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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

(基本的にグロい)刹那的短編まとめ

ご飯を食べない息子に、逆に飽きるまでお菓子ダイレクトアタック。

作者: 東龍ベコス

 息子の口にあんこの詰まった一口まんじゅうを5個入れる。

 板チョコ1枚をパキパキと小気味良い音を立てて割り、その中に突き刺すように押し込む。

 ふわふわチョコパイも押し込む、チョコパイは押し込まれながら容易にグチョリと潰れる。隙間にポッキーをねじ込む。

 息子の咀嚼が遅いので、息子の口からはよだれと菓子のカスがだらだらポロポロとこぼれる。


 全く、お菓子が好きなくせに私が次のお菓子の袋を開けている間にその程度もとっとと飲み込めないのか。

 私は息子の口にシフォンケーキを潰しながらねじ込む。息子が嗚咽する。

 吐き出そうとするので、口を手で抑える。大好きなお菓子を口いっぱいに頬張れて嬉しいのか、涙が止まらないようだ。


☆ ☆ ☆


 最近、息子が反抗期でご飯を食べずにお菓子ばかり食べる……と、妻から相談された。


 私は「逆に甘いものばかり食べさせていれば、飽きてご飯を食べてくれるのでは?」と提案した。


 なので早速、息子のために大量にお菓子を買い込んでみた。息子は喜んで菓子を食べたが、しばらくするともう満足したのか自室に帰ろうとした。いや、飽きるまでもっと食べてもらわないといけない。


 私は息子の頬を掴んで口を開かせ、チョコを挟んだビスケットを息子に食べさせた。私は息子の口にチョコビスケットを6個も入れた。


☆ ☆ ☆


 息子の口の中で無残に潰れたチョコパイの上から、更に歌舞伎揚げを押し込む。 


「なぁ、息子よ」

 息子の肩を抑えながら、チョコチップクッキーを口の中にねじ込む。 


「最近、母さんに向かって『クソババァ』だなんて言うそうだな?」

 息子の口の中がそろそろ限界なので、小さい麦チョコしか押し込めない。


「クソババァは酷いぞ、クソババァは」

 息子が細い喉から何かを発しているが、菓子に埋もれて聞こえない。


「母さんはな、お前の母さんの前に『私の愛する女性』なんだよ」

 小休憩。息子の口を抑えて菓子を吐き出させないようにする。


「私が愛している人の事を『クソババァ』はないだろう。それは酷いぞ」

 息子が少しずつ、菓子を飲み込んでいく。


「……で、もうお菓子はいらない? これからはご飯、ちゃんと食べる?」

 息子が菓子を咀嚼しながら、泣きながら何度も相槌する。


「……でも、急にちゃんとしたご飯を食べたらお口がビックリしないかな?」


 私は立ち上がって、台所に置いてあった妻の手料理(ハンバーグ等)とボウルをダイニングテーブルに運んだ。テーブル上にはお菓子の箱や包装紙が散乱していたが、構わずにその上にグシャアと置く。


 ボウルの中にほかほか白米と麦チョコ、プリっと丸い芋虫のような形をした甘いスナック菓子を入れて、素手でグチャグチャとかき混ぜた。スナック菓子は力を入れて握ると容易に崩れた。


「ご飯とお菓子を混ぜたら食べやすいんじゃないかな?」

 私がそう言いながら菓子と白米をこねていると、息子が「そんな事ないです」と泣きじゃくり始めた。


 ごはん、これからはちゃんとたべます、おかしはたべすぎません、おかあさんのことをクソババァだなんてよびません、ごめんなさいおとうさん。


 いやいやいやいや、何で泣くんだ息子よ。

 父さんは別に怒ってなんかないのに。


 混ぜた白米と菓子を息子の口に押し込む。息子が暴れる。やたら謝る。


「苦手なご飯も、大好きなお菓子と混ぜたら食べやすいだろう?」

 息子がえづくが、構わずに白米お菓子をベチョベチョと押し込む。


 が、私の妻のせっかくの手料理を吐き出そうとするのでガムテープで口を塞ぐ。


 次に私は、白米の残るボウルの中にハンバーグとチョコパイ、フルーツゼリーを素手で握りつぶしながら混ぜた。


 息子の口のガムテープを剝がして、それを押し込む。息子がウェエ、ウェエと啼く。それを封じるように喉の奥にそれをベチョオと押し込む。


 わかめの味噌汁は、もしかしたら息子にはちょっとしょっぱいかもしれなったので、カルピスの原液をトロリと入れて飲ませる。


 菓子とご飯ものが顔のあちこちにこびりついた状態で泣きじゃくる息子がうるさかったので、細かく砕いたハンバーグとプリンとスナック菓子と野菜炒めとグミとチョコ菓子と味噌汁カルピスが混ざったボウルの中に顔ごと沈めた。


 息子は暴れたが、私はそのまま頭を押さえつけて『美味しい+美味しい』が詰まった幸せなはずのボウルの中に息子を沈め続けた。

 


 気が付いたら、仕事の疲れからか私はそのまま寝ていた。ボウルの中に顔を沈めたままの息子も静かになっていたので、どうやら寝てしまったらしい。


 しかし、もしかしたら私が寝ている間に妻のせっかくの手料理やお菓子を吐き出してしまったかもしれない。私は、ぐったりした息子を風呂場に運んで服を脱がした。


 包丁で息子の薄い腹の皮膚を縦に裂いて、胃を取り出して切り開いて中を見た。胃の中には菓子とご飯ものがどろどろになったものがちゃんと入っていた。

 私は安心して息子の胃を糸で縫い、腹の中に戻し、腹の皮膚も縫って元通りにした。


「今日はごめんな、偉かったぞ」と、血などで汚れた息子の体を温かいシャワーで洗い流し、ふわふわのタオルで拭いてあげ、部屋のベッドにそっと置いてからパジャマを着せてあげた。



 愛しの妻は、リビングで1人ジェンガに何時間も夢中だ。

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