33話 魔王戦②
「弱い魔王と言われていても、魔族で最も強いから気を付けるの。」
「ツキと会ったとき、ツキが一番強いって言ってなかったか?」
「国内で最も強いって言ったの。ここはもう王国の地下なの。」
使わないで溜めておいたナナのスキル≪水操作≫を使おうとするが、魔王に認識阻害がかかっていて当たらない。魔王の攻撃は、ステータスが高いユージにしか見る事ができない。そしてユージのスキル≪自己治癒≫は、味方の体力を回復するには心許ない回復スピードである。
「ツキ!僕の血を吸うんだ!そしたら君のステータスも上がる!」
「分かったの。」
そういってツキはスキルを使ってユージの血を操ると(ナナと違って取り出す量を調節できるのだ)、ツキはユージから取り出した血を飲んだ。ななしの姉妹はスキルを命中させようと頑張っているが、難しそうだ。ユージは魔王に近づいて殴ろうとするが、避けられる。魔王の攻撃を受けたななしの姉妹は、ダメージは受けているものの、スキル消去されてはいない。つまり、スキル消去を魔王は持っていない。そうすると、ユージのパーティーは負けることはない。
ななしの姉妹はスキル≪一心同体≫を使って入れ替わると、ナナの肉体でスキル≪毒付与≫を、シノの肉体でスキル≪水操作≫を使うと、入れ替わったことにより対処が遅れた魔王にツキの攻撃が刺さる。ユージはそのタイミングを狙って魔王に体当たりする。魔王は体当たりを翳す事が出来ずに飛ばされると、壁をへこませて魔王が落ちてきた。ここの壁、結構強いな。穴が開かないなんて。ななしの姉妹がとどめをさすと、魔王は消えてしまった。
「魔王ヨキ、意外と強かったね!」
魔王はヨキという名前だったらしい。この後魔族は魔王になりたい人が集まって、力比べをして最も強かった者が次の魔王になるらしい。
家に帰るといつものように、リアが家事をこなして待っていてくれていた。こんな感じでずっと生きていたいな。




