闇の来客
初めてのオリジナルとなります、ダメ文ですがよろしくお願いします
ん? だれじゃおぬしは?
おぬしは人間か・・・
ここに人間がくるのはずいぶんと久しぶりじゃ
んん? ここはどこか?
・・・
ここは闇じゃ
「憎しみ」「哀しみ」「怒り」「嫉妬」「絶望」「欲望」
その負の感情から出来ておる・・・
昔はここまで大きくはなかったのじゃが・・・
ほれ、見てみぃ、出口が見えないじゃろ?
昔はここまで入り組んでなかったのじゃが・・・
時の流れとはすさまじいものじゃ・・・
光というものも闇に押されつつある・・・
見ているだけでも痛々しいものじゃが・・・
恐がらんでも良い・・・ワシが出口を教えてやる・・・
じゃから心配するな・・・
ワシが誰か?
聞きたいか?
妖じゃよ・・・
ワシの尻尾を見てみ、二つに割れておるじゃろ?
そうじゃ、おぬしらが言う化猫じゃ・・・
もう何百という時を超えてきた・・・
子はもうここにはおらん・・・成長してもう巣立ちをしてしまったからのぉ・・・
ワシの名前か?
妖に名前だの・・・
いや・・・妖楼ノ月一とな・・・
みなには「月一」と呼ばれておったが・・・
じゃが、おぬしは何故ここにおるんじゃ?
この空間は光など一切通らん所じゃ・・・
そうとう悩んでおるのじゃろう?
人間がここに迷い込むことは滅多にない・・・
図星じゃな?
なんじゃ? 「それじゃあどうしてあなたがここにいるか?」
悩んでおるからじゃ・・・この妖がな・・・
おぬしは何を悩んでおるのじゃ?
・・・なるほどな・・・
しかしおぬしはまだまだ光を見れるじゃろう
何せ人間なんじゃからな・・・
光と闇・・・その両方を見ることができる・・・
ワシも人間になりたかったが・・・
昔は人間なんて下らぬ生き物は嫌いだった・・・
一人の女に会うまではのぉ・・・
そやつに会ってからはともに同じ時を生きたいと思うようになった・・・
しかし「妖」と「人」とでは体内に流れる「時」は違う・・・
その女はとっくに逝ってしまった・・・
ここで会ったのは何かの縁じゃ、ちと長くなるがワシの話を聞いてはくれんか?
・・・そうか・・・ならば話そう
あれはもう何百年も前の話じゃ・・・
そう、「ワシ」を「俺」と言っていた若きころじゃがのぉ・・・
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