第一話 異世界!?
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第一話 異世界!?
冒険者カードのコンタクトマークからメッセージが来た。
目の前にメールマークが左右に揺れてメッセージが来ている事を知らせる。
誰だ?
まだ誰ともコンタクト取ってないはずだが…
俺はそのメールマークを押した。
すると、メッセージのタイトルが"運営からの招待状"と書かれていた。
運営…?
詐欺かなんかの勧誘かと思ったが一応メッセージを開いてみる。
ーーーーーーーーーー運営からの招待状ーーーーーーーーーー
㊗︎ おめでとうございます
貴方様は冒険者ギルド登録1万名様目になりましたのでつきましては貴方様には我々が生まれた星"源球"に御招待させて頂きます。準備が出来次第、下のクリックボタンを押して下さい。
↓↓
クリック
クリックを押したら元の世界には戻れませんのでご了承下さい
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なんだこれ…
こんな怪しいのクリックする訳ないだろ。
えっーと、×ボタンはと…
…………
えっ?どこにもない!?
何だよこれ!マジか…
はぁ…セーブしてないが、強制終了させるしかないか…
強制終了させるにはOFFボタンを押せばいいはずだからと…
えっ?OFFボタンを押しても機能しない!?
おい!どうなってるんだ!?
何回もOFFボタンを連打する。
くそっ、ダメか。
こんなのこのクリックを押すしか選択肢がないじゃないか!
…
父さんと母さん、動物園の動物達にスタッフの皆…
世話になった人が脳裏に過ぎる。
俺は覚悟を決める。
もう、なんとでもなれ!
クリックを押した。
押した瞬間、俺の身体は何処かに飛ばされた。
一瞬で、背景は街並みから一変どこかも分からない草原に変わっていた。
ここは何処だ?
辺りを見渡す。
何処を見ても膝ぐらいの長さの雑草が辺り一面に生えている。
え?
雑草を見た時にジーンズが視界に入ってきた。
このジーンズは現実世界でカプセルに入る時に着ていたやつ…
自分の身体を見回す。
なんて事だ、カプセルに入った時の俺のままだ。
腕をつねってみる。
痛っ!
痛みがある。
ゲームの設定で痛みのON.OFF機能でオフにしていたのに痛みがあるって事は現実なんだろう…
何だってこんなところに…そういえばゲーム内のアイテムポーチは…
腰の方を見る。
腰には、ゲームの初期装備であるアイテムポーチがぶら下がっていた。
おっ!ポーチはそのままあるな。
このアイテムポーチの中身を見ようとしてポーチに触れた瞬間、目の前にゲームと同じような画面が出てきた。
もしかして、ここってゲームの中と一緒なのか!?
画面を見ると、HPポーションとMPポーション各10個ずつと冒険者カードが入っていた。
冒険者カードを押してみると、詳細が出てきた。
機能はゲームと一緒のようだ。
ピコンッ!
また、通知音が鳴る。
今度は何だよ…
目の前のメールマークを押す。
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我らの故郷へようこそ
貴方様はこの度、我らの故郷へ招待されました。これからは我らの故郷"源球"にて使命を果たして頂きます。それは追々、このコンタクトメッセージでお知らせ致しますのでお待ち下さい。それ以外は好きにして頂いて構いません。因みに使命を守れなかった場合、貴方の身体は爆発しますのでご容赦下さい。最後に、ほんの気持ちですが貴方様の職業を上方修正させて頂いております。どうぞこの世界をお楽しみ下さい。
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っ…!!
おい、勝手に招待しといて何なんだよ!!
クソがっ!!
俺は怒りを露わにして何回も雑草を蹴り上げた。
はぁ、はぁ、はぁ、
とりあえず落ち着け、俺!
自分に言い聞かして、冷静に考える。
最後に職業を上方修正したって書いてあったよな…
どう変わったか見てやろうじゃねーか!
冒険者カードの職業の欄を確認した。
源獣使い…
そんな職業、ゲームにはなかった…
詳しく見る為に職業の欄を押す。
源獣使い・・・源獣使いの能力"源獣生成"から出てきた全ての 源獣を使役することが出来る。
それって凄いのか?
