表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰神の臥薪嘗胆  作者: 夜猫
幼子の絶望
4/6

四話 これからの生活

兵士side:


「クソッッ!!」


ドンッ


兵士はおもわず固く握りしめた拳を壁に叩きつけた。


「あいつのせいで台無しだ!せっかく荷の中を探すふりをして薬の密輸をでっちあげたのに、これじゃあやった意味がないじゃないか!もう少しであの幼女を俺の慰み者にできたのに!クソッ!」


そう、この男はわざわざ禁止されている薬物を手に入れてまで準備をしていた。

それもこれも、この門を通る幼い女児を美味しくいただくためだ。

それを、つい最近やってきたどこぞの貴族の娘だとかいう騎士のせいで台無しにされたのだ。

当然、男としては面白いわけがなく、どうにかして女騎士を殺してしまいたいと考えていた。


「チッ、無理やりやったりなんかしたら、腐っても貴族の娘だ。捜査の手が入ることになる。どうしたものか...。」


ソルside:


「さて、それじゃあ、何があったのか、教えてもらいましょうか?」


目の前の女騎士は、ソルに部屋にあった古ぼけた椅子に座らせると、そう問いかけた。

ソルは少し緊張しながらも、女騎士に事の次第を伝えた。

騎士はソルが話し終えるのをじっと聞き、ソルが話し終えると、口を開いた。


「だいたいわかったわ。念のため、私があなたの積み荷を一度確認して何も問題がなければそのまま街に入っていいわよ。それと、私が確認してる間にこれに着替えなさい。」


そう言って、ソルに新しい服を手渡してくれた。


「あなたの服は血で汚れているし、そんな格好で街をうろつかれちゃあ困るからね。髪もできれば洗ってあげたいけど、ここにそんな設備はないから。」


確かにソルの着ている服は、ソルの母親の血と、ニエベの血が染み付いていて、汚れているというよりも、染まっているといった方がいいぐらいだったし、綺麗な白銀色の髪の毛は見る影もないほどに汚れて、乾燥した血の赤黒い色に染まってしまっていた。


ソルは礼を言って受け取ると、女騎士は満足そうにしながら、ソルの頭を撫でた後、部屋を出て行った。

着替えた服はソルの体には少し大きかったけれど、ソルがもともときていた服よりも上質な布でできていて、着心地は良かった。

しばらくすると、部屋のドアがノックされ、先ほどの女騎士が入ってきた。


「あら、似合ってるじゃない。前に商人が持ってきたものだけど、私にはちょっと小さかったのよね。それと、荷を調べたけど、特に問題もなかったから通っていいわよ。」

「ありがとうございます。」

「いいのよ。こっちもそれが仕事だし。それに、うちの奴が迷惑かけたみたいだしね。」


ソルは馬車に戻って、そのまま街に入った。

街に入れたはいいものの、母親を失ったソルはどうすることもできず、立ち尽くしていると、不意に声をかけられた。


「あれ?ソルちゃん?」


呼ばれた方を見ると、以前この街に来た時に会ったことのある、フリージアさんがいた。

フリージアさんはソルの母親の友人で、この街に住んでいて、パン屋をしている人だ。


「やっぱりソルちゃんじゃない!どうしたの?お母さんは?」

「かあさまは...わたしをかばってしんでしまいました。」

「えっ......嘘、ルナさんが...?」

「ほんとですよ。いえにいたらほねがはいってきて、かあさまはしにました。」

「っ...そう。それで、ソルちゃんはどうするの?どこか行くあてはあるの?ないならウチに来ない?」

「ほんとですか?ありがとうございます。たすかります。」


私はこれまでの出来事を大まかに話して、フリージアさんのお家に行きました。

その途中で、ニエベさんの積み荷や、馬たちはそれぞれお店に売って、そのお金は私がもらうことになりました。

フリージアさんのお家には、私と同じくらいの歳の女の子がいて、その子、ビエンとは仲良くなって、そのままフリージアさんのお家でお世話になることになりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