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一歩目

エクアドルよりのアンデス山脈

で生まれたマーモットは、まだ雪の匂いが残る巣穴の中で目を覚めた。南米と言えど

高地では雪が積もるのだ。

空は高く、どんよりとした雲

風は冷たく、黄色の草原には遠くまで広がる岩と草の模様が揺れている。

けれども、マーモットの胸の奥には、どういうわけか落ち着かない気持ちがあった。巣穴の外では、同じ仲間がのんびりと日向ぼっこをしていたり、じゃれあっている。

安全で、温かく、知っている世界。

なのに、どこか遠く、先の未来から

ざわつく街のことが気になった。

名前も知らないけれど、誰かがとーきーきょー「東京」と呼んだその場所は、マーモットの世界とはまったく違うらしい。山の上では聞いたこともない音がして、

スペイン語でもない地名や音である。なぜ呼ばれてるのだろうか?

コンドルの鳴き声は聴き飽きた。

アルパカは中々吠えない草ばかり食べてる。

この音はいかして

夢の中では映る世界、しかし起きると記憶がない。

マーモットは巣穴を出て、岩を飛び越え、草をかき分け、まだ見ぬ世界への第一歩を踏み出す決意をした。

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