８話 白い人
空洞は穴が所々空いているが、人が通ることのできる広さではない。では、何処から入ったのだろうか。
「私達、埋められたんです！助けてください！」
理由が知りたい。
「姉…さん。奴等の仲間かもしれない。様子見。」
「そうだね。奴等の仲間なんでしょ！許さないわ！」
ツッコミたい所が多すぎて、何処から聞けば良いのだろうか。
「敵じゃない。君たちは誰だい？あと、奴等ってのは？」
「奴等っていったらワリーヤツラ団のことよ！この街では常識よ？見つけたら捕らえるようにギルドからいわれているもの！」
名前が分かりやすい。名前からして悪い事やってそう。こっちの世界では別の意味なんだろうけど。あと！が多い子の声が大きい。これじゃ、地上でも声が聞こえr…
「俺たちの事を呼んだかぁ？」
ワリーヤツラ団の団員かな？
「俺は悪い事する奴等の集団、ワリーヤツラ団の団員番号32番だぁ！」
本当に悪い奴等のワリーヤツラ団だった。名前は名乗らないのか。
「ギルドに狙われたくねぇからなぁ！」
いや、ワリーヤツラ団なだけで手配かかってるよ。残念。他にも何か言っていたが要約すると、空洞にいた二人は白い人だから捕らえてあの中に入れていたという。白い人って何？
「気力が高い人程髪が薄くなるの！逆に気力が低ければ低いほど、髪が黒くなるの！仙人とか真っ白でしょ！」
仙人はただの白髪だと思うが、確かに二人は綺麗な銀髪だ。ワリーヤツラ団の人がライト持っていて助かった。二人の姿がよく分かる。
白い人というのは、髪の白い人、つまり気力が高い人らしい。ユージの髪は未だに黒であるから、あまり強くなってなかったのかと彼は落胆する。
髪が無い人は強さが分からないため、怖がられるそうだ。
ユージのステータスをまだ出さないのは、隠しておきたいスキルがあるからです(嘘です、まだ決まっていない為です)。
