81話 ロリリエールのダンジョン⑦
ユージ達は四階層を探索していた。驚くほどなにもないまま、階段を見つけることができた。
「おかしいな」
ユージが違和感を感じたそのときだった。下の階層にいるのだろうか、階段を伝って声が届く。
「おいで……………」
そんな微かな声で誰かがユージ達を誘っていた。ユージは従って階段を降りていく。五階層にいたのは、真っ白な大蛇だった。ユージは人では無かったことに驚いたが、大蛇から威圧を感じた。
イキョーの時よりも、明らかに強い。そう感じさせる力だ。
いつの間にか、もと来た道は閉ざされていた。ゲームをしていると思うのだが、閉めるんだったら自分が出たら良いのに、と思ってしまう。
ユージはななしの姉妹にスキルを使うよう指示した。もちろんスキル≪水操作≫と、スキル≪毒付与≫である。他のスキルは様子を見て使うつもりだ。ななしの姉妹は気力の最大値が大きいため、全て試しに使ってみたとしても、十分にいざというときの分は残しておくことが出来るだろう。ただ、気力は無限ではない。いつか切れる。そしてななしの姉妹は、気力が回復するのに時間がかかる。だからこそユージはタイミングを見極めているのだ。
ななしの姉妹の放ったスキルは、大蛇に命中し、確かに効果を発揮したように思えた。ただ、流石7大ダンジョンのボスというべきか、直ぐ様に修復してしまった。
ただ、有難いことに大蛇の攻撃で恐ろしいものはなく、ななしの姉妹でも十分耐えられるものであった。それでもユージはななしの姉妹を庇うけれども。
ツキやライムでもダメージを与えた途端に回復されてしまい、ユージが殴り続けて見たものの、いくら早くしたとしても大蛇の回復力に敵わなかった。
ユージはこの勝負が長期戦になると考え、ツキとライムを休ませた。この程度の大蛇の力であれば、ツキとライムで十分に対処可能である。何か良い解決法が見つかるまでユージ達はここで過ごさなければならないようだ。




