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55話 ツキが行方不明になりました①

  ユージはいつもならもう帰ってきていいはずのツキが帰ってこないことに、少しばかり心配していた。



  ツキは血液味のトマトジュースを売っている。そして殆どが吸血鬼が買っている。稀に興味本意で買う人がいるくらいで、多くの人は敬遠する。そして売るためには吸血鬼の多くすんでいるところが良い。つまり、魔族が多い地下で暮らしている吸血鬼に向けて売る。吸血鬼は日光に弱い(こちらの世界では死にはしない。)ので地下に住んでいる吸血鬼の割合は他の魔族と比べても高い。そして血液味のトマトジュースはここでも作れると言うのでツキはユージの家で作って、月に一回か二回納品しに魔族の土地へ向かう。その時にユージの持っている転生者特典の無限にはいる収納箱に入れて持っていく。吸血鬼は血液味のトマトジュースを大量に飲むのでツキが持って歩くには重すぎるのだ。そもそも何千本もあるのだから不可能である。抱えることすら出来ないのだ。だからユージがその時に収納箱を渡すようにしている。それができたからこそ、ツキが基本的に家にいることができるようになったのだ。ツキはユージがニートでなくなってからもしっかり働き続けている。ユージは冒険者を辞めてからカードを売り始めるまで殆ど稼いでいなかったのでいうなればヒモだったのだ。カードを売り始めてからもツキは同族の為にトマトジュースを作るのをやめなかった。その優しさに感銘を受けたユージは、ツキの帰りをいつも待っている。ただツキが帰ってくるのが遅い。納品するだけなので、往復以外の時間はあまりかからない。



 何かのトラブルだろうか。ユージは気になってツキを探しに行こうとする。ななしの姉妹は基本的に、姉妹以外の仲の良い誰かが側にいないと外に出ることが出来ない。ツキがピンチだとわかるのなら、ななしの姉妹も外に出られるだろうが、今は何があったのか分からないため、難しいだろう。そしてリアは外に出られない。ライムは動きが遅い。元の身体が大きくて重いせいかスライムの性質かは分からないが、ゆったりとしか動けない。となると、家を皆に任せてユージがいくべきなのだろうが、ななしの姉妹はライムがまだ信用できていない。警戒心がかなり高いななしの姉妹はライムを仲間に誘ったけれどもやはり警戒していないと安心出来ないのである。だからこそユージがついているのだ。



「見てきていいよ!」


「私達、大丈夫。」



 と言ってくれてはいるが、やっぱり居なくならないで欲しいようだったので、留まるしかなかったのだ。

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