プロローグ
自己満で書いてるのでご容赦下さい。
間違い、抜き字等有ればコメントお願いします。
更新は適度にします。
プロローグ
動物、ゲーム、漫画、小説が好きな源大牙29歳そんな俺はいつもの様に朝起きて会社に行く。
俺の愛車の軽トラに乗って、山奥にある一戸建ての家から勤める会社へ1時間掛けて週6日働いている。
会社に着くと、早速自分の担当の鳥エリアの檻に行く。そう、俺の勤めている会社は動物園だ。今年で10年目のベテランなので仕事は一通りは出来るので新人さんに教えたりする。
なので、新人と一緒に鳥エリアに向かう。
その鳥エリアでは、昨日ダチョウが卵を産んでいた。
全く、嬉しい事だ。
その卵の状態をこれから見に行く。
卵の状態は昨日と変わらず地面の窪みにあり、母親が守っている様子だ。
そして、朝のミーティングがあるスタッフルームに向かう。
ミーティングでは、一日の段取りを他のスタッフさんと確認したりする。
これからの1日の仕事は、朝からうちの動物園専用のご飯作りに健康チェック、檻の中の清掃、ご飯をあげて、開園するとお客様への挨拶をしながら鳥達の事を説明したりしながら見回りをする。
閉園すると、また健康チェックをして異常が無いかを確認する。
その後も書類整理をして、他のスタッフとの今日の出来事を報告するミーティングをして一日が終わる。
なんとか今日もその一日を終えることが出来た。
今日も一日のお客様が500人を超える程来ていた。
やっぱり、カップルや家族で来るお客様が多い。
帰りも愛車の軽トラで1時間掛けて家へ帰る。
そんな一日を週6日続けていた。
残りの一日は1週間唯一の休みで、部屋で引きこもって基本好きなゲームをしたり、漫画、小説を読んでいる。
今は、昨日からやり始めたVR MMO RPGで自由度が他のゲームより高い『源獣〜オフィシャル ワールド〜』というゲームにハマっている。
その中では細かいキャラメイクや様々な職業、種族、国を選び、オープンワールドの世界で仲間との冒険やソロでの狩りなどクエストをしたり、商売人となってお金持ちになったり、農業をして野菜を育てたり、錬金術を使ってポーションを作ったり、称号を集めたり、国同士の戦争とここまでは他のゲームでもありがちだが、新しい職業を自分で見つけたり、新しい種族を創造したり、新しい魔獣を作成とこのゲームならではの機能も満載だ。
その中で俺は動物好きというのもあって、このゲームを買う前から職業をテイマーにすると決めていた。
しかし、実際やってみるとテイマーはあるんだがテイマーの中でも色んな種類があった。
人間使い、亜人使い、魔獣使い、精霊使い、天使使い、悪魔使いとテイマーでも種類が豊富だった。
しかし、俺はこの中での選択は一択しかなかった。
それは、魔獣使いだ。
何故魔獣使いかと言うと、獣=動物=好きだからだ。
俺は職業を魔獣使いを選択して、種族を獣人種にしてその中でも獣守のビーストマンにした。ビーストマンは見た目は人間だが、耳と尻尾が犬の様に生えている。
国は、人種差別の無い国フレンズにした。
やり始めると、自由度が高すぎて何をどう始めたらいいのか分からなかった。
なので、一日目は世界観を楽しみつつ、街中を散策してみた。
そして今日は二日目、昨日届いたとはいえなかなかの大きさで部屋の半分を締めているこのカプセル型のゲーム機、今まで働いて貯金していた有り金を前金として10年ローンで買った。最近、VRのゲームが気軽にゲームセンターで出来るようになってからか家庭でもある程度のお金を出せば出来る様になって来て買う人が続出している。自分でも思うが本当に俺は馬鹿な奴だ。そして、右腕に付属品の腕輪を嵌めてカプセルに入る。
中にあるplayのスイッチを押すと、頭から足のつま先まで何回もレーザーセンサで体をスキャンされていく。
スキャンし終わると、カプセル内に白い煙が放出され体を覆っていく。
一気に意識を奪われて脳内に大量のデータがインストールされる。
その一連を終えて目を開けると、真っ白な世界に1人ぽつんと突っ立っていた。
目の前にデータの画面が現れ、3つのデータが縦一列に並んでいて一番上には昨日始めたデータが保存されていて、他の下2つはデータ無しと記載している。
俺は一番上のデータを手で触れる。
すると、真っ白な世界が一瞬で彩り豊かな街並み風景に切り替わった。
昨日もやったから分かるがここが国別設定で選んだフレンズの国の首都、栄光の街だ。
ここは、様々な種族が暮らし行き来している。
だから人が多く、いつも賑わっている。
人が多いという事は色んなアイテム、情報が取引されていると思い、ここを最初の拠点にした。
と言っても、結局はネットで攻略を見るんだが…笑
昨日何をしたらいいか分からなかったので事前にネットでテイマーの魔獣使いについて序盤に何をしたらいいかを調べておいた。
ネットには3つやる事が載っていた。
一つ目は、アイテムポーチに魔獣の卵があるので卵を孵化させる。
二つ目は、冒険者ギルドに登録する。
三つ目は、魔獣を育てる。
と書かれていた。
なので、今日は一つ目の卵を孵化させようと思う。
