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初日で大失態!?の魔女 その3


急にまばゆい光に包まれサラが目を開くと誰もいなかった。目の前には机と椅子しかなかった。待って、一体何が起こったの?ブレスレットを外して玉に触れて、皆に急に見られて緊張して...。わーん、どうしよう。


サラは泣き始めてしまった。サラはこうみても内気な性格なのだ。だからこそルームメイトであるミナが少し自分と似ててホッとした。人前では明るく外交的に振る舞っている。でも本当はそんなことはない。ただ演技するのがうまいだけである。ただひたすらサラは泣いていた。この状況になってしまえば誰もどうする事もできない。どのくらいの時間がたっただろうか、気づくとサラの目の前に誰かが立っていた。誰かに似ているなとその人の顔をびしょ濡れの顔で見上げた。なんてきれいな顔立ち、そんな事を考えていると彼が言う。


『そんなに泣いたら可愛い顔が台無しですよ?ほらこのハンカチで涙を拭ってください。』




彼はそういうとハンカチをサラに手渡した。なんて上等なハンカチなの、使いづらい。




でも彼は子犬のような眼差しでサラを見つめてくる、まるでハンカチを使えと言っているかのようだ。


サラは仕方なくハンカチを使った。


『洗って返しますね。』




『いや、たくさんあるから返さなくてもいいよ。それより教室で一人なんで泣いていたの?』




『それが、先生もクラスの皆も消えてしまったんです!』




彼はニコニコして話を聴いていた。サラはなぜか彼を見るたび胸がドキドキするのを感じていた。




『大丈夫だから一旦落ち着いて、ね?』


彼にそう言われるとなんだか心が和らいだ。




『大丈夫、皆すぐ戻ってくると思うよ。僕はただの通りすがりだからもう行かないと。またね、プリンセス。』


彼はそう言って去った。うん?今彼私のことをプリンセスって?まあいいや、それより皆のこと探しに行かなきゃ。また彼に出会えるといいな、会ったら名前を聞かなくちゃ。彼と話したことで元気が出たサラが教室から出ようとしたとき辺りが煙に包まれた。煙の中に人影が見えた。サンダー先生とクラスメイトだ。




『サンダー先生〜!』


サラは嬉しさのあまりまた泣き出してしまった。




『大丈夫でしたか?』


ミナはそっとサラに声をかけた。ミナに抱きつこうとした瞬間ミナの横にいた人物が手を伸ばしてきた。ケン王子だ。


『また魔法が暴走する前にこれをして。』


彼が差し出したのは魔法制御ブレスレットだった。サラはとりあえずブレスレットをつけた。




『また、魔法が暴走ってまさか皆さんが消えてしまったのって私のせいなんですか!?』


周りは呆れた顔でサラを見た。そしてケン王子が言う。




『そんなこともわからないのか。』




『いや、だって私何もしてないですもん。』




『玉に触れたとき何を考えていた?』




『皆が私の事を見ているなと、それで緊張して...。』




『その時だと思う、多分無意識に君は願ったんじゃない?一人にしてって。』




『そういえばそうかも...。』




ケン王子がサラに対してブツブツ言っているとミナが




『サラ、今日はいろいろとありましたし、残りの授業には今日は参加せず部屋で休みましょう。』




そう言ってミナはサラの腕を引っ張り教室の外に連れ出した。




『サラ、あなたは他の皆と少し違うみたいです。ケン王子によるとあなたは呪文なしに魔法が使えるみたいです。』




『普通は呪文がいるんですか?』




『はい。あなたは考えるだけでいろんなことを実現できてしまう、タレンテッドな方です。でもそれは素晴らしいことであると同時に危険な存在になりえるということ。今日はただ私達を噴水前にテレポートさせただけでしたがサラが願うだけで私達を殺すことも...。』




『そ、そんなことは絶対ありえません!』


『それはわかっています。しかしサラ、あなたはそんなことができてしまう。こ、これからは気をつけてください。』




サラは内心複雑だった。ミナにこんなことを言わせてしまうなんて。気づくと自分の部屋だった。




『とりあえず、今日はもう休んでくださいね。』




ミナはそう告げると部屋を出た。






ミナが部屋を出て廊下を歩いていると後ろに気配を感じた。サラにハンカチを渡したあの美しい少年だ。


『ふーん、あれは噂のサラね。』




『サラと話したんですか?』

震えた声でミナは質問した。




『まあね、顔はすごくタイプかな。それよりちゃんと彼女のこと監視してよ?でないと君の家族がどんな目に遭うか。』




『...。何かありましたらすぐ報告します。』


ミナは泣きそうな顔をして言う。




面白いことになりそうだ、そんな事を考えていた美しい顔をした少年だった。







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