第7話 土地購入/魔法ペン$/うさちゃんの耳⇒ᕱ“ᕱ
「お待たせしました。おすすめの土地がこちらの3つです」
たくさんの紙の束からおすすめのものをテーブルに広げた様子の店員さん。
「えっと……。」
どれが、いいかなーと並べられた土地の書類を見る。
おすすめとやらは、上級層エリアみたいだ。
上級層エリアと中級層エリアはかなり離れている。
ちょっとした買い物に行くのにも馬車を使わないといけない距離。
正直言って、俺ならまったく困らないが、今後ホームメンバーを入れるなら難点になる。
できたら、中級層エリアが良い。
モンスターの出る森の近い下級層エリアよりの中級層エリアが良い。
「あの、下級層エリアよりの中級層エリアが良いのですが、ありますか?自分は傭兵や冒険者を生業としてまして。今後は、商人も考えております」
冒険者カードから無難なランクのCランクのカードを出して見せる。
★冒険者ギルド★
・簡単に説明すると、冒険者とよばれる通称何でも屋さんに仕事を斡旋する組織。
・冒険者ギルドに登録することで冒険者として認められ、冒険者カードを受け取ることができる。
・冒険者カードは身分証扱いになり、街に入るときなどの入門の際や身分を明かすときに役に立つ。
・冒険者は、冒険者ギルドの依頼をこなすことにより評価を受けてランクを上げていく、最低ランクは冒険者見習いと呼ばれるGランクで最高ランクはSSランク。因みに俺は、すべての冒険者ランクのカードを所持している。
「ゆきとさんCランクだったんですね。フワちゃんとミュウちゃんと同じです」
ルミちゃんが俺の掲示した身分証を見て、つぶやく。
因みに、この街に入る際は傭兵の身分証カードを見せて入門した。
冒険者カードはランクがあるが、傭兵カードにはランクがない。
2種のカードの違いは、入門料の支払いの際に冒険者カードは各領主の取り決めによる割引を受けられ、傭兵カードは入門料は無料だ。
「おっしゃられる物件でしたら、孤児院の隣の土地がございます。スラム街に近いこともあり、価格は安いです。良い所としては、教会が近くにあり騎士所も近くにある為、治安的には安心です」
☆☆☆☆☆
「じゃぁ、そこでお願いします」
羊皮紙に描かれた土地の面積や形を見た後、購入を決めた。
「2000万円となります」
ゲーム『ドラゴンゲート』での、平民の月の収入は10万円~20万円が一般的。
そう考えると、平民の8年分の年収だ。
ドラゴンゲートの世界は、日本と同じ12ヶ月、ひと月は30日で、1年は360日だ。
一般的な休日に、デートをするシナリオがあったりした。
「タダで良いです」
フェリスさんはそう言うと、土地の権利書の支払いサインのところに、魔法ペンを使いサインを行なった。
【魔法ペン】
・マジックアイテムのひとつ、記入する際に自身の魔力を流すことにより効果を発揮する。
・大きな金額の買い物や、大事な書類なのでサインをする際に使用する。普通の一般人は使う機会は少ない。
「良いのですか?」
申し訳なさそうな顔で見る俺。
タダでくれるかな?と期待はしていたが、一応、申し訳ないですと言った感じのポーズを取る。
「ルミの命を救ってくれたことを考えますと、2000万円なんて安いものです」
「ありがとうございます」
店員さんに、こちらにサインをお願いしますと言われ、俺もマジックアイテムバッグから魔法ペンを取り出し、サインをしようとし……。
「なっ、なんですか?これは??可愛らしいです」
ルミちゃんが魔法ペンを持つ俺の手を握りしめた。
なんか、ドキッとした。
すき。
「えっ?」
あー、魔法ペンの上部にちょこんと乗っているうさちゃんか。
マジックアイテムバッグから取り出すときに、あいうえお順にしていたから一番最初に表示されたものを選んだのだが、うさちゃん大好きルミちゃんは気にいったのかな?
この魔法ペンは、手先の器用な人間をホームメンバーに入れたら魔族と一緒に、作り始めた。
魔法ペンの素材にもこだわって、魔力伝達の一番優れた素材のミスリル鉱石(魔鉱石)を使ってるのも俺のマジックアイテムバッグには入ってある。
因みに、今俺の手に出しているのは、木製だ。
「欲しかったらプレゼントするよ?ルミちゃんに出会えた記念にね」
土地の権利書にサインを終えた俺は、マジックアイテムバッグからきれいに包装されたバージョンのうさちゃん魔法ペンを取り出した。
包装紙の上にあるリボンの色は、ルミちゃんに似合いそうな色の赤色を選択。
「いいんですか?大切にします」
俺から、プレゼントを受け取ったルミちゃん。
大事そうに両手で持ち、嬉しいのだろう左右に揺れている。
かわいい。
「ありがとうございます、でもよろしいのですか?」
喜ぶルミちゃんには聞こえない声で、俺にたずねるフェリスさん。
多分、高級品だと思われたのだろう。
フェリスさんの使っていた魔法ペンよりも品質はかなり良いし。
俺の渡した品は、☆10個。
マジシャンのメガネで把握したが、フェリスさんの使用していた魔法ペンは、総合評価☆5つ。
買値平均⇒100万円くらいの様だ。
「大丈夫ですよ。まだ、魔法ペンの在庫ございますので」
☆10個のうさちゃん魔法ペンは9999億9999万9999個ある。
因みに、☆の多い品ほど、在庫がある。
☆の少ない品も、ホームメンバーの新人なんかが作るからたくさんある。
☆6個、☆7こ辺りの在庫が一番少ない。少ないとはいっても、常識外れ的な在庫あるけどね笑
「あの、よろしければ、当商会にいくつか卸していただけることは可能ですか?言い値で構いませんので」
フェリスさんはそう言うと、前のめりになって聞いてきた。
おっぱいが見えそうだ。
俺のその行為に気づいたのか、ルミちゃんは嫌そうな顔をした。
15歳の女の子なら、下ネタ関係は嫌いなのだろう。
ルミちゃんに嫌われたくないから気をつけなくては。
「分かりました。でしたら、これなんかどうでしょうか?」
☆☆☆☆☆
フェリスさんと一時間ほど、交渉を行なった。
俺の出した魔法ペンは、特殊補正の入った魔法ペンで、字がきれいにかける筆跡補正の入った魔法ペンである。
「ありがとうございます。主人も喜ぶと思います」
商会に卸す分と、フェリスさんの夫が領主にプレゼントする分の魔法ペンを取り引きした。
商会に卸した品よりも、プレゼント用の品は高級な品を選んだ。
流石にミスリル性ではないが、光沢のある木を使った魔法ペンである。
余談であるが、マジックアイテムは森にある魔力を吸い込んでいる木々から作られることが多い。
魔力伝導率が良いからだ。
「喜んでもらえると嬉しいです」
「改めて思いますけど、どれも最高品質ですね。手に持った時のフィット感、微かに香る良い香り、包装紙の色づかいに肌触り、これは貴族様方に高値で売りつけれそうです」
ほくほく顔のフェリスさん。
瞳がドルマークに見えるのは俺の気のせいだろう笑笑
お読みいただきありがとうございますᕱ”ᕱ




