3話 自己治癒スキルを取得しました
スキルは主に2種類に分けられる。攻撃スキルと支援スキルだ。ユージは本に目を通す。彼が見ているのは支援スキルのほうだ。でも、勿論パーティーを組むつもりはない。自分を強化する支援スキルを探す。
どれくらい時間がたったろうか。やはり標準スキルだけでもたくさんの種類がある。ユージは標準スキルで自分の欲しいものは殆ど無かった。次にハズレスキルの方をみる。ハズレスキルとは使うタイミングが全くないか、相当なデメリットがあるスキルである。メリットだけあるわけではないのだ。暫くして彼はあるスキルを見つける。それは今の彼を大きく変えるかもしれないスキルであり、失敗するかもしれないが別に大事に持っておくようなアイテムでもないし、試してみようと思った。
スキル≪自己治癒≫
対象 自分のみ
効果 自分の全ステータスを極僅かに上昇させる。1分間弱体効果を無効化するが、自身のスキルが使えなくなる。気力の回復速度上昇。体力を3回復。
スキル強化 あり
入手方法 風呂に3時間入り続ける
消費気力 5
スキル強化とはⅠからⅤまでの五段階で表されるスキルの強さで、強いほど効果が高い。Ⅰが入手したときの強さで、Ⅱまであがれば得意なスキル。Ⅲは専門スキルとまでよばれ、Ⅳは数年に一度しか見られないという程、類い稀なレベルだという。Ⅴはあると言われているが存在しているのかどうか分からない。
またこのスキルは戦闘で最も重要なスキルを使用不可にしてしまう。そのデメリットが大きすぎる為、誰も使わないハズレスキルとなったが、ユージにはポーションがある。
それに風呂に入りたい。
銭湯に行くと、5ブロンズかかると言われた。1ゴールド出すと、お釣りが面倒だった。どうやら100ブロンズで1シルバー、100シルバーで1ゴールドらしい。99シルバーと95ブロンズ貰って中に入る。3時間たっぷりと浸かってのぼせかけたが、通知が来ない。取得はできていたから、通知はないらしい。
一度試しに使ってみると分かったが、全ステータスを極僅かに上がるというのは本当に極僅かだったようで、全く実感できない。むしろ下がっている。のぼせているせいだろう。気力は1回復していた。効率悪い。具合も悪い。もう出よう。