キャラクターを作った際に腰に初期のアイテムポーチが付いているのでそのアイテムポーチに触れた。
すると、目の前に所持品と書かれた横5マス縦10マスの画面が出てくる。
その所持品の中には、各名称と図柄が載っていてそれによると、今の所持品は魔獣の卵が1つ、HPポーションとMPポーション各10個ずつ入っている。
どのゲームにもありがちな初期アイテムだ。
さらにアイテムを押すと詳細が見れるらしいので魔獣の卵を押して詳細を見た。
押してみると、『何かが起こる不思議な卵』と詳細が出てきた。
まぁ、これもありきたりな説明だ。
この卵を装備して時間が経過する事によって孵化するとネットに書いてあったので装備して孵化するまでの間、二つ目のやる事の冒険者ギルドに登録をする為に冒険者ギルドをマップで探す。
えーっと、今いる中央広場から南に15棟先にある建物か…
全ての建物の前には屋台で溢れているので見物しながらギルドを目指した。
目的の冒険者ギルドの前まで来た。
冒険者ギルドは3階建の大きな木造建築だった。
中に入ると、意気揚々とした冒険者で溢れている。
中は意外と広く奥にはカウンターが3つ並んでいてカウンターの奥もまだ部屋があり、そこの部屋に繋がっている扉を開くたびに見える部屋の広さも結構ありそうだ。
出入り口とカウンターの間は大体、人が一列で並んで20人ぐらいは入れる広さでその上は吹き抜けで出来ていて3階の天井が見える。
そして、左側の壁には依頼書が張り出されて、右側は2階へ上がる螺旋状の階段があり出入り口の上を通り、ぐるっとカウンターの上にある2階の左側に繋がっていた。
上は何やら騒がしい声と美味そうな匂いがするので食事する所だろうか…
このゲームは嗅覚は勿論他の五感もするのでちゃんと作り込まれているのだろう。
とりあえず、冒険者の登録を済ませる為に3つのカウンターのうち一番右に並んだ。
何故ここかと言うと一番空いてるからだ。
カウンターの子を見てみると、一番左が一番人気の人間種の何かは分からないがアイドルっぽい顔をしている女の子で、真ん中は2番人気で獣人種の犬みたいだが獣守では無さそうでこっちも詳しくは分からなかった。まぁ、可愛らしい見た目と身長低めの女の子だ。
そして、俺が並んでいる左だが前に並んで人が1人しかいない。
右の子と同じ人間種の女の子だが、左目が包帯で巻かれていて右目も前髪で隠していてなんか暗い感じだ。
俺は別に見た目を気にしないので、ここに並んだ。
前の人が終わり、自分の番が来る。
「はい、次の人お願いします。」
受付の女の子は普通に可愛い声をしていた。
「すいません、初めてなんですけど…」
「では、ギルド登録をしますね。」
「はい、お願いします。」
「この紙に記載をお願いします。」
その紙には性別、種別、名前、冒険者名等様々な事柄が書くように記載されていた。
俺は淡々と紙に書いて済ませていく。
それを受付の女の子はじっと待っている。
全て書き終えて、後は紙の最後に母印を押したら終わりだ。
「はい、出来ました。」
「ありがとうございます。冒険者カードを発行致しますので少々お待ち下さい。」
少し待つと受付の女の子がカードを持ってカウンターにやってきた。
「お待たせ致しました。これが冒険者カードですので無くさない様にお願いします。」
「もし、無くしたらどうなるんですか?」
「罰金もしくは何らかの依頼を受けて貰う事になります。」
なるほどな、そこらへんはしっかりペナルティはあるんだな…
「後はその冒険者カードについて説明させてもらってもよろしいでしょうか?」
「あ、お願いします。」
「では、説明致します。まず初めに、そのカードはご本人様の身分の確認が出来るカードとなりますので全ての町に入る際、又は冒険者ギルドで受付する際には必要となります。町に入る時は門番の方にギルドでは受付に提出して下さい。もし他の方のカードを使った場合、今後冒険者になる事は出来ないので決してしないようにお願いします。次にカードの内容ですが、冒険者にはRank1からRank10まで強さを表す制度があります。貴方は、Rank1なのでカードの色が白になっています。Rankが上がる度に色が変わりますので頑張って下さい。後そのカードには、冒険者名、依頼達成数、依頼失敗数、称号、コンタクトマーク、コンタクトIDが載っているので自慢するなり、コンタクトIDで連絡先を交換したりして活用して下さい。あ、コンタクトマークからメッセージのやりとりは出来ますので。以上が説明となりますが何かありますか?」
受付の女の子は淡々と説明をした。
「えーっと、もう一回…」
女の子は俺の目を見てジーッと睨んできた。
「いえ、大丈夫です。」
女の子は真顔に戻ると、俺の後ろをチラッと見た。
「では、頑張って下さい。次の方…」
俺はカードを受け取り、ギルドの外に出る。
あの女の子、目が死んでたな…
あんな態度だったらそりゃ並ぶ奴も少ないわ。
まぁ、俺はこのゲームを時間のある限り楽しむだけだから早く次に進める方がありがたいからいいんだけどな!
ピコンッ!
すると、一つのメッセージが届いた。
…