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9nine  作者: ましゅろん
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Episode1 目覚め

ーーーこの世の中には16歳になると呪いの模様【スペルマーク】が左手に現れる

【スペルマーク】は呪いという名の能力を付与するが代わりに20歳までにパートナーを探さなければ死んでしまう


そして、16歳の誕生日を迎える8人が黒い手紙の招待状により黒屋敷に呼び出された、一人を除いてーー



私は頭の痛みで目を覚ました。

視界が霞む、、どれくらい寝ていたんだろう。

公園の地面に倒れていたみたい。

何も思い出せない、、恐怖が押し寄せてきて押しつぶされそう。

、、怖い…

思い出せない自分が怖くてしかたない。

分かるのは行かなきゃいけない場所と自分が桜って名前だけ。

私は黒屋敷に行かなきゃならなかった。

何故かは分からないけど、そこに行けば何かわかるかもしれない。


「あの、、すみません、黒屋敷までの道知りませんか?」

たくさんの通行人に話かけたけど、だれも返事をしてくれない。

黒屋敷への道はわからないけど、とりあえずひたすらに歩き続けた。

それから、もう2時間くらいずっと歩き続けた。

足が鉛のように重い。

すると視界に大きな屋敷が見えた。

さっきまでの鉛のような足が嘘かのように軽くなり私は必死に屋敷に向かって走った。


コンコン

「すみません、誰かいらっしゃいますか?」

、、、返事がない。

様子を見ながら思い扉を開けた。

扉を開けて月の光で薄っすら中の様子が分かる。

明かりのない大きな建物は不気味な感じがする。

歩いて中に入り、明かりがないかゆっくり進んでいると奥の方から人の声が聞こえる。


、、人がいるのかもしれない!

希望を込めて残りの力で走り出した。


明かりが見えて三人人影が見える。

話し終わったのかバラバラに部屋を出ていく。


このままじゃ唯一の希望さえなくなってしまう!

気づいてもらわなきゃっ!


「お願いです!助けてください!!」

今出る一番大きい声を出しが、疲れのせいであまり声が出ない、、気づいて貰えなかったかも。



すると、一人の人影がこちらに向かってきた。


「そこに誰かいるのか?」

他の二人は周りを見渡しながら、その言葉に”驚いた”。


明かりがないとはいえ、私に気づかないはずがない。どうして二人は驚いているのだろう。


、、、もしかして

「…私は皆さんに見えてませんか?どすれば助かりま…」

最後まで言い終える前に涙が止まらなくなり言葉が出せなくなった。


こっちを見ていた男の人は

「助けられるかもしれないから、部屋にきて。」


「、、、はい」

私は部屋に入り、指定された場所に座った。

部屋は薄暗く何か儀式をするような部屋みたい。


「オレの名前はアマネだ。君を助けたいと思っている。」


そうだよね、ここまで来たんだから泣いてる場合じゃない。

私は涙を服で拭った。

「…わかりました。」


「まず、オレたち3人が1人ずつ順番に両手の手の平を出すから、君はその上に重ねてみてほしい。」



「…はい。」


「じゃ、オレは最後にやるね」


すると、奥で様子を見ていた水色の髪の男の人がきて歩いてきた。

【俺はナギサって言うんだ。君の名前は?】


「…桜です」


【そうか、いい名前だね。】


そう言ってなぎさは手を差し出した。

私は半信半疑その上に乗せたが何も起こらなかった。


次に白髪の男の人が歩いてきた。


「こんにちは、僕はシュウといいます。きっとうまく行くよ、あまり思いつめないでね。」


とても柔らかい雰囲気の人だなぁ。

私はシュウが出した手に触れたがやっぱり何も起こらなかった。


もし次も失敗したら、もう希望がない。

何も思い出せない何も分からないままなのかな。


「よし!オレの番か」

元気な声が聞こえ思わず下を向いてた顔が前を見た。


するとアマネがこちらに手を出して待っていた。

私は恐る恐る手を重ねた。


重ねた瞬間、景色が明るくなりさっきまでの恐怖が嘘かのようにぱっと消えた。


前を見るとアマネと目があった。

その瞬間、人と目が合う事の嬉しさにアマネに抱きついた。


「ありがとう!!」


「いや、オレにできる事をしただけだから、、」

そうゆうアマネの顔は突然の事についていけず、顔が赤くなっていた。


「とりあえず、見えるようになったのはいいけど状況が分からないからオレの部屋に行って話をしよう」


確かに見えなくなっていた事だってさっき分かったし、何も分からない事には変わりない。

「わかった」


部屋案内され、部屋に入って第一に思ったのは物の少なさだった。住んでいる割には少ない。


「物が少ないんだね」


「あぁ、オレも他の二人もここに来たのは1週間前だからね」


「1週間前?」


「そう、黒い手紙が届いて、オレたちはこの黒屋敷に来たんだ」


「ここが黒屋敷なの?」


「そう」


私が探していた屋敷はやっぱりここだったんだ。

ここなら何か分かるかもしれない。


「何かあったのか?」


「ううん、何でもない」

今は私の頭で考えても仕方ない、アマネから話を聞こう。


「なぁ、桜はスペルマークって知ってるか?」


「、、、スペルマーク?」


「そう、左手に浮かび上がってくる模様なんだけど」


「あ、私のそれあるよ」

あまり気にしていなかったけど、確かに兎のマークがある。


「あーやっぱり、そうだと思ったんだよ。

そのスペルマークを持ってる人には能力があるんだ。オレは記憶や感情を相手から見る事ができる。桜は、どんな能力?」


「…私は…ごめん。わかんない」


「いや、無理に思い出さなくて大丈夫。そろそろ寝るか。」


「そうだね。」


アマネの部屋にはベッドがもう一つ元々あり、そこに寝ることになった。


横になってから何時間経ったか分からないけど、急に出てきたスペルマークや能力、私の過去について不安で全然寝られない。

疲れてはいるからウトウトはするけど、不安や恐怖で引き戻されてる感じがする。


、、少し水でも飲もう。

私は立ってコップの水を飲んだ。


朦朧とする中ベッドに入った。

すると誰かの手に触れた。


「え、!なに?どうしたの?」


間違えてアマネのベッドに入ってしまっていたらしい。でも、手に触れたおかげかすごい睡魔が、、

「、ごめn、、」


「、、守ってやるから安心しろ」


アマネのその声を最後に深い眠りに落ちた。

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