92話 チートスキル
出発する準備を整えていたユージ達の所にいつも通りピィが遊びに来た。ユージはピィを誘ってみた。
「いやぁ~ちょっと忙しくってぇ、ごめんなさい!」
今回もピィは行かないようだ。
「でも、それなら丁度良かったです!私、新しいスキルを取得したのでユージさんに実験台になってもらおうと思っていたんです。」
そう言ってピィはそのスキルをユージに見せる。
転移
効果 対象を転移させる。移動距離に応じてスキル使用者の魔力を消費。
ち、チートスキルだ!
「ただ、このスキルはですね……消費がキツくて……隣街まで転移させるだけでおよそ一万程消費するんですよ。良ければスキルスクロールがもう一枚あるのであげましょうか?」
「是非ください!」
ユージの場合はスキル≪自己治癒≫があるために、転移を繰り返し使って進むことが出来るのだ。今のユージの気力は5500なので、隣街まで2回転移で行ける。
「じゃあ実験台になってください!サウスまで転移させます!スキルスクロールはユージさんが帰ってくる前には用意しておきますよ。」
ユージはピィにお礼を言うと、ななしの姉妹とツキ、ライムを呼んだ。一緒に転移してもらうために手を繋ぐ。一緒に転移するためには触れている必要があるのだ。ナナがシノと手を繋ぎ、シノはナナとユージ、ユージは真ん中でシノとツキと手を繋ぎ、ツキはライムとも手を繋いだ。
「準備出来ましたか?じゃあいきますよっ!」
ぐわんと景色が変わった。それにしても暑い。きっとここがサウスなのだろう。家からここまでかなりの距離があるはずだ。そして少なくとも、それだけの気力をツキは持っている。
ピィはユージ達を送り終えるとリアに迫った。
「どうしたらこの前のリアさんみたいに若くなれるんですか?教えて欲しいです!」
ピィは不老不死スキルを持っているが、若くなるスキルではない。なのでリアの使っていたスキルが気になるのだ。
「スキル変化です。これで若い頃を想像すると……ほらっ、出来ました。」
ピィはリアを触って楽しんだ。いつもはすり抜けてしまうのだ。時間は短いのですぐに終わってしまったが、リアはその時間が伸びることを期待していた。




