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28話 ツキが増えた毎日

  ツキは、ななしの姉妹よりも幼く見えるが、リアより長寿、というか、リアより早く生まれたらしい。リアは死んでるからね。吸血鬼らしく、頭には角が見える。今までの拠点があったので、荷物を運ぶのを手伝っている。殆どが、お金と、血液味のトマトジュースを作るために必要なものらしく、私的なものは、ぬいぐるみだけだった。



「血液味のトマトジュースって本当に売れてるの?」


「吸血鬼は血を栄養としているけど、血の供給がかなり少ないから、血を飲めない同族が多いの。だから皆、栄養失調なの。血の味がしないと飲めなかったり、嫌いだったりするの。トマトジュースでも栄養には少しなるから、血液味のトマトジュースは人気が出るの。しかも、栄養を充分摂るためには、たくさん飲まなきゃいけないの。同族は皆強いから、お金は持っているけど、使わないの。だから儲かるの。」


「強いのに、血は吸えないのか。」


「相手の承諾が必要なの。」



 成程。あと、この国のことについて知っておきたいな。



「それは私から。この前にもいった通り、ここがイーストです。あとサウス、ノース、ウェストがあって、これら4つの国をまとめて、四国と呼ばれています。四国はセントラルと呼ばれる、3つの国を囲っています。帝国、王国、聖国です。四国と違って狭いですが、人口が多く、発展しているため、かなり強い力を所有しています。」



 そうやって話しているうちに、荷物の移動が終わり、休むことにした。



「汗かいたし、お風呂入ってくる。」


「私も入りたいの!先は譲りたくないの!」


「じゃあ、一緒に……入れば?」


「そんな破廉恥なことできないの!」


「私たちは3人で時々入ってるよ!」



  4人で入ろう、ということになりかけたが狭いのでやめた。



「色々と狭いのなら、広げればいいの。」



  そういって、ツキは、業者を雇い、一週間ほどで新しい家を作った。今まで住んでいた家のすぐとなりに、今の2倍ぐらいの広さがある家を建て、渡り廊下で繋げてある。工事中でも、普段と変わらず、家で過ごすことが出来た。お風呂も他の部屋も数はそのままに大きくなり、ゆったりできる。ツキ、凄いな。



「じゃあ……4人で、お風呂入ろう。」


「ツキちゃんは、一緒に入りたくてウズウズいていただろうしね!」


「私はそんなこと思ってないの!」


「でも、お風呂大きくしてるってことは、やっぱり……」


「入りたかったの!入るの。」



 勝手に決められてしまった。自己中どころか、振り回されている気がする。ただ、ロリコンのユージがロリ3人に敵うはずもなく、一緒にお風呂に入るのだった。3人が戯れている姿を見ると、一緒に混ざりたくもあるが、それ以上に、興奮していることを悟られたくない気持ちの方が強かった。そのため、お風呂から出ると気疲れするユージだった。


 お風呂は3人だが、寝るときのユージの体は、ななしの姉妹のものだ。しかし、今日1日だけならと、ななしの姉妹が譲ったので、今日はツキと一緒に寝た。


 お風呂に入ったり、寝ることができないリアもお母さんのように、見守っているだけで幸せそうで、混ざったりすることはなかった。楽しそうだからいいけど。

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