まぁ、魔獣使いは卵から孵化させないといけなかったから多少マシだとは思うが…
そういえば、ゲームの中で装備した卵って何処に行ったんだろうか。
頭から足まで身に付けているものをひたすら触れてみる。
すると、右手首に付いている輪っかに触れた瞬間、画面が飛び出てきた。
そういえば、付属品で付けてたな…
すっかり忘れてたわ。
その画面を見ると、能力と使役獣の一覧が載っていた。
使役獣はまだいないが能力は2つあった。
・源獣生成
・使役獣能力使用
へぇー、この能力がそのままの意味なら案外強い気がするけどな。
へっ?
画面をよく見ていたら下の方に履歴と書かれた文字の横に"座標不明の為、魔獣の卵は消滅しました"と書かれていた。
マジか…
まぁ、でも源獣生成があるし別に問題はないか…
しかし、この草原もいつ敵が出てきてもおかしくないからな。
戦える味方はいればいるほど心強いし、源獣生成したいんだが…
しかし、どうやって能力は使えばいいんだ?
「おーーーーーい!!」
何だっ!?
声のする方へ振り向く。
すると、2人の男が追いかけっこをしてこっちに向かってきているように見える。
前の男と後ろの男の距離は10mぐらいありそうでその距離が縮まりそうな気配はなさそうだ。
でも、よく見ると前にいる男が大きい斧を持って振り回している。
「うおぉぉぉー!」
「力ぱねぇー!」っていってる場合か。
しかし、よく見ると追いかけっこしてる訳ではなさそうだ。
「そこのお前ー、早く逃げろー!」
走ってくる後方の男が叫んだ。
男との距離が後100mに狭まってくる。
これは逃げないとマジでヤバいな!
俺は、斧を持った男がいる反対側に全力で走った。
しかし、圧倒的に男の方が早い。
えっ?マジで速くねっ?
10m、5mと至近距離まで近づいて来た。
そして斧が届きそうになりそうな距離まで迫ってくる。
久しぶりに全力で走ったからそろそろ限界なんだが…
ちょ、ちょっと、待っ…
片方の足がもう片方の足に絡まった。
その勢いで両手から地面にスライディングした。
ぐへっ!
斧を持った男も俺の身体に引っ掛かり顔面から地面に向かってずっこけたと同時にずさっと斧が地面に刺さる。
俺は運良く斧が腕をかすめただけで済んだ。
「いってぇーー!!」
腕から血がスッーと流れる。
「おいっ、大丈夫か?」
斧を持った男を追いかけていた男が近寄って来た。
顔を見ると、橙色した短髪でイケメンの30代前半ぐらいの男だろうか。
背中には肩幅より少し大きい盾に頭から腰ぐらいの剣を背負って、服装は戦士の様なごつい装備をしていた。
「大丈夫かだとっ?これをみれば分かるだろっ!あと少しで俺の腕が…」
「すまんっ!俺の連れがこの通りだ!」
男は土下座をして謝った。
「くそっ、謝って済むなら警察なんていらねぇーんだよ!!」
「けいさつ?何を言ってるのか分からないがほんとにすまない。」
もう一度頭を下げてくる。
この男、悪い奴では無さそうだ。
「そこまで誤るならまぁ、別にお前が悪いわけではないしな。怪我を負わした本人が隣で伸びてるから何があってこうなったか教えてもらうけどいいよな?俺には聞く権利があるはずだからな。」
「確かにその通りだ。…俺たちはこの草原の先にある蠢く森という森にギルドの依頼で行ったんだがそこにいた源獣が幻覚作用の毒ガスを出してな、そこにいる俺の連れが吸ってしまい斧を振り回しながら急に走り出したんだ。」
「その先に俺がいたと?」
「まぁ、そうだな。ほんとにすまない。」
「もう、いいって。それよりそんな重そうな装備をしてるのになんでそんなに走るの早いんだ?俺も走るのに自信があったんだけどな…」
「あぁ、それは身体能力向上って能力だな。俺もそいつもさっきまでその能力を使ってたからな。あまり人に能力を教えるのはダメなんだが君に怪我を負わせたんだ、教えれる範囲は教えよう。」
…