4-エピローグ-
可恋と別れたあの日から、はやいもので2年が経った。
その間、ちょくちょく何故か一之瀬が俺の家に訪ねてきて勉強の邪魔をして帰って行ったりした。
そして今日、俺は大学の入学式を終わらせて帰る途中だった。
そう、俺はあれから二浪したのだ。
高認はすぐに取ることが出来たが、私立の大学に行けなくなったのなら、と欲を出し、国立大学を目指すようになったのがいけなかった。
学ぶべき教科は増えるわレベルは上がるわで、結局家から通える第一志望の国立大学に合格するまでに時間が掛かってしまった。
それというのも、ほとんどは―――。
「やっほー」
入学式後のオリエンテーションで盛大にやらかし、これからの大学生活でのぼっちが確定した俺の前に、一人のギャルが現れた。
そう、俺の家に頻繁に訪れては何故か俺の家族に気に入られ、家に入り浸るようになった一之瀬だった。
「くらーい顔してる新入生に、2年先輩の私が大学生活の極意を伝授して差し上げよう」
「いらん。帰れ」
「ちょっと待ったーーー!」
「「え?」」
俺が一之瀬を拒絶し、歩きだそうとすると横から気弱だが大きな声で呼びかけられる。
俺と一之瀬は同時に間抜けな声を上げてしまった。
声を掛けてきたのは高校3年のとき同じクラスだった、気弱で孤独なハムスターのような少女・鶴園志保だった。
「な・・・なんであなたがここに?」
一之瀬が信じられないといった口調で尋ねると、鶴園はその見た目に合わず不適に笑う。
「ふっふっふ・・・あなたが大学から定期的に霧崎君の家に通っていることは知っていたので霧崎君の家はすぐに分かりましたよ。
そして今日、霧崎君の家からここまで霧﨑君の後を着けてきたのです」
「「つまり・・・ストーカーのストーカー??」」
「ストーカーじゃないですよ~!!」
鶴園のその悲鳴に、俺と一之瀬は思わず笑みを浮かべるのだった。




