の好奇心がその言葉で動き出しての・・・
ついつい外へ出てみたんじゃ
そしてあの女に出会ったんじゃ・・・
ご意見ご指摘お待ちしております・・・