86話 東風団のメンバー ~ツキ編~
ツキはこの家にいきなりやって来てそこから仲間になったんだったな。確かリアと仲良しとか言ったけど、リアは知らなかった。そこでユージは金と不老不死スキルがほしくt……ツキの良さを知って、仲間になったんだ。
「最初はユージに助けてもらう為だけに、利用するために、ユージと仲間になっておくべきだと思ってなったの。だけど、誘拐されて、自分を犠牲にして、倒れるまで探しに来てくれたことに感謝してるの!」
「助けてあげることは出来なかったけど。」
ツキを助けたのはピィだ。ユージではない。それなのにここに居たいのだろうか。ピィに付いていくという選択肢だってあったはずだ。ピィが何を普段しているのか知らないため、興味と警戒半分だが、ちょっとくらい付いていってみても良かったのではないか。
「私は皆といるのが楽しいの!ゲームしたり、お風呂一緒に入ったり、夜に話ながら寝たりするのが好きなの!ピィだってここに遊びに来るから、ここにいれば会えるの!」
ナナに負けないほどの声量で訴えた。大声で叫んだとしても、他の住宅からは少し離れたところにある大きな家のため、近所迷惑にはならないし、近所迷惑だったとしても、ユージの家に訴えに来る住民は誰一人としていないだろう。誰も頭を粉々にされたくはないのだ。
インフェルノ団の影響で、あそこの家に行くと、頭を粉々にされ、ミイラになって、体が毒々しい色になって死ぬという噂が流れてしまったのだ。ユージはそんな噂を止める手段なんて持ち合わせていないし、第一に面倒だ。
そのせいでいつも誰も訪れる事のない平和(?)な家になったのだ!
兎も角、ツキは最初はユージを利用しようとしていたが、皆と暮らし、助けて貰ったことで、離れたく無くなってしまったということか。
ツキは東風団の中で最も幼く見える(実際には一番年上なのだが)のでライムと同じように、特に深く考えることはなさそうに感じていた。
しかし、ツキはツキなりに考えていたのだろう。利用しようとしていたのに、助けて貰って、一緒に居たいなんて図々しいと思ったりしたはずだ。
ツキの話を聞いていれば分かるのだが、ツキの話し方は、少し怯えているのに、威勢よく話している。気持ちを伝えておきたいが、それによって、態度が変わってしまうのではないかと恐れているようだった。
「ななしの姉妹が言ってくれているように、何があっても、メンバーに態度を変えたりなんかしない!」
ユージがそう言うと、ツキは見透かされてしまっていた事を恥じているのか顔を赤らめた。




