二歩目
最初の目的地は、まだ行ったことのない街、エクアドルの首都、キトである。
故郷を離れるのは少し苦しさと開放感に揺さぶれる。
山を下り、風の上を乗るように下る。標高が下がるにつれて空気は少しずつ柔らかくなった。それもそのはずアンデス2000〜3000mの山脈である。
色のない景色から草の色も深い緑に変わっていく。遠くで人間の声や馬車の音のような響きが聞こえる。まだ見ぬ世界が、そこにあるらしい。
道中、木陰で一服する。南米独特のマ◯ファナである。高山病対策である。高度を下げると頭痛をする。それを和らげるのだ。
しかし、頭痛と期待に溢れながらマーモットは考えた。キトには雪はあまり降らないかもしれない。雪がない街。
でも、きっと街には山では聞いたこともない音や匂い、色、見たことのない景色が待っているはずだ。まだ、文明を知らない。好奇心高めマーモットである。それは移動する人、定住する人の違いみたいなもの、故郷から下り続けて、知らない世界を見たくなってしまったのである。
小さくプニプニの身体を精一杯伸ばし、マーモットは再び歩き出した。高地の世界から都市の喧騒へ、山から街に行く。




